Yoko Akama
Dr. Yoko Akama is an Associate Professor in design in the School of Design, RMIT University, Australia. Her Japanese upbringing has informed her practice and zen philosophy is a strong inflection in her work on human-centred design. Her teaching, research and designing continues to practice a ‘tao’ (way of being), in engaging and entangling with social ‘wicked problems’. This has led to various partnerships with communities on building resilience in Australia and Japan, and project work with public institutions to scaffold adaptive capacity for well-being and climate change. Trained and practiced as a communication designer, visual processes features strongly in her work, particularly to catalyse meaning-making, learning and dialogue through participatory interactions.
During 2009-2014 her research was funded by an Australian government Bushfire Co-operative Research Centre (CRC) to assist emergency management agencies to adopt a community-centred approach to disaster preparedness. Her methodological exploration continued in another Australian Research Centre (ARC) funded project on Indigenous Nation Building (2014-2017) and partnered with three Indigenous Nations to explore what and how nation building can be meaningfully enabled to enact self-determination.
Yoko co-founded two prominent design networks, the Service Design Network in Australia and Designing Social Innovation in Asia-Pacific (DESIAP). These networks are fostering a community of practice among academia, business, government and community organisations on sharing and building knowledge on pursuing human-centred design. She has received several awards including British Council Design Research Award (2008), a Finalist in the Victorian Premier’s Design Award (2012) and three Good Design Australia Awards (2014, 2018).
In Japanese (日本語):
赤間陽子博士。オーストラリアのRMIT大学のデザイン研究者。社会問題への取組みにおけるデザインの役割を研究している。専門分野は人間を中心とする(人に関わる)参加型デザインで、デザインを人とのコミュニケーションや共同を促し、変化を起こす「足場作り」と考える。Service Design Network AustraliaとDesigning Social Innovation in Asia-Pacific (DESIAP) のリーダーを務めており、これらのネットワークでは人間中心デザインに関する知識を構築し共有する、学界、産業界、政府、共同体の実践的なコミュニティを育成している。2008年「British Council Design Research Award」受賞、2012年「Victorian Premier’s Design Award」最終選考進出。2014年には2つの「Good Design Australia Award」を受賞し、日本、米国、欧州など国内外の研究機関から共同研究およびゲスト講演に招かれている。
During 2009-2014 her research was funded by an Australian government Bushfire Co-operative Research Centre (CRC) to assist emergency management agencies to adopt a community-centred approach to disaster preparedness. Her methodological exploration continued in another Australian Research Centre (ARC) funded project on Indigenous Nation Building (2014-2017) and partnered with three Indigenous Nations to explore what and how nation building can be meaningfully enabled to enact self-determination.
Yoko co-founded two prominent design networks, the Service Design Network in Australia and Designing Social Innovation in Asia-Pacific (DESIAP). These networks are fostering a community of practice among academia, business, government and community organisations on sharing and building knowledge on pursuing human-centred design. She has received several awards including British Council Design Research Award (2008), a Finalist in the Victorian Premier’s Design Award (2012) and three Good Design Australia Awards (2014, 2018).
In Japanese (日本語):
赤間陽子博士。オーストラリアのRMIT大学のデザイン研究者。社会問題への取組みにおけるデザインの役割を研究している。専門分野は人間を中心とする(人に関わる)参加型デザインで、デザインを人とのコミュニケーションや共同を促し、変化を起こす「足場作り」と考える。Service Design Network AustraliaとDesigning Social Innovation in Asia-Pacific (DESIAP) のリーダーを務めており、これらのネットワークでは人間中心デザインに関する知識を構築し共有する、学界、産業界、政府、共同体の実践的なコミュニティを育成している。2008年「British Council Design Research Award」受賞、2012年「Victorian Premier’s Design Award」最終選考進出。2014年には2つの「Good Design Australia Award」を受賞し、日本、米国、欧州など国内外の研究機関から共同研究およびゲスト講演に招かれている。
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Munro-Harrison, Faye McMillan, Todd Fernando, Dean Heta and RMIT-led design and media team: Peter West, Yoko Akama, Linda Elliott, Seth Keen, Cormac Mills Ritchard, Kylie Wickham, Paper Giant, Public Journal.
At the heart of this work is Indigenous sovereign recognition as the basis to build stronger relationships in Australia. A signi cant design challenge is to overcome colonial impacts of dispersal, disconnect and assumptions of de cit. Wiradjuri ‘problems’ are not ‘solved’ by design, but rather, design responds to Wiradjuri invitation to collaborate as self-determination. This design respects cultural protocols and guidance by Elders and community leaders as fundamental to its process. Codesigning is enacted through relationships among this interdisciplinary team, built upon mutual respect and reciprocity.
