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1
2013年7月25日
GMOインターネット株式会社
次世代システム研究室
藤村 新
CSPO研修, CSM研修に参加して
2
目次
1) CSPO研修の概要
2) CSM研修の概要
3) 変わったこと、変わらなかったこと
4) まとめ
3
目次
1) CSPO研修の概要
2) CSM研修の概要
3) 変わったこと、変わらなかったこと
4) まとめ
4
CSPO研修の概要
 日時:2013年5月20日~21日
 場所:株式会社ミクシィ
 講師:ジェフ・パットン
5
一言で言うと
プロダクトディスカバリを行なって、
プロダクトバックログを作るまでの話
※スクラム開始前のフェーズ
6
CSPO研修プログラム
■1日目
1) 共同作業、カード・モデリング、
共有された理解
2) アジャイル、スクラム、およびプ
ロダクト・オーナーシップがどう
機能するか
3) プロダクト仮説をたてる
■2日目
4) プロダクト仮説を確認するために
ディスカバリーを利用する
5) プロダクトの機会を考案する
6) 際立たせる
7) 焦点とソリューションのアイディ
ア化
8) ソリューションを説明する
9) 組立、評価、学習
10) あなたのプロセスを評価する
7
研修内で実施した主なワークショップ
8
カードモデリング
9
カードモデリング
1) Now(現状)の不満をカードに書き出す
 Later(今後)の改善イメージも意識する
 サイレントブレスト(黙ってやる)
2) 似たカードを整理してモデリング
 同様に黙ってやる
 意見の相違が出た時点で初めて話す
3) モデルに名前をつける
4) モデルの中からフォーカスすべき点を決める
 投票
10
Ball Point Game
■ルール
 チーム全員(15名)が1つのボー
ルに触れると1ポイント
 ボールの受け渡しは、一度
ボールが宙に浮く必要がある
 単位時間(120秒)でのスコアが
高いチームが勝ち
■ステップ
1) 戦略を考える
2) スコアを見積もる
3) 実行する
4) スコアを記録
5) 振り返る
6) 1に戻る
11
Ball Point Game
■目的
 スクラムの進め方を学ぶ
 改善するためには、一度
止めて振り返る事が必要
• スプリント
 客観的に見る第三者が必要
 スクラムマスター
12
ストーリー・マップ
13
朝起きてから家を出るまで
■ステップ
1) ストーリーカードを書く
2) マッピングする
 体験順に時系列で左右に
整理
 似た機能は上下に整理
 基本機能は上へ、派生的
な機能は下へ
3) フィーチャ名をつける
 時系列のグループ毎に名
前を付ける
 アクティビティを作る
4) MVPを決める
 寝坊した時でもやる事を
決める
14
朝起きてから家を出るまで
15
Film Finderという映画アプリのMVP
■ステップ
1) 配布されたストーリーカード、
フィーチャ、アクティビティ
を並べる
2) 配布されたペルソナの中から、
アプリの目的に適したペルソ
ナを選択
3) ペルソナを想定してリリース
を区切る
 最小限の機能
 ベストな機能
 その他機能
4) 一番上のリリースをMVPとす
る
16
Film Finderという映画アプリのMVP
17
実践したいプラクティス、教訓
18
 最小のOutput(製品の機能等)で最大
のOutcome(成果)を得る事を重視す
る
 Outcomeは測定可能でなければな
らない
 リーンスタートアップのMVP
19
 静かにやる
 必要になるまで話さない
 サイレントブレスト
 ポモドーロ・テクニック
 25分のタイムボックス
20
 プロセスの理解≠スキル習得
 ルールブック渡されても試合には
勝てない
 練習が必要
21
目次
1) CSPO研修の概要
2) CSM研修の概要
3) 変わったこと、変わらなかったこと
4) まとめ
22
CSM研修の概要
 日時:2013年6月20日~21日
 場所:ビジョンセンター日本橋
 講師:江端一将、Sergey
23
一言で言うと
スクラムの基礎を
座学とワークショップを通して学ぶ
24
1日目
(座学)
25
アジャイルの歴史
2001年から始まった
アジャイルの傘
26
アジャイルマニュフェスト
 プロセスやツールよりも個人と対話を
 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
 契約交渉よりも顧客との協調を
 計画に従うことよりも変化への対応を
27
アジャイルマニュフェスト(2.0)
