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彼に殺されたあたしの体
動物
桜ちゃんが生まれてから、再び月日は流れて行った。


睦人君はあたしは必ずここから出る事ができると言っていたけれど、それがいつなのか、本当に出る事ができるのか。


希望はすでにどこか遠くへ消え去ろうとしていた。


代わりにあたしは土の中で家族の楽しそうな声を聞いても、嫉妬に駆られることはなくなっていた。


先生の事もクラスメイトの事もほとんど思い出さず、何も考えずにただ家族の音だけを聞いていた。


なんだか、もう考える事にも疲れてしまったのだ。


怒ることも悲しむことも喜ぶことも、あたしには無意味な事。


誰にもその感情を知られることがなく、自分表現することだってできない。


そんな感情、存在していても存在していなくても、関係ないこと。


あげく、あたしは人を呪い殺すことはできても、人を幸せにすることはできない。


最悪の存在でしかないのだ。
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