昔、千葉県は島だった!? 海岸線の変化と香取海 【千葉地理学会連載 おもしろ半島ちばの地理再発見】

【図1】約千年前の海岸線(想像図)
【図1】約千年前の海岸線(想像図)
【図2】約千年前の香取海(想像図)
【図2】約千年前の香取海(想像図)
現在の利根川(ランドサットによる衛星写真)=出典:国土交通省関東地方整備局霞ケ浦河川事務所ホームページ
現在の利根川(ランドサットによる衛星写真)=出典:国土交通省関東地方整備局霞ケ浦河川事務所ホームページ

 「千葉県の形は?」と聞かれると「チーバくん」を思い浮かべる方が多いと思います。でも、千葉県を形づくる海岸線や利根川は、ずっとこの形状ではありません。はるかな昔からの変遷の上にあるのです。

 縄文時代中期、千葉県域は「島」に近い状態だったと考えられています(図1)。現在の平野部は海中で、台地や丘陵部の縁が入り組んだ海岸になっていました。千葉県の貝塚の多くが、現在は海岸線から離れた台地上にありますが、当時は思いの外、海に近いところだったといえます。

 それが次第に、土地の隆起や土砂の堆積により、海が後退し陸地が広がってきました。例え ・・・

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