突然ですが、牛丼をはじめて食べた日のこと、覚えていますか?
きっと「この値段でこのうまさ! やばい!」と感動したはず。でも、思い出そうとしても思い出せないのではないでしょうか。
そこで考えました。「初めて牛丼を食べる人を見れば、幸せな記憶を思い出すことができるのではないか?」と。
我ながら名案です。ですが、実行にあたりとても大きな問題にぶつかりました。
「牛丼を食べたことのない人」ってこの国にもう存在しないのでは?
いました。
(はじめにはっきりさせておきますが、PR記事ではございません。)
若手声優/アーティストの山崎エリイさんです。
育ちのいいお嬢様としても知られる山崎さん。なんと彼女、「牛丼」をずっと食べてみたかったとのこと。探してみるものです。
今回場所をお借りしたのは、「吉野家 西五反田一丁目店」。早速中に入りましょう!
生まれて初めて体験する「吉野家」で注文したものは?
▲こんなに楽しそうに吉野家に入る人を見たことがありますか?
店内に入った瞬間、「美味しそうな匂い」と呟く山崎さん。まずはメニューをチェックしましょう。
「牛丼だけじゃなくて他にもたくさんメニューがあるんですね!」と嬉しそうな笑顔を浮かべます。取材に立ち会えてよかった。その姿を見ていると、初めて牛丼を食べたあの日の記憶が少しだけ思い出せそうな気がしてきます。
店員さんとの会話を参考にしながら選んだのは、シンプルな牛丼並盛のAセット(生野菜サラダみそ汁セット)。30円追加し、生野菜をポテトサラダに変更。はじめからポテサラを選ぶセンス、強い。
念のため本当にこれまでの人生で牛丼を食べたことがないか尋ねました。
▲「本当に人生で一度も牛丼を食べたことない」のポーズ
本当でした。
そもそも、山崎さんが牛丼に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
山崎さん(以下敬称略):牛丼、前からずっと食べてみたかったんです。牛丼屋さんって、駅の近くにたくさんあるじゃないですか? 前を通ったときにいつもいい匂いがして、「いいなぁ。入ってみたいな」と思っていて。でも、なかなかひとりで入る勇気がなくて……。
そう思っていたところに今回のお話をいただいたので、すごい嬉しかったんです! メニューをみてビックリしたのですが、吉野家さんって牛丼だけじゃなくてうなぎもカレーもあるんですね!
▲ぐいっ!(驚きました! の意)
なるほど。興味はあったが入る機会がなかったんですね。……逆に何を食べて大きくなったのでしょうか。小さい頃に好きだった食べものから探っていきましょう。
山崎:お母さんが作ってくれる、トマトソースで煮込んだハンバーグですね。その味が好きすぎて、お店で出てくるものや学校の給食で出てきたものも、「ちょっと違うなぁ」と思ってしまうほどでした。
何よりも好きなのはマグロです! 小さい頃からの大好物で、週に2回は食べていました。今はその「マグロ好き」が関係者の方々にも伝わってしまって、差し入れやお弁当で、海鮮丼をいただくこともあるんです。とっても幸せです(笑)。
▲マグロだけではなく、海の幸が全体的に好きなのだそう
そうこうしている間にいい匂いが……。さあ、待望の牛丼との初対面です。
いざ、実食!
▲着丼!
ちょっと待ってくださいよ。牛丼を目にしただけで人間ってこんなに幸せな顔ができるんですか。
わたしたちも初めて牛丼と対面したあの日、こんなにも幸福に包まれていたというのでしょうか。
こんなにも付属のドレッシングに興奮していたのでしょうか。
わたしたちは何かとんでもなく大きなものを失ってしまったようです。
▲Gyudon Meets Girl
牛丼は熱いうちに。早速召し上がっていただきましょう。
めちゃくちゃ嬉しそう。
では早速牛丼から頬張って。
初めての味をかみしめます。果たして……。
▲なんじゃこりゃ……。
あまりのうまさに言葉を失いました。
山崎:お、美味しい!! 甘いタレがちょっとご飯にしみこんでいて、お肉も和らかくて、玉ねぎも相性がよくて……最高……。ポテサラも美味しい! 実は今日、吉野家さんに来られるということで、朝ごはんを抜いてお腹を空かせてきたんですよ。なので、今とっても満たされています(笑)。
“吉野家さんに来られるということで、朝ごはんを抜いてお腹を空かせてきたんですよ。”
額縁に入れて飾りたいですね。
自分が初めて牛丼を食べたとき、ここまで感動を覚えただろうか? 過去を思い出そうとしてもどうしても思い出せません。
ただ、ここにきて新たな感情が芽生えてきました。
美味しそうに牛丼を食べている人を見ていると、幸せ。
こんなにも満足そうに牛丼を頬張る人を見るのはとてもいい気分です。こちらまでハッピーな気持ちになります。
もはや自分が初めて牛丼を食べたときの記憶なんてどうでもいい。なぜなら、山崎さんが美味しそうに牛丼を頬張る姿をみて、今、猛烈に満たされているのですから。
紅生姜もいっちゃいましょう。
味噌汁もいっちゃいましょう。
もぐもぐ食べて。
完食!