Papers by Yoko Akama
Munro-Harrison, Faye McMillan, Todd Fernando, Dean Heta and RMIT-led design and media team: Peter West, Yoko Akama, Linda Elliott, Seth Keen, Cormac Mills Ritchard, Kylie Wickham, Paper Giant, Public Journal.
At the heart of this work is Indigenous sovereign recognition as the basis to build stronger relationships in Australia. A signi cant design challenge is to overcome colonial impacts of dispersal, disconnect and assumptions of de cit. Wiradjuri ‘problems’ are not ‘solved’ by design, but rather, design responds to Wiradjuri invitation to collaborate as self-determination. This design respects cultural protocols and guidance by Elders and community leaders as fundamental to its process. Codesigning is enacted through relationships among this interdisciplinary team, built upon mutual respect and reciprocity.
過去10年のあいだに、世界ではデザインが、ソーシャルイノベーションを可能にするものとみなされるようになってきました。DESIAP (Design and Social Innovation in Asia-Pacific) は英国およびアジア太平洋地域の研究者、実践者、専門家のあいだで知識を共有し基盤を築くことで、比較的あまり深く理解されていないソーシャルイノベーションのためのデザインという台頭する分野において、国際研究ネットワークを築くことを目指しています。日本でのデザインとソーシャルイノベーションは何が起きているのでしょうか。このネットワークに参加するさい、日本のコミュニティー形成する鍵は何か、世界と知識のシェアリングをするさい、どういうテーマ、疑問点、立ち位置、価値観などが有効か、など、この場を借りて皆様と話し合っていきたいと思います。
RMIT大学はテクノロジーとデザインの大学です。私はその中のDesign Research Institute (DRIというのですが)で研究リーダーを務めています。今日のこの講演では、DRI の活動とビジョンについて、DRIが行っている実践に基づくトランスディシプリンな(すなわち分野を超えた)デザインリサーチのモデルの利点を明らかにしながら、私自身の研究をひとつの例に挙げて、簡単にお話しさせて頂きます。
DRIは、新しいやり方を取り入れ、政府や産業界と協力体制を築き、仮説的な研究と実際にある特定の問題を解決するための研究をバランスよく行うことで、デザインリサーチの可能性を大きく広げています。現在のように、社会、環境、技術が大きく変化している時代では、大きな問題は「wicked(厄介)」になっています。「wicked problem」という言葉は、1973年にRittel and Webber によって作られましたが、非常に大きくて解決の難しい複雑な問題を指します。このような問題に取り組むには、ひとつの分野だけでは問題の一部しか解決することができず、複雑に物事が関連しあっているため、往々にして問題の解決策そのものがまた新たな問題を生んでしまいます。例えば気候変動問題や、高齢化、自然災害への備えといった大きく複雑な問題は、ひとつの分野の研究者だけで容易に解決できるものではなく、複数の分野から、知識や経験、知能、創造的なひらめきなどを集約することが必要です。いまの、現実世界やバーチャルの世界で、私たちがどのように生活し、働き、養生しているかを考えると、ひとつの分野による解決策だけでは十分ではないのです。共通の目標のために、一見すると関係がありそうには見えない複数の分野が集まり、それぞれの持つ一般知識や専門知識を使わなければなりません。DRIではトランスディシプリンな研究を支持しています。トランスディシプリンという言葉を聞いたことのない方もいらっしゃると思います。トランスディシプリンとは、多分野にまたがるという意味の「inter-disciplinary」や「 multi-disciplinary」よりもさらに進み、分野をまたぐのではなく、分野を超えてチームとして共同し、考え方や、やり方を変えることを指します。トランスディシプリンでは、従来のやり方に疑問を持ったり、それぞれの分野における仮説を取り払ってしまうこともあり、共通の目的のために、他分野の人たちと緊密に働くことで、それぞれに新しい理解が生まれます。推測的な知識と実践的な知識の両方が得られ、異なる分野がまとまって、共通の目標のために協力することになります。共通の目標とはすなわち、人々が必要とする事柄に対して、ユーザーたちが自分で解決策を導き出すことです。
