2025年1月27日のパブリックプレビューとなった Azure DevTestLabs の休止状態機能について解説します。
- 2025年1月27日 Azure DevTest Labs の休止状態(ハイバネーション)機能がパブリックプレビューに
- 休止状態 (ハイバネーション・Hibernation) とは
- Azure DevTest Labs で 休止状態 (ハイバネーション・Hibernation) を試してみた
2025年1月27日 Azure DevTest Labs の休止状態(ハイバネーション)機能がパブリックプレビューに
2025年1月27日のAzure Update でAzure DevTest Labs に以下のようなアップデートアナウンスが。
パブリックプレビュー:Azure DevTest Labs の休止状態によるコスト削減
組織がクラウドのコストと管理を最適化できるように、Azure DevTest Labs に仮想マシン (VM) の休止状態を導入できることを嬉しく思います (現在パブリック プレビュー中)。Azure DevTest Labs の新しい休止状態機能は、VM の状態を保持したまま一時停止することで、お客様がコストを制御および削減するのに役立ち、進行状況を失うことなく作業を簡単に再開できます。VM が休止状態になると、停止 (割り当て解除) 状態で VM に対して課金されないのと同様に、ユーザーは VM のコンピューティング コストに対して課金されません。休止状態のコストには、VM に接続されているストレージ (OS ディスク、データ ディスク) とネットワーク リソース (IP など) のみが含まれます。
Azure updates | Microsoft Azure より引用
本ブログでも以前Azure VM の休止状態(ハイバネーション)機能を紹介しましたが、その機能が Azure DevTest Labs でもプレビュー公開されたようですね。休止状態 (ハイバネーション)について詳しくは↓のブログ見てください。
onarimon.jp
休止状態 (ハイバネーション・Hibernation) とは
休止状態 (ハイバネーション)ですが、簡単に言うとVMを休止状態にすることでコンピューティングコストが発生しない状態にすることができる機能です。
停止(割り当て解除)と似ていますが、違いとして休止状態は休止前のメモリ状態を保存することができるため、再開時に休止前の状態のアプリやプロセスをそのまま再開できる点が大きな違いです。
公式のブログにも書かれていますが、VMを24時間365日実行する必要がない場合で、VMの割り当て解除されたときにアプリケーションやプロセスの状態を失いたくない場合やメモリを大量に消費して起動時間が長いシステムをVMを起動してすぐに使いたい場合のシナリオに適しています。
Hibernation for virtual machines - Azure DevTest Labs | Microsoft Learn
Azure VM を実行する Azure DevTest Labs においても、VM未使用時の停止によるコスト最適化は重要な要素ですが、停止によるデメリットを軽減できる素晴らしい機能ですね!!
Azure DevTest Labs で 休止状態 (ハイバネーション・Hibernation) を試してみた
基本的には下記ブログの手順に従うだけです。
Hibernation for virtual machines - Azure DevTest Labs | Microsoft Learn
ラボリソースの追加設定時に休止状態を使用可能にする。
注意事項が1点あり、休止状態は対応しているWindows OS バージョンと VMサイズ(SKU)が限られている点のみ注意が必要です。対応していないSizeを選択すると下記のようなエラーがでます。
Hibernate is not supported by the size that you have selected. Choose a size that is compatible with Hibernate to enable this feature.
サポート対象についてはMS公式ページをご参照ください。
休止状態をサポートしているWindows バージョン
Learn about hibernating your Windows virtual machine - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn休止状態をサポートしているVMサイズ
Hibernation overview - Azure Virtual Machines | Microsoft Learn
休止状態を有効にしてVMが作成できたら、あとはVMのページから「Hibernate」を押すだけで休止状態になります。ボタンを押すと何も聞かれず休止状態になったのでそれだけ注意です。
ということで↓の状態になればコンピューティングコストがかからない状態でメモリやプロセスが保持された状態にすることができます。
コスト最適化のためには便利ですので是非試してもらえればと思います。理想を言うと、DevTest Labs にはスケジュール設定ができる自動シャットダウン機能がありますが、自動で休止状態にする機能はないことです。