［プレイレポ］ヘンテコ博物館経営シム「ツーポイントミュージアム」序盤インプレッション。展示物は恐竜，植物，海洋生物，さらにオバケや呪物!?

　セガは2025年3月5日，「ツーポイントミュージアム」（PC / Xbox Series X|S。PS5版は2025年4月17日発売予定）をリリースする。本作はプレイヤーが学芸員となって，博物館を運営する経営シミュレーションゲームだ。
　今回，開発バージョンの序盤をプレイする機会を得たので，インプレッションを交えて本作の概要をお伝えしよう。

「ツーポイントミュージアム」公式サイト

　プレイヤーが最初に運営するのは，ツーポイント州メメント・マイルにある博物館だ。この博物館は経営難に陥り，学芸員が逃げてしまったため，プレイヤーが後任者になったという経緯がある。

初期状態の博物館には，トイレとヘリポートしかない。プレイヤーの最初の仕事は，ヘリポートに置かれた箱を開けて，展示物を入手することだ

　本作の基本的な流れは，まず「専門家」を採用し，「遠征」に出してツーポイント州の各地を探索させ，希少物を集める。集めた希少物は博物館内に展示し，装飾を施すことで来館者の関心を集めたり，「情報スタンド」を設置して来館者の知識を深めたりしていく。
　そして「寄付スタンド」を設置すると，展示物に感銘を受けた来館者から寄付を得られるようになる。あとは並行して専門家を遠征に出して，新たな希少物を集めて……という流れを繰り返し，博物館をより魅力的なものにするというわけだ。

最初の展示物を設置したら，専門家を雇用する

専門家を遠征に出すと，新たな展示物を手に入れられる

展示物の周囲に装飾を施したり，情報スタンドを設置したりして，来館者の関心や知識を高める

大型恐竜の化石は，複数のパーツを手に入れないと完成しない。ただし，未完成の状態でも展示は可能だ

　博物館には，さまざまな設備や展示物以外のコンテンツも必要だ。たとえば，出入り口には「チケット売り場」を設置しなければならないし，子どもの来館者は情報スタンドから知識を得られないため，「体験型の展示」も作成したほうがいい。
　また，来館者の幅広いニーズを満たすために，フードやドリンクを提供する場所やギフトショップを用意することも忘れてはいけない。

ギフトショップや自販機の設置により，次第に博物館らしくなってきた。来館者も増えている

　そうした設備やコンテンツを維持するためには，スタッフを雇う必要がある。専門家は遠征だけでなく，展示物をケアすることも仕事だ。
　また，チケット売り場やギフトショップなどには「アシスタント」を立たせなければならない。博物館を清潔に保ったり，設備が故障したりするには「管理員」が活躍し，寄付金の回収や展示物の警護には「警備員」が欠かせない。

各職種に必要なスタッフを過不足なく雇用する。スタッフを酷使すると昇給を求めてきたり，辞めてしまったりすることも

　スタッフが休憩したり，遠征で被った怪我を治療したりする「スタッフルーム」を作ることも重要だ。スタッフは専門家や管理員などのカテゴリに応じたスキルを「研修」で習得できるが，それには「研修ルーム」を設置する必要がある。

研修ルームを作り，必要なスキルをスタッフに習得させる

　前述の遠征だが，専門家だけでなくアシスタントや管理員が必要になるケースもある。そうなると博物館内が人員不足になるため，新たなスタッフを雇わなければならない可能性も生まれてくる。
　スタッフが多くなれば，人件費が増えて収益を圧迫するかもしれない。新たな収益源として博物館内の「ツアー」を設定・開催し，より多くの寄付を得られるようにする……といったように，収益を踏まえて博物館を次第に発展させていくことがプレイヤーの“仕事”だ。

ツアー中，専門家が展示物の前で参加者に解説している様子が見られる

　
　経営シミュレーションとしては，必要十分な要素を備えたオーソドックスな内容だろう。難度もそれほどシビアではなく（ゲームの序盤だからかもしれない），グラフィックスのテイストも適度なデフォルメが施されたコミカルな仕上がりだ。遊びやすく幅広いプレイヤーが楽しめそうな印象を受けるが，本作の特徴はそれだけではない。

序盤とはいえ，このくらい充実した博物館も作り出せる

さらなる発展を目指して，隣の区画に博物館を拡張

　プレイヤーが最初に手がける博物館こそ，恐竜を筆頭に先史時代の遺物を扱っているが，ゲームを進めていくと「取り憑かれた人形」などの呪物や，捕まえた「オバケ」といった「超常現象」を展示する博物館を運営することにもなる。
　オバケは「ポルターゲストルーム」に隔離され，来館者は安全な距離を保った状態で鑑賞できる。しかし，オバケは少しずつ平安を失っていき，完全にそれがなくなると脱走して館内を混乱に陥れてしまう。そのため，ポルターゲストルームにはオバケが気に入るような装飾を施し，平安度の低下を抑える必要があるのだ。

ウェイロン・ロッジでは，超常現象をテーマにした博物館を運営することに

　本作が“ヘンテコ博物館経営シミュレーション”と謳っているのは，超常現象のようにゲームならではの“ちょっと変わった博物館”を運営することになるからだろう。今回，プレイ可能だった範囲では先史時代，超常現象のほか，「海洋生物」もテーマであることを確認できた。
　テーマが異なれば展示物をケアする手法なども変わり，プレイヤーは常に新鮮さを覚えながらゲームを進められるというわけだ。一風変わった経営シミュレーションに興味のある人は，ぜひ本作の続報をチェックしてみよう。

超常現象の展示

海洋生物の展示

「ツーポイントミュージアム」公式サイト