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敏腕社長との秘密の身ごもり一夜~身を引くはずが、迎えにきた御曹司に赤ちゃんごと溺愛されました~
エピローグ



「おめでとう!」
「おめでとうございます!」

明るい声が庭園に響き渡る。ウエディングドレス姿の私は要さんの腕に自らの腕を絡め、緑美しい芝生のバージンロード歩いた。

「だうー。あー」

タキシード姿の要さんの腕の中には小さなタキシード型ロンパースを身に着けた大地がいる。九ヶ月になった大地は身体もしっかりしてきて、要さんに片手で抱かれていても体勢を保っていられるようになった。
今日は大勢の参列者に驚きつつも、よくお喋りをしてくれている。

「岩切社長、おめでとうございます!」
「都子さん、おめでとう」

岩切製紙からの参列者も多く、ホテルの庭園は賑わっている。
もちろん、私の祖父母や要さんのご両親も列席してくれているし、関西から麻里佳さんと蔵多さん、ほのかちゃんもやってきてくれた。

人前式とガーデンパーティー、これが私たちの結婚式。
予定していなかった結婚式は、六月の梅雨の晴れ間に執り行われた。
結婚式を望んでくれたのは私の祖父母と要さんのご両親。私と要さんはどちらでもよかったのだけれど、家族が喜ぶならと急遽計画をした。
岩切製紙が懇意にしているホテルが融通してくれて、六月に計画できたのだ。雨ならガーデンウエディングはできなかったので、今日は晴れて本当によかったと思う。
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