3回
2024/05 訪問
待ちに待ったミシュランふたつ星の鮨旬美西川さん
なんと前回お伺いした際8ヶ月先しか予約が取れずやっとこの日がやってきました
あぁ楽しみw
お酒はおまかせで福岡は辛口特別純米 繁枡
ツレはノンアルコールのスパークリングワイン
前回はロゼでしたので今日は白です
最初は梅茶碗蒸し
出汁がよくきいて後味がいいです
次はシャコのお刺身
三河蟹の内子と昆布醤油がのせられていますが本当に毎回こちらのお店のお刺身は見た目が小宇宙っぽくてとても綺麗です
そしてシャコのお刺身 初めて食べました
海老のぷりぷり感とはまた違った海老と蟹を合わせたようなもっちりとした美味しさでとても甘いです
内子と昆布醤油がアクセントとなりとても記憶に残る逸品です
お椀は金目鯛と焼きホタテしんじょう
アスパラソバージュとかぼちゃが入っていてとろろ昆布がのせられています
先ず汁だけ飲んで味わいながら金目鯛としんじょうをいただき次にとろろ昆布を溶いていただきましたがまた味変になって美味しかったです
焼物は本まぐろ味噌漬け 山椒味噌がのせてあります
この時期のまぐろは一本釣りでもはえ縄でもなく網で採られることがあり身に血が回っても美味しく食べられるように工夫をして味噌漬けにしたものを焼いたそうです
ミディアムレア的な焼き方で中の柔らかい部分からその周りの火が通った部分 そして外側のこんがり焼かれたところとそれぞれ違った美味しさがあってとても楽しめました
お口直しに塩トマト 塩昆布とレモン酢を合わせてかかっており美味しくて飲めちゃいましたw
いよいよお寿司です
最初は恒例の車海老 大きな生きた車海老を串で刺し炭火で炙ったものを氷でしめて一尾を3つに分けそのまま握ったもの 茶釜で蒸したもの こんがり焼いた頭の部分といただきます
身のふたつはそれぞれ微妙に違った食感と甘味を楽しむことができ頭はとにかく香ばしくてとても美味しいです
次は黒むつ 昆布締めされてとてももっちりとしています
せっかくの大事なまぐろを余すところなく使いたいという大将の思いの自家製ツナ
タスマニアマスタードとホワイトセロリにカシューナッツ くるみ ピスタチオが和えられています
続いてトリ貝 そして長崎のアジ
トリ貝は肉厚で美味しくアジはよく脂がのっていてちょっとフルーティーな味がするのでお尋ねしたところネギと生姜をすったものがアクセントで入っているそうです なるほどぉ
小鉢の酢の物は石川もずくと長芋 土佐酢ジュレがかけられ中には黄味酢が入っていてとても味わい深く複雑な美味しさが楽しめました
大将が黄味酢はナマコにも合いますよねとおっしゃるのでそっかー美味しそうだなぁと想像していました
和歌山勝浦の本まぐろ 赤身の漬けですがこれが抜群に美味しかったです とにかく口に含んだ瞬間 噛んで味わった時 その後味と三拍子揃ってパーフェクトでした!
口には出しませんでしたが思わず自分の最後の晩餐はこれにしてほしいと思ったくらいでした
続いて北海道 噴火湾の大トロです
これもとにかく美味しいのですが大トロの脂がちょうど良くなるように中には炙った愛知産の海苔が入っていて内側の余分な脂を上手く吸い取ってくれています こうした細やかな工夫の数々がさすが西川さんと楽しませてくれます
お口直しに山葵のお吸い物 昆布出汁以外に黒むつの骨を焼いたものとかアサリやトリ貝の煮汁などいろいろ入っているそうなのでとにかく美味しいです
いつまでも飲めるw
このあと西川さんのお得意の逸品 イカの身の柔らかい部分をそいだものとウニをシャリにのせて細かく包丁を入れて箔のように薄くなったイカの身と海苔で包んだ巻き物です
とにかく美味しい イカの甘さとウニの甘さと塩気がちょうど良いバランスとなって楽しめます
そして焼き穴子もとにかく柔らかいです
お稲荷さんもシャリの胡麻と刻んだ大葉がとてもよく合います
最後は卵入りの赤出しとかんぴょう巻き
水菓子は抹茶の葛プリンと黒糖と餡子のジュレでした
食材を知り尽くした大将が足し算ではなくかけ算の連続で出していただける異次元のお料理の数々を心ゆくまで楽しみました
次回お伺いできるのはまだ何ヶ月も先ですが今からもう楽しみです ありがとうございました!