いや〜いいもの見せていただきました。山崎さんに感謝です。
せっかくなので、いろいろとお話をうかがってみました。
「カップ焼きそばはお湯を捨てる」ことも知らなかった!?
──牛丼、美味しそうに食べられていましたね! いかがでしたでしょうか?
山崎:すっごい美味しかったです! 今度は“つゆだく”に挑戦してみたいです! あと、生姜焼き定食も気になる……。ちょうど最近、生姜焼きが好きになりまして。演者さんたちと一緒に行ったご飯屋さんで初めて食べてみたら、すごく美味しかったんですよ。吉野家さんの生姜焼きや豚丼も食べてみたいです。
──いいですね。どんどんこちらの世界に……。ちなみに、山崎さんの特別な日の「ごちそう」というとどんなものですか?
山崎:たとえば……おばあちゃんが作ってくれる赤飯はそうですね。山崎家では、赤飯は孫も手伝って、みんなでつくるのが伝統なんです。
──料理する時間も含めて「ごちそう」なんですね。
山崎:ご飯って「誰が作ったか」もすごく大事だと思っていて。家族と一緒にみんなでご飯を作って食べると心がホッとするし、それが私にとっての「ごちそう」なのかな、と思います。
▲天使かよ
── 牛丼のように、仕事をはじめてから出会った食べものはありましたか?
山崎:外で食べたときにびっくりしたのは、とろろです。私、2年くらい前までとろろの存在を知らなくて。スタッフさんに「とろろを入れてみれば?」と言われて、「とろろって何ですか?」という話になったんですよ……。
──とろろの存在を知らなかったのですか……。
山崎:カップラーメンも、お仕事のラジオ番組で初めて作りました。「カップラーメン作ったことある?」と聞かれて、「ないです」と答えたら、ラジオの企画になってしまって(笑)。
──それは驚いたでしょうね(笑)。企画になるのもうなずけます。
山崎:それで、スタッフさんがカップラーメンやカップ焼きそばを5~6個用意してくれたんですけど、作り方を全然よく分かっていなかった私は、全部のカップ麺に一気にお湯を注いでしまって(笑)。しかも、注いだ後待ち時間があることも知らなかったんです……。
▲テヘヘ
── どうやったらできると思っていたんですか(笑)。
山崎:お湯を注いで、フタをしめたらすぐに出来ると思ってました(笑)。「お湯も注いだし、フタもしめた。これは……完璧なのでは……!?」と思ったら、スタッフさんがざわざわしはじめたんです。それも、「私がちゃんと作れたんで、逆にざわざわしているんだなぁ」と思い込んでいて。
── ざわざわしたんですね(笑)。
山崎:それで、「そろそろいいんじゃないかな?」と思ってフタを開けてみたら、ことごとく失敗してました(笑)。そもそも、”カップ焼きそばはお湯を捨てる“ということも知らなかったので、ずっとそのままにしていて。あのときは自分にショックを受けましたね……。
── (笑)。ちょっと話は変わりますが、今回取材をしていて山崎さんはおしとやかな方だと感じておりまして、とても人前でパフォーマンスをするような方には思えないのですが……。
山崎:そうですね。実際、学校ではすごく大人しいタイプでした。それこそ小さい頃はずっと人の影に隠れているような子供だったので。でも、3歳からクラシックバレエを習っていて、そのときだけ、スポットライトを浴びるのが楽しかったんです。
──バレエをやっている時だけは変われたと。
山崎:だから、スポットライトが当たった瞬間に「キャラ変」のように誰かになりきれるというか。「この役になりきる」ということがすごく好きで、歌うときも、その曲の主人公になりきって歌います。
── なるほど。
山崎:もともとは学校の日直でちょっと前に出るだけでも、「人前で喋るなんて……」と思っていたし、授業で先生に当てられた瞬間に「みんなの前で音読するなんて……!」と思うようなタイプでした。
▲めっそうもございません……。
── 先生に当てられないように、ちょっと隠れたりとか。
山崎:「今、ノートを書いている途中なので!」という雰囲気をちょっと出してみたりとか(笑)。今お仕事でたくさんの人の前で歌ったり、お話したりする機会をもらえていることにありがたさを感じつつも、同時に、今でもちょっと不思議な感じがします。
── お仕事では、最初から切り替えができました?
