ノルウェーのOpera Softwareは2月13日(現地時間)、Webブラウザ「Opera」のHTMLレンダリングエンジンをWebKitに切り替えることを明らかにした。WebKitを採用したモバイルWebブラウザを今月下旬のMobile World Congress(スペイン・バルセロナ、25〜28日)で披露するという。
またPCやスマートフォンなどのOperaユーザーの合計が月間3億人に達したことも明らかにした。
Operaの現行HTMLレンダリングエンジンは、2003年リリースの「7.0」から採用された独自開発の「Presto」。同社は「AndroidとiOS向けの主導的なブラウザを提供するため、今年OperaはWebKitに移行する」と説明している。
WebKitは米AppleのSafariや米GoogleのChromeが採用しているオープンソースのHTMLレンダリングエンジン。同社CTOのホーコン・ウィウム・リー氏は声明で「WebKitは既に良好であり、われわれはWebKitの改良に参加するつもりだ。WebKitはわれわれが重視する標準技術をサポートし、われわれが必要とするパフォーマンスも持っている」とコメント。独自エンジンの開発より、同社の技術力をオープンソースプロジェクトであるWebKitとChromiumに活用するほうが理にかなっているとし、「WebKitへの移行は、われわれが新機能やユーザーフレンドリーなソリューションの開発によりリソースを集中できることを意味している」という。
今後はWebKitとChromiumプロジェクトに参画する意向で、既にマルチカラムレイアウトの表示を改善するためのパッチを提出しているという。
Operaは先月、コードネーム“Ice”と呼ばれるWebKit採用モバイルブラウザに取り組んでいることを明らかにしていた。
OperaのWebKit採用で、ブラウザエンジンは米MicrosoftのInternet Explorer(Trident)、MozillaのFirefoxが採用するGeckoの大きく3つに絞られることになる。
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