昨日、Amazon EC2の新しい料金プランが発表れました。
"Reserved Instances"と呼ばれる、1年契約 or 3年契約が前提となるプランです。
概要と凄いところ
これまで、最も安い(small)プランで、初期費用なし、で1時間利用につき$0.1といった支払い体系だったのですが、今回発表された"Reserved Instances"では、最初に1年契約か3年契約を選択でき、1年契約なら、最初に事前支払いとして、1インスタンスにつき$325払ってしまえば、それ以降1年間は、インスタンスの利用料金が1時間につき$0.03になるというもの。
これにより、1年を通して利用した場合、1時間あたり$0.067となり、従来の料金の約2/3のコストでAmazon EC2が利用できるという、長期利用の想定なら大幅に安くなるというナイスプランとなっています。
ちなみに、3年契約にすると、1インスタンスにつき事前に$500を支払うと、それ以降3年間はインスタンスの利用料金が1時間につき$0.03となり、3年を通して利用した場合、1時間あたり$0.049となり、従来の料金の約半額のコストでAmazon EC2が利用できます。これは安い!
サービスとして運用している等、長期利用でインスタンスを起動しっぱなしの場合、これはかなり安くなりますよね。3年利用し続ける前提だと、1ヶ月あたり約$36というところ。
ちなみに、先日の「クラウド・コンピューティング フォーラム」で、
Amazon Web Services(AWS)について、「アジアでの拡大も考えている。もう少しすれば具体的な地域展開を発表できるだろう」と述べた。
[クラウド フォーラム]「アジアでも早期にEC2を」、米アマゾンのエバンジェリストが明言 | 日経 xTECH(クロステック)
アジア地域にAWS用のデータセンターを建設してサービスの応答性を高めたり、日本語のサービスメニューを用意したりするとみられる。
と、Amazonのエバンジェリストがおっしゃられていたようですが、このような価格にて、日本国内でサービス提供された日には・・・すごいことになりそう!!
改めて価格体系と制約事項
で、話を戻して、価格体系をまとめると、、、
期間 | イニシャルコスト | ランニングコスト | フルタイム利用時コスト |
---|---|---|---|
1年 | $325 | $0.03/hour | $0.067/hour |
3年 | $500 | $0.03/hour | $0.049/hour |
という感じ。あと従来と一緒で、↑に加えて通信量に応じて課金される通信料が別途必要です。
↑は前述の通り、デフォルトのsmallプランのインスタンスを利用する場合ですので、その他のインスタンスタイプについては、以下となります。
# via. http://aws.amazon.com/ec2/#pricing
ちなみに現時点では、アメリカのみの提供でヨーロッパは準備中、AMIはLinuxやOpenSolarisが対応し、Windowsはまだ未サポートの模様です。あと、AWS Management Consoleからの"Reserve"もまだ準備中とのこと。
尚、コマンドラインツールには、以下の3つのコマンドが追加された模様。
- ec2-purchase-reserved-instances-offering
- ec2-describe-reserved-instance-offerings
- ec2-describe-reserved-instances
これらの使い方については、また実際に使ってみた後に、別エントリに書き記したいと思います。
参考
- Announcing Amazon EC2 Reserved Instances | AWS News Blog
- Amazon Web ServicesがEC2の新料金モデルを開始 | TechCrunch Japan
まとめ
クラウドAMAZON EC2/S3のすべて (ITpro BOOKs)
- 作者: 並河祐貴,安達輝雄,ITpro/日経SYSTEMS
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/11/05
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 372回
- この商品を含むブログ (18件) を見る