女児10人に性的暴行の被告、メモに「ターゲット」 子ども守るには

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大滝哲彰 華野優気
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 女児10人に性的暴行を加えたとして強制性交致傷などの罪に問われた元病院職員・柳本智也被告(28)=大阪府吹田市=の裁判員裁判で、大阪地裁(伊藤寛樹裁判長)は18日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。留守番をするなどしていた児童が被害にあったケース。専門家は犯行の周到さに着目し、警鐘を鳴らす。

 11日間の審理では、柳本被告が犯行に及んだ経緯が明かされた。

父から殴られ、母から「恥ずかしい」と言われた

 「相手を傷つけているという心境は限りなく薄かった。幼い当時の自分の体験に重ねるというか、無敵の自分になって、夢の世界に入り込んだような感覚だった」

 1月21日の被告人質問。犯行時の心境を弁護人から聞かれると、柳本被告はこう答えた。

 幼少期、父親は腹を立てるたびに柳本被告の頭を殴った。母親は周りと同じダンスや片付けができない息子を「恥ずかしい」と言い、中学の卒業アルバムで「個性的ランキング」のベスト3に入り「ショックだった」。

 法廷では、自身も「性被害に遭った」と話した。小学3年の時、1人で帰宅する際に成人女性に突然抱きかかえられ、団地の階段の踊り場で性的暴行を受けたという。「振り返ってみると、怖いというよりは変な感じだった」と話した。

■メモに「ターゲット帰宅」「…

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