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城福監督の情熱が浸透する「超野心的な」東京ヴェルディ。昇格2年目に見据えるさらなる高み
2025注目Jクラブキャンプレポート#8
新体制発表会、新チーム始動、そしてキャンプと各Jクラブが2025シーズン開幕に向けた準備を進めている。1年間を駆け抜ける体の土台、戦術の基礎を築く集中期間だが、その実態はなかなか見えてこない。そこで密着取材している番記者たちに昨季の課題を踏まえた取り組み、今季のサッカースタイルや新加入選手の現状など、注目クラブの最新情報をレポートしてもらおう。
第8回は、城福浩体制で4年目を迎える東京ヴェルディ。16年ぶりのJ1を戦った昨季は、開幕前の下馬評の低さを覆し、6位と躍進した。昇格2年目となる今季は、予想される周囲の警戒を跳ね除け、超野心的な目標へ向かっていく。
昇格2年目の戦いに秘める野心
「いい守備がないとビルドアップの練習にならないぞ。もっといけ! 何もやらせるな!」
城福浩監督の緊迫した声が選手たちを駆り立て、プレーの強度を引き上げる。
季節は真冬であっても沖縄の陽射しは強い。それに負けないぐらいの熱がピッチに向けられている。
1月7日、2025シーズンの始動日を迎えた東京ヴェルディは13日からキャンプイン。24日までの第1次キャンプを那覇市に近い八重瀬町スポーツ観光交流施設で、26日から2月1日までの第2次キャンプを名護市の21世紀の森サッカー・ラグビー場で行った。
新体制発表の場で、城福監督はこう宣言した。
「キーワードは今年も成長。1試合、1試合、苦しいこともすべて自分たちの成長の糧とし、次に向かっていく集団であり続けたい。そのサイクルのなか、どこかで階段をひとつ上がるようなタイミングがあれば、このチームは超野心的な目標に向かっていけると思います。
昨年、サプライズを起こせたのか、野心的な目標に手が届きそうになったかはさておき、チームの可能性を示すことはできたと感じます。ただ、カップ戦は早々に敗退しましたので、今季はわれわれが参戦するすべての大会において目標を持って戦っていくつもりです」
超野心的な目標を具体的に言うなら、2004シーズンの天皇杯制覇以来、21年ぶりのタイトル獲得。あるいはACL出場権をつかむことになろう。
そこに向かっていくうえで、チームのベースを築いた主力の残留は必須条件だった。……
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Profile
海江田 哲朗
1972年、福岡県生まれ。大学卒業後、フリーライターとして活動し、東京ヴェルディを中心に日本サッカーを追っている。著書に、東京Vの育成組織を描いたノンフィクション『異端者たちのセンターサークル』(白夜書房)。2016年初春、東京V周辺のウェブマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を開設した。