昨夜は『おんな城主直虎』六、七話再放送分を見ましてね。この物語、中盤までは三角関係の様相で続くだろうなぁ、と。しかし軍功を持って次郎法師の還俗を願うという方向に、誰も考えないのね、井伊の家中は。
その次が検地の話なんですが、今川家中でもない国衆相手に実測の検地ですと?井伊に対してよっぽど強気に出れる理由でもない限り、他の国衆への悪影響も心配される強硬措置ですな。あとご隠居さま、今川傘下でいる限り安泰って、解って駄々こねてんのかーい!!まぁ当主直盛が優柔不断で流される感じの人だから、家中の不満分子をまとめる役割を担っているのかも知れないけどね。
裏で進行中の瀬名と松平元信の婚姻も、この夫婦をどう描くのか興味深いですね。たぶん信長の命令で処分されるって描き方だろうけどネ。
ようやく次回も楽しみになってきました。
そして読み終えたもの。
名前は知っているけど、具体的には何をしていた人なのか知らないので読んでみました。これのどこが大河ドラマ絡みだって?この山東京伝の戯作を出版していたのが来年2025年の大河ドラマ『べらぼう』の主人公蔦屋重三郎なので、あ、なんも知らん時代のこと、少し解るかな?って感じです。
この人、不労所得で食っていける落語でいう『若旦那』で、しかし落語の『若旦那』と異なり教養も才能にもあふれた人。今日の感覚だと同人誌出身の作家としてベストセラー作家になっちまった感覚。ただこの人の最初の盛期は緊縮緊縮!!の時代。風紀的にダメだしくらって罰せられると萎縮してしまい、たばこ道具のデザインしてそれを売る店を経営。浮世絵とかも描くし、宣伝替わりの小説も書くし、経営者としては父親、父親が亡くなってからは遊女あがりの奥さんに任せていたようですが(最初の奥さんと死別して、再婚しているけど、二度とも遊女を身請けして結婚している。落語の成功例かい)
若いころ、滝沢馬琴が京伝の弟子になっていたらしく、不仲説もあるらしいけど、不仲なのは京伝の弟だったようで(京伝が亡くなった後の、後家さんへの関係が馬琴の腹に据えかねるものだったらしい。京伝二度目の奥さんは錯乱死しているみたい)、戯作者としての京伝に対しては絶賛している。
マルチすぎて代表作は何とか言えない。たぶん色んなところで色んなジャンルで京伝の影響がある人なんだなぁ、と。ちなみに原稿料をもらった最初の人でもあるらしい。当時の戯作し暇人の暇つぶしみたいなとこあって、あ、自分が二十代の頃の同人誌活動みたいな感じで無報酬が当たり前だったと。しかしあまりにも京伝の戯作が売れたので、版元がお礼代わりに筆料を収めたのが最初らしい。京伝自身は不労収入で食っていけるけど、これが例になって馬琴みたいに筆一本で生きていく人も増えたんでしょうね。
あ、版元にとっていいことばかりでなく、京伝に書いてもらう為に装丁とか言うがままに豪華にあつらえたら売れなくて版元の経営が傾いたって話もあるので、ほんとに趣味の人なんだなぁ、と。