トランプ米政権、鉄鋼・アルミに25%の関税 免除措置を廃止に
(CNN) トランプ米大統領は10日、米国に輸入される全ての鉄鋼とアルミニウムに対して25%の関税をかける命令書に署名した。関税の減免などの措置も設けない。
米国はカナダやブラジル、メキシコから多くの鉄鋼を輸入しているが、今回の関税の主要な標的は中国だ。
トランプ氏は関税の発表にあたり、「これは大変なことだ。米国を再び豊かにする」と語った。
中国は、鉄鋼の生産で他国を引き離しての世界最大手だが、米国が中国から直接輸入している鉄鋼はごくわずかだ。第1次トランプ政権が鉄鋼に課した25%の関税は次のバイデン政権にも引き継がれたため、米国の輸入業者は鉄鋼の入手先を別の国に移していた。
それでも中国産の鉄鋼は中古の形で米国に入ってくる。外国企業が購入して米国に再輸出されたり、生産国が偽装されたものがさまざまな経路を通じて再販されたりする。
米国はかつてのような製造業中心の経済ではないが、それでも年間数千万トンの鉄鋼とアルミニウムを自動車、航空宇宙、石油生産、建設、道路や橋などのインフラ産業で消費している。