はてなシリコンバレー撤退の話題から考える、失敗への寛容さ
はてながシリコンバレーから撤退して、京都に戻っていく事がブログ界隈で話題でした。
一連のエントリを読んでいると、「日本って相変わらず、失敗に対して寛容ではないなぁ」と感じるものがとても目に付きました。ある意味、「企業を取り巻く周囲の、失敗に対する寛容さがシリコンバレーと日本の一番の違いではないだろうか?」と感じてしまいます。
別にはてなは、倒産したワケではないし、まして資金繰りに困っているわけでもない。ただ、アメリカの事業のもくろみが上手くいかなかっただけの話。
当然、そこで学んできたモノも多いと思います。
・日本でやった方が「優位性」がもてるもの
・日本のリソースを使った方が優位なもの
・次のシリコンバレー進出の為に、準備すべきもの
失敗でしか学べないモノも実際にはたくさんあります。想定外の事もたくさん起こるし、理屈では考えられない出来事に出くわすのが現実です。
書物には書いていない、気づきを失敗は与えてくれます。近藤さんも、これからのビジネスに活かす事ができるたくさんの事を学ばれたのではないでしょうか?
失敗は、自分の度量の中で行う失敗であれば、ドンドンやるべきであり、失敗や挫折の中から多くのチャンスは生まれてくる事もとても多いのではないでしょうか?(起業を成功させる6ポイント リストラ後6畳で1億売り上げた社長かで紹介したザクロ屋さんのように、リストラが人生を好転させるチャンスを生むといったケースもあるくらいです。)
企業だけに限らず、サラリーマンにも日本は、失敗の数が不足しているのではないでしょうか?
失敗に対して、変に冷めた目でばかり見る社会が、失敗に対して臆病にさせているのかもしれません。
もっと、もっと失敗に寛容になる必要が私達には必要な気がします。
「失敗」を「ナイスチャレンジ」と言ってやる風土が大事なのではないでしょうか?
そうでなければ、「よっぽどの馬鹿者」か、「恥を恐れない人」、「しっかりした計算を行いガチガチの事だけをやる人」しかチャレンジをしなくなるのではないでしょうか?(実際、今の日本はそのような気がします)もっと普通の人が、自然にチャレンジできる風土が必要だと思うのです。
成功は、たくさんの失敗の数の積み重ねから生まれてくるケースが多いものです。失敗なしの成功の方が少ないと思います。
上手な失敗をしていき(致命傷や深手にならない程の失敗にならない前に上手に撤退していき)、そこからたくさん学んでいく。はてなのシリコンバレーからの撤退は、上手な失敗ではないでしょうか?(そこで大やけどをしたワケでもないのですから)
近藤さんは、中小企業の社長さんです。上場企業の社長と違い、連帯保証になる事もあるでしょうし、会社がうまくいかなかったら、プライベートまで身ぐるみとられてしまいます。それだけのリスクを背負って、新しい事へのチャレンジをしている人に、もっとエールを送ってもいいと思うのです。
これからの時代は、全く新しいものを作っていくクリエィティビティが求められます。物真似だと失敗する事は少ないかもしれませんが、全く新しい事をやろうとすればするほど、失敗の確率はドンドン高くなります。。
全く新しいモノを生み出していくには、失敗を恐れず、ドンドンチャレンジしていく。そんな社会になる事が、たくさんの成功を生み出す社会になるのではないでしょうか?
。
私達は、他人の失敗をバカにしたり、批判をすると、今度は、自分が失敗をする事に臆病になってしまいます。「自分と同じような人から、批判されたくない」という気持ちになるからです。
逆に、失敗を評価してやる人になれば、自分がチャレンジする事、失敗する事にも勇気が沸いてくると思うのです。正解のない世界を歩いていこうとすれば、失敗する事を恐れない自分作りが重要になるのではないでしょうか?
理想論かもしれませんが、自分のチャレンジ精神を醸成するにも、他人のチャレンジを認める。他人の失敗を励ます。エールを送る。そんな社会になる必要があるのではないでしょうか?
また、私達も、失敗さえも楽しむというメンタリティが必要にもなってくると思います。(失敗を楽しむ事ができる事も、楽しさ創造力だと思うのです)
楽しさ創造力については、モチベーションが上がるワクワク仕事術!応援よろしくお願いします。
- 作者: 小林英二
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2008/02/20
- メディア: 単行本
- 購入: 12人 クリック: 186回
- この商品を含むブログ (79件) を見る