2025年1月24日、中国のポータルサイト・捜狐に、日本のアニメ映画「時をかける少女」について言及した記事が掲載された。
記事はまず、「もし、あなたに時を超える機会が与えられたとしたらどうだろうか。
その上で、「タイムトラベルは、SFジャンルにおいて永遠のテーマである。この50年の間、世界中で数多くの優れたタイムトラベル映画が生み出されてきた。例えば、名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や、一世代の子ども時代の思い出となった『時をかける少女』、失恋時に必見の中国映画『李献計歴険記』などがその代表例である。これらの物語は奇想天外な設定の表面に、時間や運命にあらがおうとする多くの人々の切なる願望や想像を隠し持っている。本記事では、そんなタイムトラベル作品の中の名作を紹介したい。それは『宮崎駿監督の後継者』と称される細田守氏が監督を務めた青春ラブストーリーで、06年公開のアニメ映画『時をかける少女』である」と述べた。
記事は同作の内容について、「主人公は高校生2年生の紺野真琴(こんのまこと)。性格は明るく元気だが、少々おっちょこちょいな一面があり、トラブルを招くことも少なくない。真琴には、同じクラスの間宮千昭(まみやちあき)と津田功介(つだこうすけ)という2人の親友がいる。3人は放課後になるとよく一緒に過ごし、楽しい日々を送っていた。
そして、「徐々に、真琴は時をかけることの結果が必ずしも美しいものではないことに気づき始める。時をかけるたびに、周囲の人々や出来事に不可逆的な変化をもたらし、善意で行った行動が裏目に出ることもあれば、他人を傷つけてしまうこともあった。最も真琴を悩ませたのは、千昭との距離が次第に広がっていくことだった。さらに、真琴は自分の腕に浮かび上がる数字が時をかけることのできる回数を示していることに気づいた。その数字は減少する一方であり、真琴は時をかける際に慎重にならざるを得なくなった。友情と恋愛のはざまで、真琴はどのような選択をするのだろうか」と言及した。
記事は、「『時をかける少女』は、これまでも多くリメイクされたタイムトラベル作品だ。
また、「物語の核心はもはや『時をかけること』ではなく、『時をかけることで変わってしまったあなたと私』である。多くのタイムトラベル作品は、過去に戻ることの肯定的な価値を強調しがちであるが、同作では時をかけることがもたらす不可逆的な影響や変化、特にその負の側面が強調されている。過去に戻り、運命を変えることは本当にすべてがうまくいく保証なのだろうか?泥沼から抜け出そうとして、さらに深い泥沼にはまる可能性はないのだろうか?」と問いかけた。
そして、「主人公の真琴は、嫌な出来事や直面したくない問題から逃げるために何度も時をかけ、他人の感情をもてあそぶような行動を取る。しかし、そのたびに現実と向き合う勇気を失い、危うく自分の本当の恋愛をも見過ごすところだった」と指摘し、「黒板に書かれた『Time waits for no one(時は待ってくれない)』こそが、同作の核心的なメッセージである。真琴にとって時をかける能力の最大の意味は『今目の前にいる人を大切にすること』、『今目の前にあることを全力でやること』を学ぶことだった。何度も『やり直し』を考えるのはやめるべきで、今この瞬間を生き、前を向き、振り返らずに進むべきなのである」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)