全人類必読 [書評] 2日で人生が変わる「箱」の法則
中間管理職になってから、色々な人間関係の問題があった。部下との関係、上司との関係。自己啓発系の本をたくさん読んだ。リーダーシップ、コーチング、EQなどなど。どの本も「納得」できる内容だったが、人間関係は改善されなかった。それどころか、知識を得たことによって、身の回りにいる人を批判するネタが増えた。上司たるもの、本来なら**であるべきなのに、できていない。これじゃあ、仕事がうまくいかないのも当然。あの部下は、ビジネスマンとして最低限**すべきなのに、それすらできていない。これじゃあ、管理できるハズがない。などなど。自分が変わっても、周りの人間が変わらないんじゃ意味ないよ、と、ある意味あきらめかけていた。
ふとしたきっかけで、『2日で人生が変わる「箱」の法則』を読んだ。本当に2日で人生が変わった。その効き目を実感できるレベルで。
ボクが感じた要点は↓こんな感じ。
- 身の周りの人を「モノ」ではなく「人間」として見ろ。話はそれからだ。
- 相手を「モノ」として見ている状態で、何かを伝えようとしても、反発されるだけ。
- 相手の状態によらず、相手を「モノ」として見るか「人間」として見るか、の選択肢は常に自分にあるのだから、相手が自分を「モノ」として見ているか「人間」として見ているかは重要ではない
要点1・2を説明している文章を読んで「そういえばそうだよなぁ」と思った。ボクが救われた気分になったのは、要点3。「周りの人間が変わらないんじゃ意味ないよ」と悩んでいたこと自体が無意味であることに気づかせてくれた。自分が変わるだけで、ネガティブスパイラルをポジティブスパイラルに変えることができる。自分の意思で直接変えられることを変えるだけでいい。それなら実践できるかもしれない、と思って、「人間として見る」を心がけるようにした。効き目があった。
そもそも「相手を人間として見る」って、特に頭に血がのぼってるときには、難しい。ボクにとって有効だったのは、その相手が家族と団欒している場面を想像すること。家族と一緒にクリスマスを祝っている場面や、子供と公園でバドミントンをやっている場面を想像する。相手の喜び・悩み・苦しみ、をリアルに想像できるようになる。
同書は『自分の小さな「箱」から脱出する方法』の続編である。同一の世界の異なる人物が主人公で、お互いにリンクしている。フォーマットも内容もほぼ同じ。『〜方法』本は、若干ビジネスよりの視点で、『〜法則』本はどちらかというと、家庭内の人間関係よりの視点で書かれている。どちらも同じ内容を同じレベルの説得力で説明してくれているので、どちらか一冊読めば十分かも。
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2006/10/19
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- 作者: アービンジャー・インスティチュート,門田美鈴
- 出版社/メーカー: 祥伝社
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