トランスディシプリンな研究の一例を挙げてみましょう。これは私が行っている「コミュニティ中心のイノベーション:災害への備えをともにデザインする」という研究です。
2008年に終えた博士課程の研究課題は「ヒューマンセンターデザイン」でしたが、それを簡単に「人間中心」と日本語で置き換えられるか考えてみました。エンジニアリングやヒューマン・コンピュータ・インターアクション(Human Computer Interaction / HCI)の分野で耳にするヒューマンセンターデザインと認知されている考え方は、例えばユーザーのニーズにあわせること、ヒューマンファクターをデザインの提案につかうこと、社会的課題に取り組むこと、もしくは様々なメソードを機敏につかえることなどととらえ方がたくさんありますね。他者を理解する場合「人を対象として見る」、その反対に対象側に回って見る」と聞きます。これはHCIではソーシャルリサーチ(social research)が大きな影響を与えているからです。
しかし心配なのはHCIの分野の議論のなかでは「メソードが王様だ」という考え方が根をはっており、リサーチやデザインの方法論ばかり気にして肝心なところに目を向けていないのではないかと批判の声も上がっています。これは長年たくさんのデザインコンサルティング会社はメソードを「品物」のように売り物にしてる傾向があったことが考えられます。例えば「我が社では成功するメソードがある」という信頼とビジネスを売る代名詞になった。IDEOやARUPみたいな世界的有名なコンサルティング会社がトレードマーク されたメソード(例:IDEO Cards)やテキストが出回るようになりその現象に拍車をかけました。その根本的な問題はメソードがあるからこそ繰り返し成功できる(Repeatability)、そして全く違う背景や状況でも通用する均等性を好む(generalisability)、という迷信を築き上げてきた。
この状況はビジネス社会の影響だけではありません。「複製が可能」、「均等性」、「一貫性」、は科学分野から移入した研究概念で、 客観的な目線を持つことが好ましいとされました。特にHCIの研究分野はこの観念がとても根強いですね。こんな枠組みにヒューマンセンターデザインがはめ込まれ、肝心なところが人間とメソードの結びつきを忘れてしまったことなのです。「人間」という、矛盾で人間味溢れる感性と切り離されてしまったからだと思います。有名なJohn Law (2004)という社会学者がいうには、研究が発表される大半は、"Methodological hygiene’「メソドロジーの衛生化」という複雑な状況から人間臭さ、人間らしさを消す処置が行われ、それがさらに好まれると言っています。おもしろいですよね。
院生達に口を酸っぱくして言うことが「メソードとは自分の腕、体の延長だ」、ただ切り離して誰かにあげたとしても同じようにうまく行く訳がない、という考えを教えることです。ヒューマンセンターデザインとは人間同士の微妙な関係、交流、状況や背景に気をつけなければできないことなのです。 人間は様々。文化も違えば、育った環境や価値観、個々の考え方の違いがあります。その中の想像的な摩擦で初めて生まれるものなのですから。ただメソードをテーブルにおいて、「さあ、イノベーションしましょう」なんて無理なことなのです。この背景ではヒューマンセンターデザインも危機に面している感じがします。
デザインリサーチとはソーシャルリサーチ (social research)といくつか異なる点があります。
ソーシャルリサーチ:
・ユーザーの目線からとらえる
・社会学的なテーマを探り、セオリーを組みたてる(例:若い人たちが苦しんでいる問題や現象)
・現在や過去をメインに研究する
・データ集めから知識を組み立てる
・均等性を重視する(例:矛盾をさけるため取材質問や分析方法は一貫生を好まれる)
・一般原則を求める:(例:様々なデータから一般原則を提案する)
・複製可能な方法: (例:再生や繰り返しが可能な構造、型にこだわる)
デザインリサーチ:
・未来志向:常に先に目線をおいている。What is? What if? 常に過去と未来を振り子のように発振する
・遊びや実験を楽しむ:過ちから新たな学び、ミスをおそれない
・Intervention: 外から何かを持ち込んで試してみたり(例:Cultural Probe)しながら反応をみる
・模型を作る:プロトタイピングやビジュアリゼーションすることによって初めて見える、手に取って経験できることから発見をする
・スタジオモデル:多数と協同的に問題に取り組む
• 機敏:創造的直感を生かし壁を乗り越えていく
この二つのリサーチのありかたは根本的な出発点が大分違います。ですがblack or white, どちらかがいいかではなく、両方ともに取り組んでいき、ヒューマンセンターデザインは人間として共感する繋がりとコントラストを発見することが大切なのだと考えています。科学者みたいに「見るだけ」ではなく、肝心なのは全身全霊と直感をもちいて「自分の中に他者を同居させるような」姿勢が大切なのだとおもいます。