 プロセスやツールよりも個人と対話を
➡個人と対話よりもチームのビジョンと規律を
 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
➡動くソフトウェアよりも有効で妥当な学習を
 契約交渉よりも顧客との協調を
➡顧客との協調よりも顧客の開拓を
 計画に従うことよりも変化への対応を
➡変化への対応よりも変化の提案を
28
アジャイルマニュフェスト(2.0)
 Kent Beck(2010年)
 http://ja.justin.tv/startuplessonslearned/b/262656520
 署名は行われていない
 何が変わったか
 個人 ➡ チーム
 手段 ➡ 目的
 何をすべきか ➡ 何故すべきか
29
SHUHARI(守破離)
 SHU(守)
 ルールに従え
 どうやるかを見て練習を繰り返す
 HA(破)
 実験する
 工夫してみる
 原因と結果をつなげる実験
 RI(離)
 ルールを忘れろ
 新しいテクニックを一瞬で考えて使える段階
30
クネビンフレームワーク
シンプル
対象の問題を誰が見てもすぐに理解
できる
うまくやる方法をベストプラクティ
スとして利用できる
プロセスは不要
煩雑
対象の問題を理解するには、専門知
識と作業が必要
うまくやる方法は複数あるので、そ
れらをグッドプラクティスとして活用
できる
WF、PMBOK
31
クネビンフレームワーク
複雑
対象の問題を理解するには、観察す
るだけでは無理で、探査が必要
対象がどんな反応をするかを確かめ
つつ、次の対応を考える。
プラクティスは出現する
アジャイル
カオス
対象を理解する事も難しい
まったく新しいプラクティスを考え
なければならない
既存の知識は役に立たない
プロセスは無く、まず行動する
32
スクラム基礎
■役割
 プロダクトオーナー
 スクラムマスター
 チーム
■アーティファクト
 プロダクトバックログ
 スプリントバックログ
■セレモニー
 デイリースクラム
 スプリント計画1部
 スプリント計画2部
 スプリントレビュー
 レトロスペクティブ
 プロダクトバックログリファ
インメント
33
1日目
(ワークショップ)
34
スクラムの知識を書き出す
35
スクラムの役割を絵で描く
36
■PMの仕事内容を役割にマッピング
PO, SM, チーム, その他
•SMにほとんど振り分けられない
•PM≠SM
■人を例にするコーチング
間違い探し
ダメ。絶対。
37
2日目
(座学)
38
セレモニー
 スプリント計画(Part1, 2)
 POが欲しい物
• チームのコミットメント
 計画はチームが決める
 時間の目安
• 1スプリント1ヶ月:8hは目安
• 実験をして適切な時間を探る
 Part2にもPOはいた方が良い
39
 デイリースクラム
 POが参加する必要は無い?
• セオリー上は誰でも参加できる
• チーム外の人はオブザーバー
• 必要であればスクラムマスターがPOに別の時間で説明
 報告会にしない
 スプリント緊急処置
• エマージェンシープロシージャ
40
 エマージェンシープロシージャ
 トラブルが発生したらPOを呼ぶ
• 情報共有
• 透明性
 レベル
1. Innovate
• やり方を変えてみる
2. Get Help
3. Reduce Scope
4. Abort
• 滅多にやるべきではない
• Sergeyでも人生で2回だけ
41
 スプリントレビュー
 目的はステークホルダーからのフィードバックを得ること
 レトロスペクティブ
 POは参加して欲しい
• 気付いた点があるはず
• 透明性、信頼関係が重要
• プロジェクトの成熟度を上げるためにもぜひ必要
 計測しないと分からない
• ゴールと直結している項目で計測する
• 過去と比較してどうだったか
42
 プロダクトバックログリファインメント
 チーム全員が参加するべき
 ストーリーをReadyな状態にしていく
 定期的に開催するべき
 2, 3スプリント分だけ明確にしておく
 基本はスプリントの10%程度の時間を確保する
• 必要なだけやるべき
• チームで話し合って決める
43
 見積もり
 何のため?
• 優先順位を決めたい
• ROIを判断するため
 要件決めもチームで行なう
• 受け入れ基準となる
 思い込みは危険
• ちゃんと確認する
 詳細を検討する時点で5Pぐらいまでとする
• 8P以上なら分割
 慣れはベロシティの上昇で吸収される
• ベロシティを変えないで、Doneの拡張でも良い
44
主な質問
 専門外の人でも見積もりに参加するべき?
