レーザープリンターでの印刷範囲の指定方法

プリンタの修理屋です。 まず、レーザープリンタでは基本的にふちなし印刷はできません。 いろんな事情はありますけれど、構造的にやりにくいというのもありますし、ふちなし印刷＝写真印刷という図式があり、写真印刷はレーザープリンタのお仕事ではないために装備しないということもあるでしょう。 ひょっとすると勘違いしているのかも知れませんけど、ふちなし印刷を行うためには紙の縦横比に厳密にあわせた縦横比の画像データーが必要となります。 悪いことに、紙のサイズの企画は比較的甘めで公差は大きいと聞いていますし、今回は「Ｂ５より微妙に大きい」といわれていますので、規格の寸法の物でもないようですね。 用紙の指定に合わせて画像を拡大していたら、給紙されたサイズがまったく違うということもありうるわけです。 インクジェットの場合は、紙の大きさの誤差も考えて拡大していますので、カットされてしまう部分があるのですが、「そういったもの」という割り切りの元に成立しています。 先ほど縦横比の話をしましたけど、実はモニタの画面、フィルムカメラのフィルム、用紙で縦横比は異なります。 デジカメではコンデジの類はモニタ（スクエアタイプ）と同じ４：３が主流でしょう。用紙は１：√２。フィルムはかなり横長で、一眼レフではそれに近いデーターの事もあるようです。 今回は写真データーとは言われていませんけど、画像の縦横比は紙の縦横比はあっているでしょうか？ レーザープリンタは観光ドラムに光で画像を作り、静電気でトナーをのせ、それを静電気の力で紙に転写させます。 紙より大きな画像を作った場合、紙からはみ出した部分のトナーは静電気を起こしているもの（LBP5200の場合はドラムユニットの下の転写ローラー）にトナーが付着し、その印刷以降の用紙の裏側を汚したり、あまりにもトナーがたまると高電圧がリークして転写不良が起こる恐れもあります。 そういった事情でレーザープリンタでは（ふちなし印刷を）やりたくないのです。 掴むところが必要で、できないという回答もありますけど、現行機種のLBP5300などは幅の広いベルトに紙を静電気で付着させて搬送しますので、理屈の上ではふちなしができます。 しかしながら、紙の周りにはみ出したトナーの問題があり、できないようにしています。 ちなみに、インクジェットプリンタでのふちなしも非常に苦労していて、古くなると不安定になり、紙の後のほうにスジが入ったりします。 現実的な対策はＤＴＰ屋さんが言われる通りです。