こんにちは、エンジニアリンググループプロダクトマネージャーの阪口です。
私は医師向けのアンケート調査やそのデータ分析を手掛けるリサーチプロダクトチームに所属し、チームのビジョン「データとテクノロジーを活用し、医療に関する意思決定とアクションを、無駄なく、正しく、最速にする」を実現するため、日々奮闘しています。
この記事では、あるプロダクトのリニューアルにて自らがセールス活動に奔走することで得ることができた学びを共有したいと思います。
プロダクトリニューアルの背景
今回手掛けたプロダクトのリニューアルはフレームワークと言語バージョンのアップデートとしてスタートしたものでしたが、ご利用いただいているクライアントにインタビューしたところ、「アンケート調査がとても早く実施できる」、「リードタイムが短い場合は、このプロダクト一択」とスピードについて、高い評価を得ていることが分かりました。
そこで、私たちは「このプロダクトはまだまだ伸びしろがあるはずだ!」と考え、単なるシステム更改で終わらせるのではなく、「クライアントの調査を最速にするための新たな開発も行う」といった意思決定をしました。
クライアントからの評価と課題
サービスをローンチした後、すぐに利用いただいたクライアントにお話を伺いにいきました。クライアントからは新たに開発を行った機能に関して期待通りの高評価をいただくことができました。これなら、ビジネスの成果にもすぐに繋がるだろうとそう思っていました。
しかし…そう簡単にはいきませんでした。
前年と比較して売上の変化がなかなか現れなかったのです。
プロダクトは評価されているのに、なぜ売上が伸びないのか。
悩み苦しむ中で、次の2つの記事に出会い、大きな衝撃を受けました。
Founderが売れない製品は「売れない」
良いプロダクトを作れば勝手に売れる、いい曲作れば売れると言っている売れないバンドマンと同じだと思いませんか?早期にこの誤解を解くことから始めるべきです。こんなのあったら便利だなと作ったものが瞬く間に売れて成功する、ソーシャルネットワークの映画のような世界があなたに訪れることはまずあり得ません。
セールスとは
商品を売って売上を上げること+顧客と話して学びを得ること
セールスを誰かに任せてはいけない、折角のあなたの学びが減ってしまうから
私は、良いプロダクトは自然に売れるという幻想を抱いてしまっていたのかもしれません。プロダクトマネージャーとして、このプロダクトが売れるために何ができるか。セールスが突破口になると思い、覚悟を決めました。
VPoPの山崎からも「プロダクトが実際に売れることが示せれば、周りがついてくる。プロダクトマネージャーが売ったことのないプロダクトは爆発的には売れないのではないか」と背中を押していただきました。
俺は最強のセールスになる!
顧客リストの整理から始め、担当営業と連携してアポイントを取得しました。またプロダクトデモだけでなく、営業の先輩方に商談の進め方や受け答えについてアドバイスをいただきました。
2件/日のペースで商談を行い、1日の少なくとも半分をセールス活動に費やしました。
その結果、売上を実際に上げることに成功し、次の3つの成果を得ることができました。
1.顧客の解像度が上がり、売れるためのメッセージが見つかった
具体的にどのようなメッセージが刺さるのか、見つけることができました。そのメッセージを提案資料やプロダクトにフィードバックすることで、よりサービスが磨かれていきました。
2.プロダクトチームへ希望を持ち込めた
作っているものが売れないとプロダクトマネージャーだけでなく、プロダクトチーム皆が不安になります。
実際にプロダクトが売れることでプロダクトの方向性が正しいこと、また着実にゴールに向かって進捗していることを実感できました。
3.営業メンバーの本プロダクトに対するプライオリティがあがった
営業メンバーと成功体験を共有することで、協力関係が深まりました。営業メンバーからのプロダクトに対する質問や商談への同席の依頼が増えていきました。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
いままでインタビューを目的に顧客に会うことはやってきましたが、顧客に売り込むことに集中したのははじめてでした。実際に顧客がお金を払うまでの全てのコミュニケーションを体験することで、「クライアントの調査を最速にするための新たな開発も行う」とした意思決定が良い方向に向かっていることも強く実感できました。
そしてその後、このプロダクトがどうなったかというと…
前年比の売上を2倍にすることができました!
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