 参加するべき
• 学習する機会
 専門家と専門外の人同士でも大きさの見積もりはできる
 POが適切でない時はどうする?
 SMが働きかける
• SMが機能していない証拠
 スクラムの一部導入は可能か?
 車がタイヤ3つで走っているようなもの
• 走るが、機能していない
45
2日目
(ワークショップ)
46
セレモニーでやる事を書き出す
47
コインゲーム
教訓
作業を行う事を優先してしまう
•なぜ作業を止めて頭を使わないのか?
•とはいえ、行動を起こさないと学習は
できない
仕事とはタスクをこなすことではな
く製品を良くすること!
レトロスペクティブで改善できるの
は1, 2個
•短期的な目線だけでなく、中期的な目
線でも考える
•効果が見込めるアプローチを諦めない
解決すべき課題にフォーカスを当て
るのがスクラムマスターの仕事※ネタバレのためぼかし
48
後日
(オンラインテスト)
49
一部紹介 ※ネタバレのためぼかし
50
目次
1) CSPO研修の概要
2) CSM研修の概要
3) 変わったこと、変わらなかったこと
4) まとめ
51
変わったこと
52
知識が増えた
 カード・モデリング
 プロダクト・ディスカバリー
 ユーザー・ペルソナ
 ストーリー・マップ
 共感マップ
 ユーザー・インタビュー
 デザインスケッチ
 ポモドーロ
…
 アジャイルの歴史
 ここ10年の変化
 SHUHARI
 クネビンフレームワーク
 役割のメタファ
 セレモニーの意味
 見積もり方法
 スクラムマスターの心得
…
53
ワークショップで体感できた
54
認定された
55
変わらなかったこと
56
スキル
57
スキル
プロセスの理解≠スキル習得
58
目次
1) CSPO研修の概要
2) CSM研修の概要
3) 変わったこと、変わらなかったこと
4) まとめ
59
失ったのは40万円だけ
60
失ったのは40万円だけ
得たものは数知れず
61
失ったのは40万円だけ
得たものは数知れず
タイミング重要
最低限の学習は必須
多少経験してからの方が良い
62
失ったのは40万円だけ
得たものは数知れず
タイミング重要
最低限の学習は必須
多少経験してからの方が良い
これからが正念場
63
おまけ
64
レゴスクラム
 日時:2013年7月24日 13時~18時
 場所:T’s渋谷フラッグ
 講師:角征典、角谷信太郎
65
参加者
 GMOメディア社(15人)
 社長
 ポイントタウンチーム
• 事業責任者
• エンジニア
• デザイナー
• 営業
66
レゴスクラムプログラム
1) スクラム入門(1時間)
2) LEGOを使ったスクラムシュミレーション(4時間)
3) 振り返り(30分)
67
スクラム入門
 Scrumガイド2013
 角さん翻訳中
 2つの複雑さ
 Complicated
• 分割できる集合体
 Complex
• 分割できない
• スクラムの領域
68
 マネジメントの役割
 チャレンジングな課題と大きな自由度をチームに与える
 2階に上げて、ハシゴを降ろす
 誰かに命令されるより、自分たちで考えるほうがうまくいく
のではないか
 自己組織化ゲーム
 リーダーが指示する
 各自が考えて動く
 マルチ学習
 やわらかなマネジメント
 学びの共有
69
 組織パターン
 James Coplien
 スクラムは45パターンのうち、33パターンを満たしている
 美味しい焼きそば作り
 改善を繰り返すことが重要
• プロダクトのフィードバック
• プロセスのフィードバック
 ユーザーストーリーの書き方
 ユーザーストーリーの見積もり
 プランニングポーカーを固定して、下にストーリーを並べる
パターン
 慣れてきたら手でやるのでもOK
70
LEGOを使ったスクラムシミュレーション
 5人×3チーム
 4スプリント
 プロダクトオーナーとして
 家族の理想の町を模造紙に書く
 家族それぞれの役割として、ユーザーストーリーを書く
 開発チームの成果を判断する
 開発チームとして
 ユーザーストーリーを見積もる
 タスクに落としこむ
 レゴで町を作る
 振り返る
71
カンバン
72
スプリント開始
73
スプリントレビュー
74
おわり

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