PT Syama
レポートや試し書きなどの考えの卵が雑多にあるよ
若手医療従事者への専門的な教育レポートを取り扱うマガジン
このマガジンはPubMedなどの信頼できるサイトから、私が気になった文献を紹介しています。
雑多な知識や箸休め程度の閑話を載せています。
こんにちは！私は日本在住の理学療法士であり、個人投資家でもあるSyamaと申します。このnoteでは、世界の論文要約を軸に、健康や投資など幅広いテーマの記事を執筆しています。 私のバックグラウンド 私は理学療法士として働く傍ら、日々の生活の中で感じたことや経験したことを大切にしながら、皆さんに役立つ情報を発信していきたいと思っています。理学療法士や個人投資家としての経験を通じて得た知識をもとに、健康と投資のバランスを追求し、豊かな人生を送るためのヒントを提供できればと考え
はじめに胃の中で生きる特殊な細菌、ヘリコバクター・ピロリ。その発見は医学界の常識を覆し、2005年にはノーベル賞を受賞しました。しかし、この微生物との関係は、現代社会が直面する健康課題の縮図とも言えるのです。 第1章：驚くべき生存戦略 私たちの胃の中はpH1という強酸性環境 これは消毒薬と同程度の酸性度です。そんな過酷な環境で、なぜピロリ菌は生きられるのでしょうか？ その秘密は、尿素を分解してアンモニアを作り出し、周囲のpHを中和するという巧妙な戦略にあります。まるで
はじめに頻拍患者に対する緊急対応として行われる「頸動脈洞マッサージ」は、心拍数を下げる効果がある一方、リスクも伴う手技です。特に高齢者や動脈硬化のリスクを持つ患者には、注意が必要です。本記事では、若手医療従事者が理解しておくべき頸動脈洞マッサージのメカニズム、禁忌、具体的な実施方法とその注意点をわかりやすく解説します。 頻拍と頸動脈洞反射の基本を理解しよう頻拍と頸動脈洞反射の関係とは？ 発作性上室性頻拍（PSVT）などの患者に対する頸動脈洞マッサージは、迷走神経反射を刺
はじめにこんにちは！心臓リハビリテーション（心リハ）に興味のある若手医療従事者の皆さん。今、心リハの世界で大きな変革が起きていることをご存知ですか？ かつては「運動するだけ」と思われがちだった心リハですが、最新の研究によると、心不全患者さんのQOL向上に劇的な効果があることがわかってきました。これは、若手の皆さんにとって、キャリアを築く上で非常に重要な分野になるかもしれません。 では、押さえておくべきポイントを5つご紹介します！ 重要ポイント５多職種連携が鍵 心リハは
はじめに皆さん、こんにちは。脳卒中リハビリに携わる方々、日々奮闘されていることと思います。「もう これ以上良くならない」そんな言葉を聞いたことはありませんか？実は、その常識が今、大きく変わろうとしているんです。 １．「プラトー」という壁を超えて長い間、脳卒中のリハビリには「プラトー」という言葉がつきまとっていました。発症から半年以上経つと、もう機能改善は望めない...そう考えられてきたのです。でも、最新の研究がその常識を覆そうとしています。 ２．リズムの不思議な力想像して
はじめに皆さま、こんにちは。高齢者ケアに携わる医療従事者の方々にとって、転倒予防は日々の臨床で直面する重要課題の一つです。実際に、日本では65歳以上の高齢者の約30%が毎年転倒を経験し、そのうち10%は骨折やその他の重篤な障害を引き起こしています。このような背景から、転倒予防は高齢者の生活の質（QOL）向上に直結する非常に重要な取り組みです。本記事では、最新のテクノロジーを活用したHOLOBalanceシステムについて、リハビリテーションと看護の現場で即実践できる具体的な方法
はじめに今回はリハビリテーションや理学療法の現場で有効な「L3とL4神経のモビライゼーション」について、若手医療従事者向けに解説します。下肢の痛みやしびれの軽減に役立つこの手技は、神経の滑走性や伸張性を高め、症状の緩和を目指します。解剖学的な背景から手技の具体的な手順まで、わかりやすく解説しますので、実践に役立ててください！ L3とL4神経とは？－解剖学的背景と支配領域を理解しようまず、L3とL4神経がどのような役割を担っているのかを簡単に説明します。L3とL4神経は、腰椎
はじめに片頭痛に悩む方々にとって、朗報です。最新の研究により、片頭痛治療に新たな展望が開かれつつあります。本記事では、この複雑な疾患に対する最新の理解と、リハビリテーションや看護の分野から生まれた革新的なアプローチについて、わかりやすく解説します。 片頭痛：単なる頭痛ではない多くの人が「ただの頭痛」と思いがちな片頭痛。しかし、実はそれほど単純ではありません。最新の研究によると、片頭痛は脳の神経系と血管系が複雑に絡み合った神経血管疾患であることがわかっています。 この新し
