人口の過半数が太りすぎの国はコロナ死亡率10倍に 研究報告
(CNN) 新型コロナウイルス感染症による各国の死亡率について、太りすぎの人が過半数を占める国ではそうでない国の約10倍に上るとの研究結果が報告された。
研究チームは米ジョンズ・ホプキンス大学と世界保健機関(WHO)が集計したデータを分析し、3日の世界肥満フォーラムで結果を報告した。
それによると、今年2月末までに新型ウイルス感染症で死亡した計250万人のうち、220万人は成人の過半数が太りすぎている国で報告された。
160カ国以上の国別データを分析したところ、太りすぎの率が高い国ほど死亡率も高くなっていた。年齢や国全体の経済状況による調整後も、関連性に変わりはなかったという。
チームによれば、太りすぎの人が40%未満の国はすべて、新型ウイルス感染症による人口10万人当たりの死者が10人以下にとどまっていた。一方、太りすぎの人が50%を上回る国の死者は、人口10万人当たり100人を超えていた。
研究者らは、太りすぎが健康上のほかの問題やインフルエンザ、中東呼吸器症候群(MERS)などのウイルス感染症を悪化させることもあると指摘する。世界肥満フォーラムは、新型ウイルスの検査やワクチン接種で太りすぎの人を優先させるよう提案している。
米疾病対策センター(CDC)によると、米国で過体重または肥満に分類される人は、人口の4分の3近くを占めている。