私が研究するヒューマンセンターデザインは、人々の間から生まれてくるものの手助けをすることと考えています。これはデザインを人とのコミュニケーションや共同を促し、変化を起こす「足場作り」'scaffolding' と考えています。またこれはソーシャルイノベーションとも言います。デザイナーでなくても様々な人、様々な背景で毎日違う場面でデザインは行われています。この毎日のデザイン、‘everyday designing’ではデザインは名詞から動詞になります。すなわち「物」から「こと=プロセス」を重視するようになるのです。この 毎日デザインされていること、人々が新しいやり方を切り出して行くことは「サイレント」なデザインから「アクティブ」なデザインにかえる、すなわち言葉では簡単には説明できない当たり前のようにつかっている ‘tacit knowledge’ (暗黙知)(Ploanyi 1962)を表面に浮き上げ明らかにし(Explicit)、意識変化を触媒することが必要です。ヒューマンセンターデザインはその変化の促進を支える大切な役目をしていると考えています。
博報堂の(イノラボ)/i-school の田村様が参加型デザイン(Participatory Design) の勉強会を2012年12月19日に企画してくれました。参加された方々の多くは博報堂のデザイナー、その他NTT, Fujitsu, Hub Tokyo やOffice Solutionsの方々も来てくれて、ざっと30人が集まった座談会になり大変面白い議論をさせていただきました。
一番はじめの切り口として議論をしたのが「Participation」が訳されて「参加」と日本語言われることによってニュアンスが違ってくることでした。日本では「参加」をするという場合は、初めから主体があることを前提としており、私はそこに疑問を覚えました。そもそも英語の「Participation」が意味するのは、参加する主体を築き上げること自体のプロセスであり、つまり、「参加 」するにはそれなりの条件が揃わなければならないのです。
日本の様な共同体意識が高い文化背景を持つ社会では、あまり気付かれない点なのかもしれませんが、オーストラリアの様に 多民族から成る社会では、複数の視点を考慮に入れながら会話を進めていかなければなりません。 例えば、十分な教育を受けたか、発言できる立場にあるか、社会的さらに経済的に優位であるか、政治的な力を有するか、などの影響を検討しながら、発言ができる状態を整え、また、 発言権があることを認めたり明らかにすることで、発言しやすい環境をつくることを推進する必要があります。つまり、身体的または社会的弱者(障害者や、子供、老人など)、宗教上の都合、男尊女卑の問題、価値観の多様性、所得レベルの格差など、様々に考慮しなければならないのです。Arnstein (2011) の“8 Ladders of citizen participation”によれば、『発言するだけではなく「聞く」ことが、そしてそれがどの様に次のステップに繋がり変化をもたらすかが重要である』とされます。
この様に、「Participatory Design(パティシペートリー•デザイン)」とは、異文化や異分野に またがって存在するそもそも互いに違う背景を持つ人々がコラボレーションを行なうことを可能にする、いわば共通言語を創造するデザイン(mode of interaction) であるとが理解できます。このデザインは名詞の「もの」、ではなく、動詞の「こと=プロセス」が大切になってきます。そこには、「言葉」だけに限らず「もの=アーティファクト」を作ることも含まれます。例えば、「Boundary Object(バウンダリー•オブジェクト)」(Star 1989)とは、異分野の境を超えたコミュニケーションを可能にする「何か」をつくるメソードです。「Participatory Design(PD))では、デザイナーがユーザーの代行をする “Design For” ではなく、デザインを一緒にすること、つまり “Design With”、 が重要視されるのです。ここが、ユーザーセンターデザインや、ユニバーサルデザイン とは大きく相違する点です。この“Design With”は観察して記述するだけを研究と言うのではなく、そのリサーチツールも皆で一緒に作るものだと考えられています。
PD(訳者注:Participatory Design)の優れた点の一つは、助言を求める立場から与える立場へと人々を変え、デザインに関わらせることを政治化したことです。積極的に手にペンを取り、大きなホワイトボードの前に立ち、同僚や他のデザイナーと一緒に、それぞれの視点からコラボレーションプロセスがどの様に発展して行くかを、描き、スケッチさせたのです (Robertson and Simonsen 2013:5) 。
‘One of the great assets of PD was to politicize strategies for people to be involved in designing, shifting from being merely consulted, to actively ‘asked to step up, take the pen in hand, stand in front of the large whiteboard together with fellow colleagues and designers, and participate in drawing and sketching how the workprocess unfolds as seen from their perspectives’ (Robertson and Simonsen 2013:5).