はじめに皮膚の傷跡、特に肥厚性瘢痕やケロイドは、患者さんの生活の質（QOL）に大きな影響を与えます。最新の研究によると、適切なリハビリテーションと看護ケアが、瘢痕の外観改善だけでなく、機能回復と心理的サポートにも重要な役割を果たすことがわかってきました。 瘢痕とは何か？瘢痕は単なる「傷跡」ではありません。それは、皮膚が自己修復を試みた結果です。しかし、時にこの修復プロセスが行き過ぎてしまい、肥厚性瘢痕やケロイドといった問題を引き起こします。 リハビリテーションの可能性最
はじめに母乳育児は赤ちゃんの健康に欠かせませんが、時に思わぬ困難に直面することがあります。その代表が乳房うっ滞です。この記事では、医療職の方々と母親の皆さまに向けて、乳房うっ滞の基本と対策をわかりやすく解説します。 乳房うっ滞とは？乳房うっ滞は、母乳が乳房内に過剰に溜まった状態を指します。主な症状は： 乳房の腫れと硬さ 痛みや熱感 授乳時の不快感 これらの症状は、母乳育児を難しくし、母親に大きなストレスを与えかねません。 なぜ起こるの？乳房うっ滞の主な原因は：
はじめにこんにちは！若手の医療従事者の皆さん。日々の臨床で息切れに悩む患者さんと奮闘されていることと思います。実は、最新の研究で、薬に頼らない息切れケアの方法がどんどん進化しているんです！ 今回は、2024年に発表された最新論文を基に、すぐに実践できる非薬物療法のテクニックをご紹介します。特別な機器がなくても、明日からの臨床に活かせる内容ばかりですよ。 1.魔法の呼吸法：口すぼめ呼吸のススメCOPDの患者さんに特におすすめなのが、この口すぼめ呼吸。やり方は超シンプル！
はじめに薄毛に悩む多くの方々にとって、アンドロゲン性脱毛症（AGA）は単なる外見の問題ではありません。それは自信や社会生活にも大きな影響を与える深刻な課題です。この記事では、AGAに悩む成人の皆さまに向けて、最新の科学的知見に基づいた実践的なアドバイスと心のケアについて、詳しくお伝えします。 1. AGAを理解する: あなたの髪の毛が薄くなる理由1.1 AGAのメカニズム: なぜ髪が薄くなるのか AGAの主な原因は、遺伝的な要因とホルモンの影響です。具体的には以下のプロ
はじめに「在宅でできるリハビリって、どんなものがありますか？」 「効果的な転倒予防のアプローチを教えてください」 現場でよく耳にするこんな質問に、シンプルかつ科学的根拠のある答えがあります。 注目の研究結果2021年に発表された研究で、タオルを使用した足指運動が高齢者のバランス能力を有意に改善させることが実証されました。特に注目すべきは、特別な機器がなくても実施できるという点です。 研究のハイライト 対象：在宅リハビリ利用者34名 期間：約3ヶ月 方法：タオルギャザー
アトピー性皮膚炎（AD）に悩む方、そしてケアに携わる医療従事者の皆さま。ADの管理は日々進化しています。最新の研究成果に基づいた革新的なアプローチをご存知ですか？ 本記事では、ADケアの基本から最新トレンドまで、わかりやすく解説します。日常生活で実践できるテクニックから、専門家による最新の治療法まで、幅広くカバーしています。 1. 皮膚バリア機能を強化する3つの秘訣ADの根本にある皮膚バリア機能の低下。これを改善する方法をご紹介します。 最適な保湿剤の選び方 入浴・
PT・OT・看護師の皆さん、日々の臨床でこんな悩みはありませんか？ 「高価な機器がなくて、効果的なリハビリができない…」 「訪問リハでの進捗管理が難しい…」 「患者さんのモチベーション維持が大変…」 そんな悩みを解決する、最新テクノロジーを活用した在宅肩リハビリテーションの方法をご紹介します！ 1.スマホだけで動作分析！？実は、あなたのポケットに入っているスマートフォンには、すごい秘密が隠されています。それは…なんと、プロ仕様の動作分析装置と同等の機能があるんです
はじめに慢性腰痛でお悩みの方、その治療に当たる医療従事者の皆さま、朗報です！最新の研究が、慢性腰痛治療に新たな光を当てています。 驚きの研究結果13,000人以上の患者データを分析した大規模研究で、心理学的アプローチと理学療法を組み合わせた治療が、従来の方法よりも効果的であることが明らかになりました。 主な発見認知行動療法と運動療法の組み合わせが即効性あり 痛みについての教育が長期的な効果を発揮 行動療法と運動で痛みが大幅に軽減 これはあなたにとって何を意味するか
