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低認知度に悩む非上場BtoB企業を一躍「有名」にしたタクシー広告戦略とは

ntsykytop

システム開発を皮切りに、自社パッケージ商品の開発・販売で成長を続けるSky。2023年度は売上高1049億円を計上して、続く24年度は1200億円をうかがう勢いだ。その背景には同社の高い技術力があることは間違いないが、成長のドライブ要因としてもう一つ注目したいのが広告戦略である。

Skyはテレビ広告のみならず、タクシーサイネージメディア「GROWTH」にも出稿。ビジネスの意思決定層に強い印象を与えることに成功している。Skyの広告戦略においてタクシー広告はどのような位置づけなのか、話を伺った。

俳優・藤原竜也氏を起用し、話題に

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藤原竜也氏を起用した広告

規模的には上場の要件を満たしながらも、長期的視点で経営ができるという理由から非上場のままで事業を展開する企業は珍しくない。業務系システムや組み込み系ソフトウェアの開発、自社パッケージ商品の開発・販売で成長してきたSkyも、その一社である。ただ、非上場で、かつ同社のようにBtoB事業を展開する企業には、認知度が高まりづらいというハンデもある。その壁を乗り越えるために欠かせないのが広告戦略だ。Sky広報担当者は次のように明かす。

広告の目的は、商品の拡販もさることながら、上場していない我が社にとっては、会社の知名度向上や人材採用の観点でも重要です。会社の存在を多くの方に知っていただき、信頼していただくツールとして広告は欠かせないと考えています。

2015年には、俳優の藤原竜也さんを起用して、テレビを中心にセキュリティ管理システム『SKYSEA Client View』の大型プロモーションを開始。会社やサービスを広く知っていただくことができ、広告の効果を実感しました」(Sky広報担当者)

ただ、従来のメディアに手ごたえを感じる一方で、時代が変化しつつあることも感じていた。

マスに届くテレビCMの力は今後も活用していきますが、リアルタイムでテレビを視る人が減ったと感じております。一方でデジタルを含めてさまざまなメディアがあり、多様なコミュニケーション手段が活用できる環境になりました。その中でどのようにプロモーションを行うのか。企業にとっては難しい判断を求められる時代になったのではないでしょうか」(Sky広報担当者)

タイアップ広告でサービスの「認知」から「理解」へ

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「GROWTH」で放送されたタイアップ広告

多様なメディアが登場する中で、Skyが早くから目をつけていたものがある。タクシー広告だ。

「タクシーにデジタルサイネージ広告が設置され始めた、比較的初期から広告掲載をスタートしたと思います。特に大阪では、当時BtoB商材でのタクシー広告の出稿はほとんど見かけませんでした。我が社がターゲットにしている経営者層やビジネスパーソンはタクシーの利用が多い。可能性を感じて出稿を決めました」(Sky広報担当者)

実際、Skyの動きは早かった。タクシー広告事業を手がけるニューステクノロジーが、タクシーサイネージメディア「GROWTH」を展開し始めたのは19年4月。Skyは3か月後の7月には出稿を始めている。まず出稿したのは純広告だ。純広告は企業ブランディングの視点で出稿し、素材はテレビCMと同じものを活用した。

中でもこだわったのは放映枠。乗車後にすぐ放映される「FIRST VIEW」は、乗客がタクシーに乗ってまず視認するものであり、記憶に残りやすい。その枠に積極的に出稿した。

さらに22年10月にオリジナル情報番組「HEADLIGHT」の放映が始まると、タイアップ広告の出稿もスタート。タイアップでは、第三者視点でサービスの機能をわかりやすく説明し、会社やサービスの認知度を高めるだけでなく、サービスの理解にまで至るようなクリエイティブを制作して放映した。

また、Skyが特別協賛したスポーツ大会に関するキャンペーン情報を放映したこともある。サービス理解の促進からコーポレートブランディングの領域まで、情報番組内のタイアップ枠を最大限に活かした情報発信になった。

BtoBビジネスで「第一想起」を獲得する意味

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タクシー広告に出稿した効果はどうだったのか。単体での定量的な効果測定は難しいが、次のように明かしてくれた。

「ターゲットに対する広告効果は非常に高いと思います。届いているのは、実際にタクシーに乗車した方だけではありません。メディアなど業界間関係者は都内のタクシーの利用頻度が高いことから、テレビ番組やSNSで我が社のタクシー広告の話題が取り上げられることもあって、定性的な反響の大きさには驚きました。手ごたえがあったからこそ、人の移動が減ったコロナ禍でも出稿を止めませんでしたし、現在も出稿を継続しています」(Sky広報担当者)

ニューステクノロジーでは、Skyのタクシー広告が成功した理由をどのように分析しているのか。ニューステクノロジーの営業担当の松田氏は、BtoB企業が「GROWTH」を活用する効果について次のように語った。

「東京都内のタクシー利用者はビジネスパーソンが8割。『GROWTH』は、その層に個室空間かつ音声付きの動画で情報を発信しています。この層には、デジタル上ではなかなかリーチできない意思決定者も含まれています。

また、お客様が商談や展示会にいくと、先方担当者が既にタクシー広告を見て会社やサービスを認知してくれていたケースも多く、『商談自体が円滑に進むようになった』『アイスブレイクにタクシー広告の話題が活躍した』などいうお声も頻繁に聞きます。

『GROWTH』を通して意思決定者から担当者まで広く認知やアテンションを獲得すれば、稟議の通過率が向上するなど、売上や事業成長に直結する効果を期待できます。」(松田氏)

また、BtoBにおいては、属するカテゴリにおける第一想起を獲得することが重要だ。中でも、Skyは業界内でも先駆けてタクシー広告に注目し、長期的に出稿。それが業界における第一想起の獲得につながり、事業・採用などさまざまな側面でビジネスの好循環を生んだとも話す。

「タクシー広告は、BtoB業界で第一想起の獲得に寄与するポテンシャルを秘めた媒体です。Sky様をはじめ、今後もぜひ多くのBtoB企業様にご活用いただき、更なる可能性を一緒に探っていきたいですね」(松田氏)

GROWTHの詳細についてはこちら

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株式会社ニューステクノロジー taxiad@newstech.co.jp

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