Robertson and Simonsenがいうように関わる人たち(Stakeholders)も研究者になり得て、研究職にある人たちと一緒に状況を把握し、そして共に発見の道を進んで行くことを前提とします。その点において、「Participatory Design」は「Action Research(アクション•リサーチ)」からの強い影響を受けています。なぜなら、主にその発祥が70年代の北欧の地で、そして労働組合と研究アカデミーの合体されたプロジェクト(UTPOIA)がその契機にあったからです。当時は、マルクス民主主義がエンジンとなって労働者をエンパワーし 、仕事場(workplace), システム(workflow)とツール(technology)をco-design、つまり共にデザインする考え方が走りでした。ですから「Participatory Design」は強いイデオロギーと現実/実践のギャップの間を埋める 苦しみを体現するものという見解を示すケーススタディーも少なくはありません。
2010年と2012年に開催されたParticipatory Design Conference にあがったテーマをまとめると、主に3つの課題が挙げられます。
1)Problem identification: 現状における問題の所在を把握すること
2) Transition of ownership: 「他人ごと」ではなく「私ごと」という認識へと変換すること。そしてどの様にしたら研究者以外の人の手によってもchangeが続けられるかについて。
3) Shift from bounded structure to unboundedness:枠組みの定まった企業的な構造をもつ主体が、コミュニティーなど枠組が曖昧であったり又はない主体と関わろうとする時、どのようなきっかけが必要となるかについて。
未来を想定すれば、われわれがデザインするものは、流通されるだけでなく、可動性を備え、どこにでも属し、そしてネットワーク化されることは明白です。それは、デザイナーそして研究者としての私達でも恐らく決して予見できないような複数の文脈に渡る多様な使われ方をするでしょう。「Participatory Design」の政治的で倫理的、さらに未来形な取り組みは、このような変化に悩まされています。
以下は、日本で「参加」議論に挙がり興味深かった論点です。
・「はこ」が既に出来ていてそこに「何か」が入っていくという捉え方は、とても日本的な感覚だと思えたこと。では、日本ではその「はこ」を最初に作るのは誰でしょうか。 市民?政府?行政?
• 政治的であること、とは日本ではどの様な意味を持つのか、という問い。
・Soft disruption: つながりを作るのも大切だけれども、存在する型や関係を壊すことも大切なのかもしれないという思い。日本ではどんなものを壊さなければならないか。
・外から人が入ってくる場合に、見えるものまたは見えにくくなるもの、そしてやりやすかったりやりにくいことが発見されること。
・文化的または社会的土壌を異にする「参加」 と 「パティシペーション」という言葉が持つニュアンスに違いがあること。そして何故その違いが現れるのかを詳しく知りたいという思い。
[This is a draft chapter in a 2017 edited book by Rachel B Egenhoefer, The Routledge Handbook of Sustainable Design. https://www.routledge.com/Routledge-Handbook-of-Sustainable-Design/Egenhoefer/p/book/9781138650176]
This book is about the generative potential of uncertainty as it emerges through practice and scholarship at a nexus of design+ethnography. Un/certainty argues for a a deeper engagement with and interrogation of uncertainty and acknowledgment of how sites of uncertainty operate within specific processes of research/design.
It advances this agenda by presenting the issues, challenges and joys of un/certainties as they were uncovered, expressed and reconciled by a group composed of some of the most innovative and interesting scholars and practitioners in the world over two days in December 2014.
The radical adaptation required for design education is significant to recognise Indigenous people as sovereign who have never ceded their land, rights or identity. This is a necessary foundation for Indigenous self-determination, to build mutual respect between Indigenous and non-Indigenous Australians, and avoid ignoring and perpetuating colonial legacy. The authors argue that this recognition must be part of the foundational understanding of what it means to be a designer. The paper traverses across complex terrains of sovereignty, cultural identity and consciousness of lawful relations to discuss how design theory, practice and pedagogy can create a meeting place of sovereigns. Insights are shared from the teaching studio that assisted non-Indigenous design students develop their understanding of being in lawful relation with Indigenous nations, specifically the Wiradjuri. Through this, discomfort and transformation were experienced as the students designed with, rather than for, Wiradjuri Nation partners. This partnership, grounded on research in Indigenous Nation Building, was central to the design studio and pedagogy. The students were guided by their involvement in two Wiradjuri-led events, Sovereign Weaving Treaty and Wiradjuri in Melbourne, that connected Wiradjuri to gather, talk, share and connect in cultural renewal. We narrate how the students’ understanding grew, and in turn, enabled our own understanding of design pedagogies to evolve through this rich, complex and confronting encounter.