(2025/2/24 05:00)
「日本のハイクラス人材の給与は、中国やシンガポールに大きく見劣り」。英国の人材紹介会社ヘイズの日本法人が中国、香港、日本、シンガポール、マレーシア、タイの1260職種、9000人に調査した結果を発表した。
2024年、データサイエンティスト長の給与は中国2600万―5400万円、香港2400万―5100万円に対し、日本は1600万―2400万円。IT部長は香港2000万―4100万円、シンガポール2300万―4000万円に対し、日本は1500万―2500万円。
IT分野に限ったことではない。自動車の開発担当部長やライフサイエンスのマーケティング担当部長などでも同様の傾向だ。幹部クラスでみても、IT分野の最高技術責任者(CTO)で日本は中国、香港、シンガポールの足元に及ばない。
人材不足が叫ばれる中で、海外人材を活用しようにも、これではおぼつかない。この状況でスカウトするには現行の給与体系の枠外で処遇することが必要となる。
企業が成長するには“人手”だけでは足らず“人材”が不可欠。外部からの引き込みが急務となるが、同時に若手の育成やベテランの活用も戦略的に進めていきたい。
(2025/2/24 05:00)