2024/05/29 更新
2023/09 訪問
前から行きたくて仕方なかったミシュラン2つ星そして食べログ名古屋駅ランキング1位のお店にひょんなことからやっと行くことができました。ありがたい限りです!
ドリンクメニューも豊富なのですがおまかせの冷酒にしました。夏らしいきりっとした冷酒でとても美味しかったのですが、それよりもツレがお願いしたノンアルコールのスパークリング1,800円が1杯ではなく1本のお値段なのはびっくりでした。原価じゃないんですかってお尋ねしたところ違いますよって女将さんは笑って仰ってましたが口当たりもとても良かったです。
夏らしい梅の茶碗蒸しから始まり、あん肝と鯛の刺身には昆布醤油が下に敷かれ、イクラご飯の上に焼いた味噌漬けの鰯を乗せて小さな食用の花を散らしたお凌ぎのような鉢はその美しさが眺めていると小宇宙のように見えて楽しくなりました。
いよいよ始まるお寿司は見たこともないような大きく立派な三河一色産車海老を軽く湯通しして氷で閉めたものと茹でたものの2種類握っていただけますが、その前にいただく鱧の椀物がこれまた美味しくお寿司への期待感が高まります。海老の握りはどちらも美味しく口の中いっぱいに海老の甘みが広がっていきますが、びっくりするのがそのあと出された海老のお頭の味噌焼きです。今まで食べたことのない美味しさで、海老のミソ本来の美味しさを味噌焼きすることでより一層の旨味と香ばしさを感じさせ幸せな気分になりました。握りはクエ、シマアジ、わら焼き鰆と続きますがどれもネタが新鮮なのはもちろん、例えばシマアジは前日からひと晩塩と柚子をふって寝かすことで口当たりはプリっと新鮮でありながら噛むとホロっと柔らかくとろける美味しさがあり、わら焼き鰆は感じるか感じないかのちょうど良い藁の香ばしさとここはワサビではないカラシの良さが握り全体に絶妙なバランスで絡んできます。
ちょっと驚いたのがそれぞれのネタに応じてワサビの擦り方、それに混ぜるものなど微妙に変えていることで、ワサビに少しずつネタに合わせた混ぜ物をしながら時にはそれを包丁の背で丁寧に叩く姿を私はお寿司屋さんで初めて見ました。お聞きすると大将は愛知県のご出身で修行先も名古屋とのことで、江戸前とは違う独自の名古屋寿司、言うなれば足し算引き算とネタの新鮮さだけの和算とは違う、こうすればこのネタはもっと美味しくなるとひと手間もふた手間も仕事にお手間をかける理系のお寿司のような美味しさを初めて経験しました。
途中でせっかくの美味しいマグロを少しも無駄にしたくないからと作られた自家製のシーチキンや、モズクと土佐酢のジュレと黄味酢など、どうやったらこれを考えつけるんだろうかというような大将の仕事ぶりに次々と出会います。そして卵焼き、大間のマグロ赤身、トロと続きますが赤身は軽く漬けになっていてこの時期はまだそれほど味が濃くないからと中に海苔が入って噛んだ瞬間に口の中で海が広がる思いでしたし、トロはネタの下にトロと塩昆布を叩いたものをシャリの間に挟むという手の込みようで今まで食べたトロの中で一番美味しかったです。
真骨頂はイカと雲丹で包丁で削いだイカの甘い身の上に雲丹をたっぷりと乗せてその上を身を削いだイカの残った身で包んで香り高い濃い緑色の柚子の皮を少し散らしながら海苔で巻いていただく1貫はちょっと表現しがたい美味しさでした。その後も穴子、かんぴょう巻き、お稲荷さん、お味噌汁、甘味はほうじ茶のスイーツともうボリュームたっぷりのコースでした。
茶釜や柄杓、茶せんなどお茶道具をユニークな使い方で料理に利用されたり、決して奇を衒うのではなく美味しさを引き出すための様々な独自の工夫など、まだまだこんな世界もあったのかと久しぶりに楽しくなるひと時でした。今でも最短で来年春の予約しか取れませんでしたが優しく楽しいお人柄の大将とまたお話しできる日が今から楽しみです!
