なぜワードパッドとメモ帳・・・

ワードパッドはワードプロセッサ（ワープロ）であり、メモ帳はテキストエディタです。 ワープロというのは印刷することを前提として文章を作成するためのソフトであり、書体や文字の大きさなどを文字単位で設定でき、画像なども挿入できますから、ちょっとした本を組むようなことも可能です。有償の高機能ワープロに比べれば機能は大幅に劣りますが、プログラムが小さく軽快であり、わざわざ有償のワープロを使うまでもない簡易な文書なら十分に使えるものです。ファイル形式は専用であり、他のソフトでは通常読めません。 テキストエディタというのはテキスト（TEXT）という文字列を編集するためのソフトであり、印刷を前提としません。扱えるのは文字のみであり、テキスト以外の画像などの挿入も一切できません。テキストはパソコン共通のファイル形式であり、文字列を扱う他のソフトでも読み込めます。プログラム言語で動かすためのプログラム文も通常テキストで記述されるので、テキストエディタはプログラム記述用のものがたくさん出回っていますが、「メモ帳」はプログラム用というよりも他のソフトでも使えるテキストを作ったり編集したりする汎用のソフトという位置付けだと思います。なお、小説のように文字だけでできているものの制作もテキストエディタを使う人が多いようですが、メモ帳の場合は容量制限があるので向きません。 初期のWindowsにはメモ帳しか添付されておらず、途中から（Windows95あたりから）ワードパッドが搭載されるようになりました。メモ帳はパソコンが低性能だった時代のツールで扱える文字数も限られていましたが（64KBまで）、ワードパッドはもっと大きな文字数が扱えたこと、今はフリーソフトでも高機能のワープロがたくさんありますが当時は有償のソフトしかなく、また、パソコンの性能も低かったことから、軽快なワープロがOSに同梱されるのはそれなりに意味がありました。 いまでもちょっとした印刷物を作るのにMS-Wordを立ち上げる時間がもったいないような場合や、MS-Wordなどを搭載していないパソコンを使う場合にはワードパッドを使うことがありますね。