トランプ氏、キューバ・グアンタナモ米軍基地に3万人の移民収容施設の整備を指示
(CNN) トランプ米大統領は29日、数万人の移民を収容するため、キューバのグアンタナモ湾にある米海軍基地を整備するよう連邦政府に指示する覚書に署名した。
覚書は、国防総省と国土安全保障省に対し、グアンタナモに「米国に不法滞在している重要犯罪外国人」を収容する施設を拡張するよう求めている。
トランプ氏は同日、ホワイトハウスで「ほとんどの人は知らないだろうが、グアンタナモには、米国民を脅かす最悪の犯罪外国人を収容するためのベッドが3万床ある。今回の指示によって収容能力はただちに倍増する」と述べた。
使用されていない米海軍基地の共同監房棟の内部=キューバのグアンタナモ湾/Bob Strong/Reuters/File
トランプ氏はこの発言の直後、レイケン・ライリー法に署名した。この法律は、特定の犯罪で起訴された不法移民の拘束を義務付けるもので、第2次トランプ政権で最初の大きな立法上の成果となる。
「今日の署名により、我々の地域社会における移民犯罪の根絶に一歩近づく」(トランプ氏)
同基地は米国がテロ容疑者を収容する施設として有名だが、この基地には別の移民向け施設もある。
一方で、米当局者はCNNに対し、この施設の現在の移民収容能力について3万人にはほど遠いと語り、また、そうした数の移民に対応するには多くの軍要員を派遣する必要があるとの認識を示した。
キューバ政府は、数万人の移民を収容するというトランプ氏の計画を批判。
キューバのディアスカネル大統領は、X(旧ツイッター)に「残虐な措置の一環で、米国の新政権は、強制的に追放した数千人の移民をキューバの不法占領地にあるグアンタナモ海軍基地に収容すると発表した。拷問や不法勾留で悪名高い刑務所の隣に彼らを収容するつもりだ」と非難した。