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彭帥さん問題、人権団体がIOCの「スポーツウォッシュ」を批判

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全豪オープンでプレーする彭帥さん=2020年1月21日、豪州メルボルン/Mark Kolbe/Getty Images AsiaPac/Getty Images

全豪オープンでプレーする彭帥さん=2020年1月21日、豪州メルボルン/Mark Kolbe/Getty Images AsiaPac/Getty Images

(CNN) 中国の著名テニス選手、彭帥(ポンショワイ)さんが張高麗(チャンカオリー)前副首相からの性的暴行被害を訴えた後に一時消息不明になっていた問題で、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は23日、国際オリンピック委員会(IOC)の対応は深刻な人権侵害をスポーツでごまかそうとする「スポーツウォッシュ」だと批判した。

IOCは21日の声明で、バッハ会長が中国のスポーツ当局者やIOC関係者を交え、彭さんと30分間のビデオ通話を行ったことを明らかにしていた。通話中の彭さんは元気でリラックスした様子で、プライバシーを尊重してほしいと語ったという。

これについてHRWのリチャードソン中国担当部長は23日、オンライン記者会見で、IOCが中国当局と協力して彭さんの「再登場」に関与したと批判した。

リチャードソン氏はまず、中国による初の五輪開催となった北京夏季五輪に言及し、「2008年には我々はIOCが多少の気骨を見せ、中国当局にいくつかの基本的約束を守らせるだろうと期待していた」と振り返った。

そのうえで来年の北京冬季五輪に触れ、「IOCはここ数日、いかなる人的犠牲が生じても五輪開催を軌道に乗せ続けようと躍起になっている様子を見せている」と指摘した。中国は夏季五輪と冬季五輪の両方を開催する初の都市となる。

HRWはまた、IOCは彭さんを守るためにもっと尽力すべきだったとも示唆した。

これに対し、IOCはCNNの取材に「五輪は全世界が一緒になって平和的な競争に臨む唯一のイベントだ」などと説明。「我々の壊れやすい世界において、相違点だらけの世界をまとめるスポーツの力は、より良い未来への希望を与えてくれる」としている。

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