IBPマスタの基礎知識
IBPのマスタ用語がS/4のそれと少し異なるので以下に纏めます。
IBPビギナーの方々の参考になれば幸いです。
Attribute(属性)
サプライチェーンEntityの要素のことで、属性の組み合わせがマスタデータを定義します。S/4ではField(項目)に当たります。
例えば、通常、製品マスタには以下の属性が含まれます。
・Product ID、Product description、Segment
属性はその性質に基づいて、以下の種類に分類されます。
・Character
Product desc, Market type, Customer name, Resource nameなど。
・Integer(整数)
Lead-Time, Lot-Size indicatorなど。
・Decimal(小数点)
Cost, Capacity supply, Consumption rateなど。
・Time stamp
日付や時間などの情報。
Promotion start date, Material availability dateなど。
Master Data Type(マスタ)
以下MDTと略します。
複数の属性の組み合わせがMDTになります。
MDTの内容は企業により異なり、必要に応じて
マスタに属性を追加する際には、属性はキー/必須属性と定義が可能です。
MDTの種類
・Simple MDT
サプライチェーンの独立要素。代表的なMDTは 製品、ロケーション、顧客、リソースなど。 定義するには、名称とIDを選択し、関連する属性を割当て。プロパティはともに定義されます。基本的にはキー属性は1つになります。
・Compound MDT
2つ以上のSimple MDTを組み合わせたマスタ。 サプライチェーンEntityを統合。
例)Location Productは特定のロケーションに拡張された製品情報を保持するマスタ。 定義するには、Simple MDTと関連する属性を選択します。基本的には複数のキー属性を保持します。
・Reference MDT
他のマスタ要素を参照するため、データロードは不要。
データセットのプライマリデータ要素が同じ、もしくは他のデータセットのサブセットの時に使用されます。
定義する際には、親マスタの属性参照が必要です。
例)構成品はそれぞれ単一製品なので、製品マスタを参照したReference MDTとして作成可能。構成品IDは製品IDを参照。
・Virtual MDT
データを保持しません。
複数のSimple、もしくはCompound MDTを結合し、他のマスタに属性を提供する仮想的なMDTです。
・External MDT
S/4のマスタ項目と統合する目的で使用されます。
外部データソーステーブルが使用され、S/4のマスタ項目とマッピングされます。