宮城県北部に位置する美里町は、仙台から東北本線で40分ほど。奥羽山脈から流れる鳴瀬川と江合川に囲まれ、水田がつづく豊かな穀倉地帯です。今の大船渡市吉浜のお寺・真称寺の11人兄弟の次男として生まれ、12歳で法務手伝いの小僧に出された後、さまざまな苦難を乗り越えながらも自分の道を切り拓こうとしていた白木澤大淵師が、この地をはじめて踏んだのが明治26(1893)年。掘建て小屋のような説教場があるばかりだったというこの地を前にしながらも、28歳の大淵師はここでやっていこうと決意したといいます。それから127年。大淵師を曽祖父にもつSaikoが歌う「GYOKURENJI」は、5代にわたる玉蓮寺の歴史であり、そこから流れ出で、豊かな広がりを見せる営みの一端を伝えるものです。