みんなで取り組もう、世界共通の課題
SDGs17の目標には他にどのような目標があるのでしょうか。
世界共通の課題をさらに学び、より良い未来に向けて自分たちができることを考えてみましょう。
世界では6億9,000万人以上もの人々が、十分な食料を手に入れられず飢えに苦しんでいます。特に、アフリカの貧しい国々で飢餓は増加傾向にあります。他方、世界で生産されている食料のうち、3分の1に値する13億トンもの食料が、まだ食べられる状態で捨てられており、「食品ロス」と呼ばれます。先進国では食べ残しや賞味期限切れ、途上国では農作物の輸送・保存環境の悪さや収穫段階などから食品ロスが生じており、深刻な問題となっています。
出典:2020年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書、「世界食料農業白書 2019」
世界各国の男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」で、日本の順位は153カ国中121位と、主要7カ国(G7)の中で最下位です。特に日本は世界と比べて女性の政治的活躍が進んでいません。例えば、アフリカ、ルワンダの国会議員のうち女性が6割を占める一方、日本の女性国会議員は全体の1割程度です。また、南アジアやアフリカ地域で多い児童婚の問題など、途上国での男女格差も多く存在します。ジェンダーの不平等は、全世界的に改善すべき課題です。
出典:WEF「Global Gender Gap Report 2020」
世界では、急激な人口増加やインフラ不足などが理由で電気が使えない人たちが8億6,000万人います。日本では電気のある生活が当たり前ですが、そのエネルギー源のほとんどを限りのある化石燃料に頼っており、それらが環境に影響を及ぼしている状況は改めなければいけません。世界では今、誰もが安定して使えるクリーンなエネルギーの需要が高まっています。同時に、一人ひとりがエネルギーを無駄にしない意識を持って行動することが大切です。
世界では、18歳未満の子どもの10人に1人にあたる、1 億5,200万人もの子どもが労働を強いられています。児童労働によって子どもたちが教育を受けられなかったり、健康的に育つことができなくなっています。また、私たちが普段着ている洋服や生活に欠かせない携帯電話など、児童労働によってできているモノは私たちの生活に深く関わっています。地球全体の未来のために、世界中の誰もが自由に自分の意志で働ける環境づくりが求められています。
Part1 Part2で学んだことを踏まえて、自分ができる 行動を考えてみよう
ゴール17では、SDGs達成のために世界の協力関係を強化することが掲げられているよ。SDGsを通して、全世界が共に抱えている課題を理解し、先進国と途上国が協力してSDGsに取り組むことは、未来のために非常に大切なことなんだよ。