山崎:全然です。今は応援してくださる方がいて、フェスに出てもファンの方が来てくれていると安心するんですけど、最初は私のことを誰も知らない状態でステージに立つのがすごく怖くて。そのときは、「ステージに出てしまってすみません……」って、ずっと思ってました。
▲すみません……このとおりです……
山崎:最初の1年はずっとそうだったんです。「この時間を私が使ってごめんなさい……」って。でも、ファンの方が応援してくれたり、色んな方から「そんなこと思わなくていいんだよ」と言ってもらって。そこから、ちょっとずつ「自分を出してみよう」と思えるようになっていきました。本当に、応援してくださる方たちがいて今がある、という感じです。きっとひとりじゃ解決できなかった。
── そんな時期を乗り越えて今があるんですね。ちなみに、山崎さんの曲には、「ドーナツガール」や「cakes in the box」、歌詞にリキュールが出てくる「ラズベリー・パーク」のように、食べものの名前がタイトルになっていたり、歌詞に登場する曲も結構ありますね。
山崎:「ドーナツガール」のときは、実際にみんなでドーナツを食べながらレコ―ディングしました(笑)。スタッフのみなさんとそれぞれ好きなドーナツを選んで、「なんてほのぼのとしたレコーディングなんだ」と(笑)。甘い匂いがレコーディングブースに広がっていました。
── それは凄そうですね……。
山崎:それがまだ10代の頃ですけど、今は21歳になって、去年リリースしたアルバム『夜明けのシンデレラ』の曲「ラズベリー・パーク」では、歌詞にリキュールが出てくるようになって。「大人だな」と思いました。
── 活動が広がっているからこそ、色々と挑戦できているのですね。仕事をしていて「上手くできなかったな」とへこんだり、失敗して落ち込んだときには、どんな風にストレスを解消しますか?
山崎:やっぱりマグロを食べます!
── 本当に大好きなんですね。
▲本当に好きなんです、マグロ
山崎:「美味しい!」って思っていると、ストレスはなくなっちゃうんです。ご飯は本当にいいです(笑)。あとは、「とにかく楽しいことを考える」ですかね。
── 自分で行ってみて、美味しいと思ったお店や食べものはありますか?
山崎:東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのグルメなら、どこでも案内できますよ。というのも、私は東京ディズニーランドとディズニーシー自体にかなり詳しくてですね。友達と一緒に行くと、どんなものが食べたくて、どれくらいお腹が空いているかで、一番合う場所をオススメできるんです。そこだけでしか役に立たないんですけど……。
── 「カップラーメンの作り方は知らなかったけど、ディズニーランドは任せろ!」と(笑)。
山崎:ディズニーランドは任せてください!!(笑)。
── 山崎さんにとって、ご飯を食べる時間はどんな時間になっていると思いますか?
山崎:やっぱり、ご飯って人と人が繋がる時間なんだと思います。仕事で初めて会う人がいたら、「ご飯行きましょうか」となりますし、新しく会社に入ったら、「同期でご飯を食べにいこうか」となる人もいると思いますし。
──今の時期は特にそういった機会が多いと思います。
山崎:「ご飯美味しいね」から色んなことが広がっていくので、そういう輪を作る場所だと思うんです。「これ好きなんだね」ということから話が広がれば、会議室で話すよりもずっとその人のことがよく分かりますよね。だから、ご飯はコミュニケーションツールだな、と思っています。
山崎さんのはじめての牛丼体験、いかがだったでしょうか。
あまりにも美味しそうに牛丼を食べられていたので、取材班一同、このあと猛烈な勢いで牛丼をかっこみました。最初に牛丼を食べた思い出は蘇りませんでしたが、やはり牛丼は最高ですね。
この記事を読んだあなたも、きっと牛丼を食べたくなったはず。言うまでもないですが、めちゃくちゃ美味しいですよ! ぜひ食べに行ってください。牛丼は正義!
お店情報
吉野家 西五反田一丁目店
住所:東京都品川区西五反田1-33-8
電話番号:03-3779-3116
営業時間:[月~金]5:00〜1:00、[土・日]24時間営業
山崎エリイ リリース情報
3rdシングル「Last Promise」発売中
TVアニメ『デート・ア・ライブⅢ』エンディングテーマ
【初回限定盤CD+DVD】 COZC-1512~3 ¥1,900+税
【通常盤】COCC-17565 \,1300+税
撮影:山口真由子