Vista 近況
Windows Vista の RTM は終わりましたが,ベータサイトでは Windows Server 2008 と一緒に扱われている関係もあって,未だにフィードバックデータベースの動きは活発です.
私が以前 Vista ベータ時代に登録していたバグのなかにも,タイミングと内容から修正が延期されていたものがあるのですが,それらがようやく修正されたとの知らせが最近自動通知のメールで届きました.時系列情報をメールのログからひっぱりだしてみましたが,やっとこのあたりまで積みバグを消化できてきたかというのが見えてくるような気がします.
- パフォーマンスカウンタのVideoSchedulerのカウンタのデータ型が整数になっている
- 2006/09/26 データベース登録
- 2006/09/28 Microsoft から再現不能との連絡
- 2006/10/01 再度再現用のサンプルプログラムを添付
- 2006/10/06 再現の確認と修正延期のお知らせ
- 2007/05/24 ステータスが Active から Resolved に
- 2007/05/31 ステータスが Resolved から Closed に
- クライアント領域のBlur効果を有効にしたウィンドウにDirect3Dで描画を行うとき「透明感を有効にする」をオフにすると描画が乱れる
- 2006/10/24 データベース登録
- 2007/05/24 ステータスが Active から Resolved に
- 2007/05/25 ステータスが Resolved から Active に
- 2007/05/30 ステータスが Active から Resolved に
- 2007/05/31 ステータスが Resolved から Closed に
なお FeedbackID 231316 の方は一回「修正済み」が再アクティベートされています.私は何もしていないので,おそらく社内テストで修正漏れか退行が発見されたのでしょうが,差し戻し後の開発ペースが見えるようです.ちなみに昨年末の RTM 直前時期も,バグデータベースの日々の変化から中の状況が透けて見えるようで本当におもしろかったです.クラッシュバグ等のクリティカルなバグ以外に軒並み“延期”が付けられて行く様がまさにライブ中継でした.
まあこの様子だと,年末の Windows Vista SP1 では細かいバグの数もだいぶ減るでしょうから,品質にうるさい日本ではやっとスタート地点という感じでしょうか.
なお,Windows Server 2008 のベータ版ですが,大きなごたごたが Vista の段階でだいぶ片付いたこともあって品質はかなり高いように思います.ただ,Windows Server 2008 ではマルチメディア絡みのフィードバックの優先度が低いそうなので,私はあまり Windows Server 2008 ベータを動かしていなくて,今は Vista SP1 のベータ待ちという状況です.最近は WDDM ドライバもだいぶ安定してきたと思いますが,SP1 でビデオ周りの DDI (Device Driver Interface) に再度手を入れるそうなので,また一波乱あるかもしれませんね.