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ライフログの
歴史と事例
社内勉強会
発表内容
1. ライフログとは
2. 歴史
3. 事例
4. 自身の研究
ライフログとは
人間の生活・行い・体験(Life)を、
映像、音声、位置情報などのデジタルデータ
として記録(Log)する技術、あるいは
記録自体のこと
(wikipediaより抜粋)
日々の生活をデジタルデータにすること
ライフログの分野
・記録
「どのように記録するか」
・貯蓄
「どのように保存するか」
・検索
「どのようにデータを見るか」
主なライフログサービス(Wikipedia)
● Life-X (ライフ・エックス)
● FoodLog
● ブクログ
● ねむログ
● gooからだログ
● ゲームメーター
● profile passport
● 読書メーター
ライフログの歴史
1945年、MEMEX*発案
*Bush, Vannevar. "As we may think." (1945): 101-108.
1993年、ノーマン氏がTeddy提唱
個人用のライフレコーダを提案
>幼少時代から人生全てを記録
>記録用デバイスに「テディーベア」
個人用デバイスは
夢ではない
2000年代、SenseCam 登場
引用元: http://research.microsoft.com/en-us/um/people/dab/
SenseCamの機能
様々なセンサをトリガーにして写真を記録
>温度
>照度
>赤外線
>加速度
>地磁気
様々なライフログ研究の火付け役
引用元: http://cs3240team11.wordpress.com/2012/10/12/the-cognitive-process-of-humans/
MyLifeBits / Microsoft(2002〜)
・Memexに着想を得たライフログ研究
>センサを身につけて四六時中記録
>生活を全部データ化した際の
データ量を推測
*一生で3TBで十分
引用元: http://spectrum.ieee.org/telecom/security/total-recall
MyLifeBitsの画面
引用元: http://mmt.me.uk/slides/iam121009/
携帯端末によるライフログ
携帯情報端末の普及により急速に成長
・サムスン: 携帯電話上の行動を全て記録
・ノキア: 携帯電話上の行動を、
PC等で閲覧可能に
RFID等を用いた
記録方法の
簡易化が進む
引用元: http://www.sharp.co.jp/products/sh03e/design.html
iPhoneの登場(2007年)
様々なセンサを持った「一般用機器」
・カメラ
・GPS
・3軸加速度
iPhoneを用いた
研究が次々に登場
世間にも普及
引用元: http://elianomarques.wordpress.com/2011/10/06/isad-steve-jobs-died/steve-jobs-introduced-the-iphone-4-in-san-francisco-in-2010-jim-wilson-the-new-york-times/
行動認識の研究も進歩
HASC(Human Activity Sensing Consortium)
「人間行動理解のための装着型センサに
よる大規模データベース構築」
iPhone等をポケットに入れた状態における
行動認識の実現を目指している
引用元: http://atnd.org/events/23741
ライフログという単語の広義化
・昔の(狭義の?)「ライフログ」
→日常の行動を「自動で」記録
→行動の全てを記録
引用元: http://www.computer.org/csdl/mags/mu/2006/04/u4040-abs.html
引用元: http://www.cap.eca.usp.br/wawrwt/textos/donati2.html
ライフログという単語の広義化
近年の「ライフログ」の使われ方
→「自身の記録なら何でもライフログ」
>スポーツの記録
>デジカメで撮った写真
#何でもあり
引用元: http://www.howtot.com/9-tips-photos-smartphone/438/
ライフログの今後
Google GlassやiWatchなどの登場
>自動ライフログの注目
引用元(右): http://japan.cnet.com/sp/wearable2013/35031614/
引用元(左): http://www.techradar.com/news/video/google-glass-what-you-need-to-know-1078114
