皇紀≠西暦+660年
いつもいつも古い話題ばかりだけど、また古い話。
しばらく前、西暦を皇紀に換算する式というものを見かけた。西暦の紀元前660年が皇紀元年に相当するから、「皇紀=西暦+660年」で計算できるというあれだ。ふと調べてみると、wikipediaの皇紀(神武天皇即位紀元)にも似たような説明はあった。
この計算式、特に注釈などもなく流されているようだけど、実は微妙に不正確ではないかと思う。たとえば「西暦の紀元前1年は皇紀だと何年にあたるでしょう?」という設問があったとして、上の計算式を機械的に覚えている人は、(-1)+660で皇紀659年と誤答してしまうのではないだろうか。もちろん正解は皇紀660年。
文章で説明するのは面倒くさいので表(画像ファイル)を貼りつける。
このように、「皇紀=西暦+660年」という式は常に成立するわけではない。暦というのは0年がなく1年から始まり、1年の前年は0年ではなく前1年(-1年)であるため、紀元をまたいで足し算や引き算をすると1年のずれが生じてしまう。このあたり、割と忘れられがちなのではないかなあ、と思う。