インターネットのSNSやコミュニティサイトなどでイラストや小説、ブログなどの情報を発信していると、知らない人からの心無いひと言に傷つくことがあります。
仕事や友達、恋人などに傷つけられることもありますが、ネット世界では面と向かっては会話しないので、簡単に人を傷つける言葉を送ることができますよね。
もし、あなたが好きなことで頑張っている時に知らない人から嫌なひと言である「ネガティブコメント(通称ネガコメ)」を受け取ったら、自分を全否定されたような気持ちになって落ち込んでしまうのではないでしょうか。
繊細な人ほど傷つきやすく、落ち込んだ気分を引きずってしまいがちです。
中には「また同じことが起こるのではないか」と好きで書いていた絵や文章を公開することが怖くなってやめてしまう人もいます。
ネガコメを見るとやっぱり私も嫌な気持ちになります。慣れや経験によって批判が気にならなくなる人もいますが、あんまり慣れたくはありませんよね(・∀・;)
自分も落ち込んだ気分を引きずりがちでしたが、精神力が強い人の考え方や対応の仕方を知ることによって、少しずつ心が強くなる考え方ができるようになってきました。
今回は傷つきやすい性格で悩んでいる人に、私の体験談や心の支えにしている「心が強くなる考え方」を紹介させて頂きます。
pixivで嫌がらせをされた体験談
お絵描きサイトのpixivで私が経験したことや、人気の小説書きさんが嫌がらせによって描くことを辞めてしまった例を紹介させて頂きます。
pixivの点数で1点をつけられる
pixivで絵を投稿していた時に点数が10点満点中、1点をつけられることがたまにありました。
絵に限らず自分の作品を人に見せる完成度にするためには、時間をかけて何度もチェックして描き上げています。人によっては何日もかけた努力の結晶です。
それに1点という評価をつけられると、自分が努力した時間を全否定されたような気分になります。
当時は「下手だから1点をつけられるんだ」と思って努力を続けていました。(私の場合は本当に下手だったのでそれもあったと思います…)
しかし、そういう人って色んな人に1点をつけて回っていたりします。たいしてあなたの作品を見てはいないのです。
そう感じたのは同じジャンルの絵全てが1点爆撃されていたり、同じカップリングに1点をつけられていることが周りを見て多かったからです。
そう思うと嫌がらせがあまり気にならなくなりませんか?
他には毎日4点を執拗につけてくる人もいました。最初は何で4点?と不思議だったのですが何回も続くので「あ、これ4ねってメッセージなんだな」と理解しました。
作品投稿したらすぐに4点つけないと気づかれないと思っているのか、めちゃくちゃ素早く4点つけてきます。暇か!と思って見てました(゚Д゚;)
しかし、練習して絵が上達してくると評価は自然に増えてくるので、1点や4点攻撃をされても合計点数に埋もれて気にならなくなりました。
10点をつけてくれている人が多いのに、一部の低評価を気にして落ち込んでいたらもったいないです。
スルー力を身につけて、いい評価をつけてくれる人達の好意を一番に受け取るようにしたいですよね。
複数アカウントからのネガコメ攻撃
過去にpixivで大好きな小説書きさんがいました。彼女の作品は自由で愛情に溢れていてとても面白かったです。
彼女はある日彗星のように現れて、一気にpixivの人気作家になりました。ランキング上位を独占して作品は拡散され、たくさんのファンが彼女の新作を楽しみにしていました。
コメント欄には「感動しました!」「続きを待っています!」というファンからの温かいたくさんのメッセージが溢れ、彼女もそれに答えるように精力的に作品をアップし続けていました。
しかし、ある日を境にコメントによる執拗な嫌がらせ攻撃を受け始めたのです。
- この話は○○という作品のパクリ
- 全然面白くないクソ小説
- このキャラにこんな台詞いわせるなんて原作読んでない
彼女が小説をアップするとすぐにこのようなコメントがつきました。
検索タグには「パクリ」などという嫌がらせタグがつけられ、複数アカウントから同時刻に彼女の作品を批判するコメントがつきました。
もちろんパクリなどではなく、よくある「タイムスリップ」や「体が入れ替わる」などの設定だけでパクリ扱いされていました。これがパクリなら大ヒットした映画の「君の名は。」もパクリになってしまいます。
彼女はそれ以来作品をアップするのが怖くなってしまい、小説をすべて非公開にして書くことをやめてしまいました。
