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カスタマーレビュー

2014年7月22日に日本でレビュー済み
基本的に専門家には読むところは少ないと思う。

まったく数学の全貌に思いが及ばない人の最初の概論書としてはいいかもしれないが数学一般に触れるのならば個人的には二十世紀後半の重要な部分、コホモロジーやファイバー束・接続の理論(ゲージ理論)にもっとほんの少し触れるだけでなく本格的に論じて欲しかったと思う。

本書の肝は圏論というより解析力学を幾何学的に解説した接空間余切空間等のところだと思う。それにしたところでシンプレックス幾何までは一般的に解説しているわけではない。

その代わりといおうか普通は代数幾何の文脈での利用が多い「層」の理論の数学基礎論上の応用に触れられてる。層や切断が関数(ファンクション(=機能))の一般化になってることが理解できれば本書を読んだ意味があるだろう。あんまり微分形式の形式の視点は何に託けてるかよくわからんが。

数学は基礎論を抑えただけで全体像が批評できるほど生易しくないのでこの程度を全部読みこなせたとしてもあくまで読み物的な概説を読み飛ばしたにすぎないことを心しておかないと根本的に駄目だと思う。
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