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糖尿病・脂肪酸の利用などに関しての質問です。


糖尿病になると、細胞内のグルコース飢餓が原因で脂肪酸のβ酸化が亢進し、
ケトン体が増加⇒ケトーシス⇒糖尿病性腎症
へと進んでいくと思うのですが、

インスリン抵抗性が脂肪酸のβ酸化を抑制する。とも聞きます。
(と、いうか最近知りました…)

インスリン抵抗性から糖尿病を発症し、結局ケトーシスとなるなら、脂肪酸の酸化は亢進しなければいけないと思うのですが、
なぜでしょうか?
そもそも、『インスリン抵抗性=糖尿病』という概念が間違っているのでしょうか???

調べていたら、もっと混乱してしまいました(涙)
長くなりましたが、どなたか、御指導いただけますようお願いいたします。

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  • 終了:2009/01/29 15:21:59
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ベストアンサー

id:totsuan No.3

回答回数331ベストアンサー獲得回数58

ポイント100pt

これまでの回答者の方々の発言内容を一部拝借して回答いたしますので、御容赦下さい。

>糖尿病になると、細胞内のグルコース飢餓が原因で脂肪酸のβ酸化が亢進し、ケトン体が増加⇒ケトーシス・・・

β酸化の目的は、血液中で不足したグルコース濃度を一定レベルに回復させるために本来純粋なエネルギー物質ではないアミノ酸を分解する際に必要なエネルギー源として脂肪酸を利用する事にあります。

http://hobab.fc2web.com/sub4-gluconeogenesis.htm

>インスリン抵抗性が脂肪酸のβ酸化を抑制する。とも聞きます。

基本的にβ酸化を行う細胞は肝細胞であり、この細胞はインスリンに依存しない糖の取り込みを行います。しかし、血液中にインスリンがある程度存在すると糖新生を中止してしまう性質があります。インスリン抵抗性の獲得により、全身の細胞がその中にグルコースを取り込む際に大量のインスリンを必要とするようにると、膵ランゲルハンス細胞によるインスリン分泌が亢進して血液中のインスリン濃度が高まり、これによって肝細胞による糖新生が抑制されることになります。

http://www.geocities.jp/hobabsan/sub4-Liver.html

>インスリン抵抗性から糖尿病を発症し、結局ケトーシスとなるなら、脂肪酸の酸化は亢進しなければいけない

糖尿病において発生しうるケトーシスに至るには、膵ランゲルハンス細胞の疲弊、あるいはその後の治療におけるインスリン注射の中止による血液中の絶対的インスリン不足を来たす必要があります(※あるいは長期間の高濃度インスリン暴露によって肝細胞自身がインスリンに対して鈍麻化している可能性もありますが、真偽ははっきりしません)。これによって肝細胞はインスリンブロックが外れた状態となり、全身の細胞内グルコース不足を血液中のグルコース不足と誤認して糖新生を再開します。この過程でβ酸化が活発化し、ケトン体の産生によるケトアシドーシス(=DKA)が引き起こされる事になります。

>そもそも、『インスリン抵抗性=糖尿病』という概念が間違っているのでしょうか???

その概念が必ずしも間違っていないところが返ってややこしくなってしまっているようです。

糖尿病の各段階における代謝機能の特徴を同時に考えてしまったのが、混乱の原因だったのだろうと御推察致します。

なんか、他人の褌で相撲をとってしまった様で恐縮ですが。

お粗末さまでした。

id:ukim

返信、大変遅れまして申し訳ございません。

そして、すばらしいご回答、心より感謝いたしております。ありがとうございます!!

インスリン抵抗性と脂肪酸酸化の抑制のところに、まだ合点がいかなかったのですが、totsuanさんのおかげで

すごくすっきりしましたし、ますます、感嘆してしまいました。

糖尿病においても、これらの事象が一度に起こるわけではないですよね。順々に起こっていくことでしたね。

混乱した理由まで、はっきりさせていただいて、本当にありがとうございました!!!

2009/01/29 15:20:58

その他の回答2件)

id:kappagold No.1

回答回数2710ベストアンサー獲得回数249

ポイント10pt

>『インスリン抵抗性=糖尿病』という概念が間違っているのでしょうか???

ここは中々理解が難しいところです。


一般的に、インスリン抵抗性とは、前糖尿病、糖尿病予備軍、などを指します。


インスリン抵抗性は、インスリンの効きが悪くなった状態なので、初期は血糖値は上がりません。


例えば、インスリンの効果が半分になったとします。

その場合、血糖値を平常値にするために体はインスリンの量を倍にします。

この状態は、血糖値は正常値で、インスリン値が正常の倍になっています。

この状態は、糖尿病ではなく、インスリン抵抗性という状態にあるといいます。

(例えとして、簡単にしました。実際には正常値も幅がありますし、こんなに簡単ではありません)


インスリン抵抗性が進行すると、インスリン量がどんどん増えて膵臓で製造できる量の限界に達します。それ以上にインスリン抵抗性が進行すると、血糖値が上がるしかなくなります。

同時に、限界までインスリンを生産してきた膵臓も疲弊し、インスリン生産量も少なくなってきます。そうなると、血糖値はどんどん上昇することになります。


インスリン抵抗性と糖尿病は、別の状態と考えた方が理解しやすくなると思います。

http://q.hatena.ne.jp/answer

id:ukim

返信遅くなりましてすみません。

インスリン抵抗性になると、即、血糖値上昇⇒糖尿病になる。といった、あいまいな感覚で考えていました。

理解が深まりました。どうもありがとうございます!!