ライフログの事例
ライフログの実情
数年前まで、「記憶補助」がほとんど
#アルツハイマー症の方々に…
#老人の方々に
それ以外の利用方法が注目され始めたのは
ごく最近
世間に普及したライフログ
(位置情報が多い傾向)
・僕の来た道
→移動履歴をデータ化
・Moves
→移動履歴、移動方法をデータ化
・Sleep Cycle
→睡眠履歴
引用元: http://itunes.apple.com
ライフログの事例: ハサン・エラヒ
ライフログの権化: ハサン氏
ハサン・エラヒ
・メディア インスタレーション アーティスト
FBIに「爆発物所持」を疑われ、尋問をうける
→「面倒だから全部公開」
http://www.trackingtransience.net
引用元: http://www.artbusiness.com/1open/030211.html
Cat@Log
猫を対象にしたライフログ
引用元: http://www.news.com.au/technology/catlog-lets-your-cat-express-feelings-in-short-140-word-or-less-twitter-posts/story-e6frfro0-1225875316873
ライフログの様々な研究
・家中にカメラを設置して記録
・お気に入りのものを記録して日記を作成
・レシートを記録し、家計簿を作成
・テニスの成果を記録して練習方法を提案
・観光における行動を記録して観光を提案
・食事内容を記録して健康法を提案
ライフログの効用
長所
・記憶補助
・その人に合った行動支援
・生活の積極性向上
短所
・面倒(機器、行動)
・プライバシの問題
引用元: http://neotechconcepts.com/MultipleIntelligence.aspx
自身の研究
ライフログをコミュニケーションへ応用
研究の動機
・Blog継続の課題を排除
・コミュニケーションのきっかけを提供
ライフログを公開してしまおう
BlogWear
「何を見たのか」「どこにいたのか」を
Web上のコンテンツとして提示
記録機器はiPhone
iPhone上の処理
・カメラとGPSを用いてライフログ
>90秒ごとに記録
・記録したデータをサーバへ送信
(データの加工等は全てサーバへ委譲)
引用元: http://www.trademe.co.nz/mobile-phones/mobile-phones/iphone/iphone-3gs/auction-606258885.htm
シャッター音を防ぐために…
・画像: カメラ画面をキャプチャして取得
>シャッター音を防ぐため、非公開API
→アプリは起動しっぱなし
#当時、iPhone3GSを使い倒しすぎて、
電池が膨れ上がりすぎて壊れる事件が発生
こんな現象
引用元: http://d.hatena.ne.jp/satorare41/20120107/1325900256
サーバでの処理
サーバ
・CakePHPを利用
・Webサイトという形で提供
>画像
>画像+位置
>記事
>漫画
・限定公開(ログインシステム導入)
プライバシの問題は?
一旦放置。
「研究範囲外。問題はいずれ解決する」
但し、利用者が嫌がる状態は回避
>Webページを限定公開
研究室内での実験を通して
賛成意見
記録者
「自分の行動に興味を持ってくれると嬉しい」
「もっと色んなところに行きたくなる」
閲覧者
「行動をのぞき見出来て面白い」
「話のタネにつながる」
反対意見
「毎日同じで、飽きる」
「盗撮のようだ」
「電車の中とかだと捕まりそう」
「絶対使いたくない」
割とくじけそうになるくらい、
反対意見をもらいます
今後の期待に関する意見
「特別な人が使えばヒットする」という意見
#首相、社長など立場が上の人
#警察官など
「子どもにつけさせれば安全につながる」
#防止
#事件の一部始終
プライバシに対する研究状況
プライバシに対する研究は人気がない
・重箱の隅を突つかれるのがつらい
研究分野特有の逃げ道
・研究範囲外だからOK
・調査に携わる人の同意があればOK
「場所によって記録するか判断する」など
いくつかの研究は存在する
ライフログの課題と今後
・プライバシの問題は解決していない
>Googleさんが解決してくれないか期待
>個人でやる分には十分可能か
・ライフログを用いて「何を」支援するのか
引用元: http://www.fastcodesign.com/1670901/a-wearable-camera-that-photographs-your-entire-life

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