【2月19日 AFP】米食品医薬品局(FDA)の高官がドナルド・トランプ政権による「無差別な」解雇に抗議して辞任したと、18日に報じられた。

辞任したのはジム・ジョーンズ氏。2023年にFDAに加わり、最近ではがんに関連する合成着色料「赤色3号(エリスロシン)」の禁止を監督した。

ブルームバーグニュースが入手した書簡の中でジョーンズ氏は、自身が率いる食品部門の職員89人の解雇は、ロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官が掲げる米国人の食生活改善を実行する上で大きな妨げになると指摘。

ジョーンズ氏は「私は、食生活に関連する慢性疾患や食品中の化学物質によるリスクを減らすことで米国民の健康を改善するという局の目標を追求することを楽しみにした」と述べる一方、目標実現のために必要だった人々に対する新政権の「軽蔑」は、「この役割を続けることが私には無駄」であることを意味したと語った。

ケネディ厚生長官は、食品業界の改革を「米国を再び健康にする」構想の柱に据え、有害な化学物質や栄養価のない添加物に反対し、米国の肥満問題に対処するため表示法の厳格化を推進している。

実業家イーロン・マスク氏率いる米政府効率化省(DOGE)は、特に試用期間中の職員を対象に、連邦政府の大規模な人員削減を推し進めている。(c)AFP