状況からの憶測ですが、コメントは1人が複数アカウントを使って書いていたと思います。たぶん同じ小説書きさんだったのではないでしょうか。
たくさんのファンがいてもたった一人の嫌がらせコメントによって、彼女の貴重な才能は潰されてしまったのです。
嫌なコメントをしてくる人が抱えている心理
インターネット上では「自分が同じことをされたらどういう気持ちになるの?」と言いたくなるような言葉を知らない人に平気で投げつけてくる人達がいます。
ネット上では相手の顔が見えないですし個人情報もわからないので、ストレスのはけ口としていくらでも毒を吐くことができるんですね。
もちろん親身なアドバイスや的確な指摘はありがたく受け取ったほうがためになる時もあります。
間違いに対する純粋な指摘や意見の相違などのこちらにとってもプラスになるコメントを除いた、受け取る側にとってただマイナスな気分になるネガコメをしてくる人の心理と対策を考えてみました。
自分の現状と比較した感情
コメントの中にはその人の中のドロドロした感情を感じさせるものがあります。
そういうコメントをしている人は自分の現状に不満を抱えている人が多いのではないでしょうか。
- 努力しても評価されない→楽に評価されている人がムカつく
- 親しい友達ができない→友達と楽しそうにしている人がムカつく
- 恋人ができない→幸せそうな人がムカつく
- 好きでもない仕事をしている→楽しく稼いでいる人がムカつく
- 子供ができない→育児や出産の体験談がムカつく
全ての人の状況に合わせた記事や創作を書くというのは不可能です。
「いろんな人がいるからネガコメが出るのはしょうがない」と、こちらである程度予測して割り切ることが必要です。
ズルいという感情
ネガコメを「嫉妬」という言葉で一括りにすると「羨ましい」という意味が当てはまらない場合もあるので、どちらかというと「ズルい」という感情が当てはまる気がします。
私も人の記事や写真を無断引用して書いたキュレーションサイトが評価されていると、そういう記事を書きたいとは思いませんが「ズルいなぁ」とは思います。
- 自分より楽をしてズルい
- 実力以上に評価されるのがおかしい
- 調子に乗っているのが鼻につく
これは努力が報われない人ほど「ずるい」と感じるのではないでしょうか。
ネガコメをしてくる人は努力しているのに評価されず、自分のマイナスな感情をネットで吐き出すことによって無意識に精神のバランスを取っているのかもしれません。
ある意味つらく、苦しい思いを抱えているとは思います。
自分の努力が正当に評価されていて、楽しく毎日を送っていたらそんなことをしたいとは思わないですし、する時間もないのではないでしょうか。
「ネガコメをしてくる人はいろいろ辛いんだろうな」と思うと、こちらの受け取り方も少し変わってくる気がします。
心が強い人の考え方
嫌なひと言に負けない精神力を鍛えたいと思っても、どうやったら心が強くなるのかわかりませんでした。
色んな人を見ていると、心が強い人の考え方にはある共通点があります。
それは「相手にしない」ということです。頑張って受け止める必要はありません。
私が影響を受けた心が強くなる考え方をしている3人を紹介させて頂きます。
ネガコメという宅急便を受け取らない
Twitterをしていたらめちゃくちゃ叩かれている女性がいたんです。それが「はあちゅうさん」でした。
名前を見るだけで記事を閉じる人がいるほど、はあちゅうさんを嫌っている人たちがいます。
私ははあちゅう信者ではないのですが、「あんなにいろんな人から叩かれても平気なのってすごいなぁ」と思っていました。
はあちゅうさんが御釈迦さまの逸話を引用して書いた「叩かれるのは怖くないですか?」って聞いてくる人への最終解答という記事がすごく良かったので紹介します。
「お釈迦様はどんな悪口をいっても言い返さないので悪口を言った男はむなしくなってしまう」という逸話を今風に解釈した言葉です。
「受取り拒否の宅急便は
持ち主のところに戻るから、受け取らなきゃいいんです」とか言えるかも。
最近は、何か嫌なことを言われて言い返したくなる時は
「お前みたいなやつの言葉、受け取るもんか、ばーか」
って思って、2秒で記憶から消すことにしています。
「悪口を受け取らなければ、言った相手が自分の言葉を受け取ることになる」というのはネットの対応にピッタリですよね。
「ばーか」と言ってしまう時点で少し受け取ってしまっている気もしますが(笑)2秒で記憶から消すというのは真似したいと思いました。
