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「無印良品」23年ぶり刷新!肌ケア商品成功の裏側 マーケティング部門をあえて持たない商品哲学

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「無印良品」のスキンケア商品が人気となっている。

「無印良品」のスキンケア商品でヒットを飛ばしている中野倫弥さん(記者撮影)
会社を動かすのは現場のビジネスパーソンだ。人気商品やサービスが生まれた背景、新たな挑戦の狙いとは。本連載では、その仕掛け人を直撃する。

生活雑貨店「無印良品」を展開する良品計画がスキンケア商品で次々とヒットを飛ばしている。とくに主力商品である「敏感肌用シリーズ」は2023年9月に約23年ぶりに全面リニューアルし、配合成分やパッケージなどを新しくしたことで幅広い支持を得ている。

敏感肌用シリーズの価格は化粧水の「さっぱりタイプ」「しっとりタイプ」ともに790円(300ミリリットル)で競合よりも比較的買いやすく、リピート購入者も多い。さらに合わせて使用できる「発酵導入化粧液」と「ふき取り化粧水」もリニューアル。2024年8月期のスキンケア部門の売上高は前年比40%増と大幅に伸ばしており、業績の牽引役となっている。

こうしたヒット商品を生み出しているのが、H&B(ヘルスアンドビューティー)部門のマネージャーを務める中野倫弥さん率いる4人の精鋭チームだ。中野さんのような商品開発畑を歩んだ人材のほか、売り場を熟知する無印良品の店舗勤務から異動した社員で構成している。

トレンドを追わず、普遍性を大事に

中野さんは2015年に化粧品関連の企画開発として中途採用で入社。前職の化粧品メーカーでも商品開発に7年間携わってきたベテランだ。

ただ良品計画に入社後はこれまでの常識が一変したという。前職ではマーケティング部と協力しながら商品を開発してきたが、「無印ではマーケティングを専門にする部署がないことに驚いた」(中野さん)。

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