ペルー・リマで17日、APEC首脳会議での石破首相の態度が物議を醸した。
腕を組みスマホを操作し、あいさつに来た首脳にも、立ち上がらず座ったまま握手したことがSNSで批判された。
また、各国首脳の記念撮影に遅刻する場面もあった。

軽く腕を組み…APECでの立ち振る舞いに物議

南米を歴訪し、日本時間の20日朝、政府専用機で帰国の途に就いた石破首相。
本格的な外交デビューを飾ったわけだが、その立ち振る舞いがSNSで物議を醸している。

APEC首脳会議に出席する石破首相
APEC首脳会議に出席する石破首相
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20日のテーマは「石破首相 外交の場の態度が炎上気味 ソレってどうなの?」だ。

問題となっているのは、ペルーの首都・リマで日本時間17日に開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での一幕だ。

座ったまま握手をする石破首相
座ったまま握手をする石破首相

石破首相は着席すると腕を軽く組み、すぐにスマートフォンを触った。
各国の首脳が笑顔でコミュニケーションを図る中、あいさつにやって来た外国の首脳に対して立ち上がることなく、イスに座ったまま握手を交わす場面もあった。

歓迎式典に出席した石破首相
歓迎式典に出席した石破首相

16日の歓迎式典では、バイデン大統領が目の前で繰り広げられるダンスに驚きの表情を見せる一方、石破首相は腕組みをしたまま、じっと見守っていた。

こうした行動がSNS上で話題となり、「日本の恥」というワードがトレンド入りする事態になってしまった。

石破首相の立ち振る舞いは、街の人々にはどう映ったのか聞いた。

20代:
確かに「日本の恥」と言われてもしょうがないのかな。自分だったらこの対応はとらない。同じ目線に立って握手すると思う。

20代:
日本を背負って政治をやる最前線の方が、そういった態度はよろしくないのでは。国民に対しても良い印象は与えない。

握手を交わす石破首相
握手を交わす石破首相

厳しい意見もある一方で、中にはこんな意見もあった。

70代:
握手するのもこわばってた。緊張していたと思う。もっと応援すればいいのにと思う。せっかく皆が選んだし。

60代:
きっと何か事情があったんだろうなと思う。気が回らなかった石破さんの、これからじゃないでしょうか。

式典中の中国・習近平国家主席、香港・李家超行政長官
式典中の中国・習近平国家主席、香港・李家超行政長官

では、ほかの首脳はどうだったのか。
式典の映像をあらためて見ると、実はほかの首脳も石破首相と似たような態度だった。
中国の習近平国家主席は、香港の李家超行政長官と式典の最中にもかかわらず、しばらく話し込む様子が映っていた。

オーストラリアのアルバニージー首相も、ほかの首脳陣が着席したあとに会場に姿を現した韓国の尹大統領と笑顔で握手をするが、立ち上がってはいなかった。

ではなぜ、石破首相のネガティブなところばかりが注目されてしまうのか。
SNSのリスクや炎上にくわしい西山守准教授に聞いた。

桜美林大学・西山守准教授:
石破首相自体の問題もあると思うが、(政治は)最近炎上しやすくなっている。(首相としての)成果がない中で、外交の場でこういう態度を取ったことは非常にいじられやすい状況。石破首相もそのへんを意識して行動した方がよかった。

渋滞に巻き込まれ…記念撮影に遅刻

青井実キャスター:
ーーパックン、どうでしょうか?

スペシャルキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
海外メディアをチェックしてみましたけど、石破さんを批判しているような書き込みとかはあまり見つからなかったですね。その場でこういう態度を取っている方は、ほかにもいらしたかもしれません。ただ、立場が違うと注目度も違うから、リスクを考えて振る舞った方がいいですね。

石破首相の災難は、まだまだ続いた。
日本時間17日に、APECの最後に行われた各国首脳の記念撮影の様子を見ると、石破首相の姿がなかった。

実は、フジモリ元大統領のお墓で献花をしたあと、渋滞に巻き込まれたため、写真撮影に間に合わなかったのだ。
この遅刻にも、SNSでは批判の声が上がった。

石破首相にアドバイスするとしたら、どんなことがあるのだろうか。
西山准教授に聞いた。

桜美林大学・西山守准教授:
国民も他国の方々も含めて、アピールする能力はやっぱり必要。態度や言葉の端々とかで、イメージを形成されるところが強い。イメージ戦略は、もう少ししっかり作っていった方がいい。

本格的な外交デビューで思いもよらない声を受けてしまった石破首相。
今回の教訓を今後に生かしてもらいたいところだ。
(「イット!」 11月20日放送)

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