陰口に対する最良の対策は無視だ。言い返すな。傷つくな。正面切って文句すら言えないビビリ野郎のせいで時間と感情を消耗してたら勿体無いだろ?陰口叩く=「僕は陰口叩くタイプの人間です!」と高らかに自己PRしてるようなもんだ。そんなマヌケはほっときゃ勝手に信用失って自滅するからほっとけ。
— Testosterone (@badassceo) 2016年12月3日
最近回ってきたこのツイートの考え方もすごくいいと思いました。
落ち込んでみせたりすると、そういう人は暇なのでこちらの反応を監視して喜んでいるものです。
反応しなければ「こいつ全然効いてない」と相手は不満に思い、こちらを監視している時間も馬鹿馬鹿しくなるでしょう。
嫌な日を楽しい思い出に変える
過去にフジテレビ系のスペシャルドラマで、2001年9月11日にアメリカ合衆国内で起こったアメリカ同時多発テロの再現ドラマが放送されました。
このドラマは残された妻と子供2人のドキュメンタリーで、妻役を和久井映見さんが演じていました。私はたまたま見ていたのですが、残された奥さんの考え方がすごく印象的だったので紹介します。
ハイジャックされた旅客機が夫の働く世界貿易センタービルに突っ込み、夫の体は指先しか見つからなかったそうです。
卑劣なテロの目的は「相手に悲しみを植え付けること」だと思います。
妻の晴美さんは9月11日に喪に服して悲しむのではなく、家族全員でソフトクリームを食べる日にしていました。
「それが私達家族のささやかなテロへの抵抗」という言葉がすごく印象的でした。
嫌なことをされたら美味しいものを食べて逆にその日をいい日にしてしまうという考え方はとても心を打たれます。
嫌な気分になった時は好きな場所に出かけたり、美味しいご飯やアイスクリームを食べてちょっと贅沢をすれば、逆にいつもよりいい日になるのではないでしょうか。
心を動かされるべき相手を考える
2005年に発売されたゴマブックス発行の「KITTO」という雑誌を購入したのですが、その中に劇団ひとりさんのお悩み相談室という連載がありました。
「男性上司から自分だけイジメにあっている」という女性からの相談があって、その回答がすごくよかったので紹介させて頂きます。
僕は今、基本的に反逆はしないですね。全部受け流すというか、もっと冷めた目で相手を見られるから。
自分の嫌いな奴に言われたら、言われたことより、言われたことで自分がストレスを感じてしまうことがすごく腹が立つんです。
僕っていう人間がこんなみそっかすみたいな野郎に言われたひと言によって、動じてしまうってのは何ごとだって思う。
俺の心を動かせるのは、尊敬する先輩だったり、俺の愛する人だったりするのであって、お前みたいなチンケな人間の言ったひとことによって、俺の心をコントロールできるわけないんだって、受け流すようにしてます。
相手にわかってもらおうなんて思っちゃいけない。人種が違う、くらいに思えば楽になってくる。
引用:『KITTO』2005年7月28日発行(P100)ゴマブックス
この解答を見た時は目からウロコでした。自分の心を動かすべき人は誰なのかを考えるというのはすごく納得できます。
- どうやってやり返すかよりも関わらずに受け流す
- 自分の心を動かせるのは自分にとって大切な人だけ
- 嫌な相手とは人種が違うと思う
劇団ひとりさんのこの名言は何度も見返したくなるので、この雑誌は10年以上捨てられないです。
まとめ
小説を書くのをやめてしまった女性に私は負けないで欲しかったのですが、「頑張れ」とも言えずどうしたらいいのかわかりませんでした。
頑張って行動した結果、嫌なことを受け取るのは全部彼女だからです。
全ての人に受け入れられる作品なんてこの世にはありませんし、人によって色んな意見があります。
誰でも見れる場所に作品を公開することはそういったリスクを伴うものだということを当たり前のように考えるべきなのかもしれません。
コメントでもらう口調も丁寧な敬語が当たり前ではありませんし、きつい言い方が悪気なく普通の人もいます。色んな人がいると割り切ることが大切です。
意見や親身なアドバイスは受け取るべきですが、ただの嫌がらせを真面目に受け取る必要はありません。
私は人の痛みを知らない無神経な人間のひと言によって、自分が大好きなことを諦めたくはありません。
心が強い人の考え方は自分もできていないことが多いのですが、知識として心の支えにしているのでシェアさせて頂きました。傷つきやすい性格の人の参考になれば幸いです。