2023/11/04 更新
今夜は待ちに待った鮨旬美西川さん
言わずと知れたミシュランふたつ星の名店☆☆
前回は8ヶ月待ちでしたが今回は意外に早く半年弱でしたw
スタートは梅茶碗蒸し 出汁の効いた茶碗蒸しに梅がいいアクセントです
伊勢海老のお刺身は特大の立派な伊勢海老を惜しげもなく2尾活け締めにしたものを軽く湯通しして昆布醤油と愛知産のあおさ海苔で軽く味付けしています
違った部位を食べ比べできるので微妙な違いを味わうことができそのぶりっぷりっ感はただの伊勢海老の刺身では決して味わうことのできない幸せなお味でした
鱈子の甘辛炊きと数の子味噌漬け どちらも絶妙な味付けでお酒が進みます
タラの唐揚げみぞれ椀 根三つ葉がいいアクセントでタラの白子も本当に美味しい
蟹いい饅頭 つまり飯の饅頭の蒸し物 たっぷり使われた蟹身がいい味を出しています
オカラ稲荷 オカラの中にはアサリも入っている凝ったお仕事
椎茸は今年のチャンピオンの干し椎茸とかでたっぷりとした厚みの山椒椎茸
そしてかんぴょうまで全ての煮物が贅沢ないいお味!
こうした煮物に手間隙かける鮨屋でありたいという大将の思いからとのことですが本当に贅沢なお味です
お得意の車海老は湯通しした海老と茶釜で蒸した海老とかしら焼きの3種類
どれも抜群ですがかしら焼きのパリパリ感と海老味噌の甘さが絶妙
松川かれいの昆布締め 昆布締めで白身の旨みが引き立ちます
あん肝丼 炙ったあん肝がいい味を出しています
コハダ さっきまで生きていたかのような新鮮さ
さわら藁焼き燻製 とても脂が乗っていて口の中でそれが広がりこれまたとても幸せになる美味しさ
ほっき貝 先端は焼き塩で味付けされたものをいただきました
石川輪島の岩もずく 山芋 黄味酢 土佐酢のジュレ
卵焼きは出汁がたっぷり これも鮨屋としてのこだわりの逸品
漬けマグロと塩昆布とすだちで味付けたトロ炙りはどちらも絶品!
わさびのお吸い物は本当に染み渡る美味しさ
イカと雲丹の巻き物は西川さんの名物 イカの皮に近い部分は細かく包丁を入れられイカの身の柔らかい部分は包丁でこそがれて雲丹とイカ両方の甘味と旨味が口の中で広がります
焼き穴子 トロトロの柔らかさでまたまた幸せな美味しさ
〆はトロたく 満足な美味しさ
玉赤 つまり卵入りの赤出しには伊勢海老の足身や味噌入りでコクを出しています カステラ卵焼きもまた美味しい
甘味は湧水ジュレ 玄米茶プリンにアルデンテのような絶妙な炊き加減の小豆と5色あられが乗っています
今回のお酒は日本酒ではなくシーバスリーガルと白州をそれぞれハイボールでお願いしました
このボリュームと味のレベル 東京だったら2倍か3倍するよなぁと名古屋に住む幸せを満喫しながら本当にいい夜を過ごさせていただきました
ありがとうございました 次回も楽しみにしています!