2009/01/26 11:18:23
id:Penyan No.2

回答回数44ベストアンサー獲得回数7

ポイント50pt

まず、糖尿病性腎症は長期間高血糖の状態が続いた結果、腎臓の血管が動脈硬化になり腎障害なります。

糖尿病性ケトアシドーシス(ケトン体が血中で増えすぎると血液が酸性状態になる)は昏睡状態になる

急性症状のことで、インスリン抵抗性が原因となる2型の人よりも1型の人がなりやすいです。

インスリン抵抗性という緩慢な状態ではなく、急激なインスリンの作用不足によるものです。

 

インスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなる状態)は、メタボリックシンドロームの概念を説明する時によくでてくる言葉です。

 インスリン抵抗性=メタボリックシンドロームとしたほうがいいかもしれません。

  

                  内臓脂肪がたまる

                       ↓

  内臓脂肪は代謝が活発で減らしやすいのですが、代謝産物として脂肪酸のFFAなども放出してしまう

                       ↓ 

         FFAは糖代謝に悪影響を及ぼしインスリン抵抗性を引き起こす

                       ↓

         インスリン抵抗性が続き、高血糖状態になり糖尿病の発症

http://www.gik.gr.jp/~skj/obesity/obesity.php3

http://www.imcj-gdt.jp/metabolic_synd/mts_overview.html


またFFAは脂肪の合成を活発にして脂質異常(コレステロールの異常)になったり、

インスリン抵抗性により腎血管の拡張障害おこり高血圧になりやすくなります。

インスリン抵抗性は糖尿病の原因になりますが、脂質異常症や高血圧、高尿酸血症(通風)などの原因にもなりえます。

id:ukim

返信が遅くなってしまい、すみません。

大変、勉強になりました!

確かに(賛否両論あると思かもしれませんが)インスリン抵抗性=メタボリックシンドロームと捉えると、すごくわかりやすいです!

また、脂肪酸とインスリン抵抗性の関係もすごく理解が深まりました。

どうもありがとうございました!!

2009/01/26 11:23:34
id:totsuan No.3

回答回数331ベストアンサー獲得回数58ここでベストアンサー

ポイント100pt

これまでの回答者の方々の発言内容を一部拝借して回答いたしますので、御容赦下さい。

>糖尿病になると、細胞内のグルコース飢餓が原因で脂肪酸のβ酸化が亢進し、ケトン体が増加⇒ケトーシス・・・

β酸化の目的は、血液中で不足したグルコース濃度を一定レベルに回復させるために本来純粋なエネルギー物質ではないアミノ酸を分解する際に必要なエネルギー源として脂肪酸を利用する事にあります。

http://hobab.fc2web.com/sub4-gluconeogenesis.htm

>インスリン抵抗性が脂肪酸のβ酸化を抑制する。とも聞きます。

基本的にβ酸化を行う細胞は肝細胞であり、この細胞はインスリンに依存しない糖の取り込みを行います。しかし、血液中にインスリンがある程度存在すると糖新生を中止してしまう性質があります。インスリン抵抗性の獲得により、全身の細胞がその中にグルコースを取り込む際に大量のインスリンを必要とするようにると、膵ランゲルハンス細胞によるインスリン分泌が亢進して血液中のインスリン濃度が高まり、これによって肝細胞による糖新生が抑制されることになります。

http://www.geocities.jp/hobabsan/sub4-Liver.html

>インスリン抵抗性から糖尿病を発症し、結局ケトーシスとなるなら、脂肪酸の酸化は亢進しなければいけない

糖尿病において発生しうるケトーシスに至るには、膵ランゲルハンス細胞の疲弊、あるいはその後の治療におけるインスリン注射の中止による血液中の絶対的インスリン不足を来たす必要があります(※あるいは長期間の高濃度インスリン暴露によって肝細胞自身がインスリンに対して鈍麻化している可能性もありますが、真偽ははっきりしません)。これによって肝細胞はインスリンブロックが外れた状態となり、全身の細胞内グルコース不足を血液中のグルコース不足と誤認して糖新生を再開します。この過程でβ酸化が活発化し、ケトン体の産生によるケトアシドーシス(=DKA)が引き起こされる事になります。

>そもそも、『インスリン抵抗性=糖尿病』という概念が間違っているのでしょうか???

その概念が必ずしも間違っていないところが返ってややこしくなってしまっているようです。

糖尿病の各段階における代謝機能の特徴を同時に考えてしまったのが、混乱の原因だったのだろうと御推察致します。

なんか、他人の褌で相撲をとってしまった様で恐縮ですが。

お粗末さまでした。

id:ukim

返信、大変遅れまして申し訳ございません。

そして、すばらしいご回答、心より感謝いたしております。ありがとうございます!!

インスリン抵抗性と脂肪酸酸化の抑制のところに、まだ合点がいかなかったのですが、totsuanさんのおかげで

すごくすっきりしましたし、ますます、感嘆してしまいました。

糖尿病においても、これらの事象が一度に起こるわけではないですよね。順々に起こっていくことでしたね。

混乱した理由まで、はっきりさせていただいて、本当にありがとうございました!!!

2009/01/29 15:20:58

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