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視線と表情を用いた議論の場の空気の推定手法の検討
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2017年東海支部連合大会
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視線と表情を用いた議論の場の空気の推定手法の検討
1.
視線と表情を用いた議論の場の空気の推定手法の検討 名古屋工業大学 熊崎滉大 白松俊 一ノ瀬修吾 1
2.
研究背景と目的 背景 • 議論による合意形成を支援する研究を行っている • Web議論システムCollagreeで社会実験がなされている •
合意形成にはファシリテータの役割が重要 目的 • ファシリテータエージェントを作成したい • 人間のファシリテータは場の空気に応じて議論を進行 • 参加者の視線や表情から場の空気を自動で推定したい (ファシリテータエージェント開発の手助けに) Web上の議論はテキストだけであり、場の空気の推定が困難 まずは対面の議論の推定から知見を得る 2
3.
本研究のアプローチ • 顔から得られる情報のうち視線、表情を用いることが 空気推定に役立つと考える • 視線、表情の解析にIntel社のRealSense™を用いる データを元に誰が誰を向いているか自動で判定する機構、 表情を自動で判定する機構を開発する •
場の空気が良い時は聞き手が話し手の方を向き、 表情は豊かであると思われる 3
4.
4 RealSense™の機能 Intel社のRealSense™は手や指の検出、顔の検出、音声の検出 が可能である 本実験では顔の検出機能を用いる 顔の検出機能では顔の位置座標、顔の姿勢、顔の部位の位置座標 表出情報の取得が可能 表情、感情推定機能も存在したが今は切り離されている模様
5.
予備実験(1)の設定 • RealSense™の機能を用いて(1)顔の向き、(2)眼球が左を向い ているか(3)右を向いているかの3つのパラメータを取得 • 被験者AがB,C,Dを見ている時のパラメータの時間変化を記録 •
100ミリ秒ごと、35秒間程度 • 被験者間の距離が狭まるほど精度は低くなると考えられる 5
6.
6 予備実験(1)の結果 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0 1.61 3.03 4.49 5.9 7.4 8.82 10.23 11.66 13.12 14.6 16.06 17.5 18.92 20.41 21.82 23.32 24.72 26.18 27.6 29.05 30.51 31.97 33.4 34.81 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 0 1.46 2.74 4.03 5.32 6.65 7.94 9.21 10.48 11.77 13.08 14.4 15.73 17.02 18.3 19.59 20.91 22.22 23.52 24.78 26.1 27.37 28.68 29.99 31.3 32.59 33.88 35.13 眼球右向き 眼球左向き 正面を向いた時の顔の向き 縦軸:パラメータ 横軸:時間 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 0 1.3 2.4 3.6 4.7 5.8 7 8.1 9.2 10.3 11.4 12.5 13.7 14.9 16 17.1 18.2 19.3 20.5 21.6 22.8 23.9 25 26.1 27.2 28.3 29.5 30.6 31.8 32.9 34 35.1 真横を向いたときの値
7.
7 -70 -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 0 1.47 2.94 4.55 5.96 7.2 8.49 9.76 11.17 12.45 13.74 15.07 16.35 17.59 18.84 20.4 21.94 23.32 24.64 26.3 27.73 29.22 30.67 31.96 33.37 34.73 36 予備実験(1)の結果 -100 -90 -80 -70 -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 0 1.37 2.52 4.02 5.54 6.68 7.87 9.04 10.18 11.51 12.66 13.84 15.07 16.26 17.39 18.53 19.89 21.35 22.62 23.88 25.1 26.76 27.94 29.36 30.67 31.85 33.15 34.41 35.56 0 20 40 60 80 100 120 0 1.72 3.44 5.46 6.95 8.49 10.01 11.7 13.2 14.8 16.35 17.84 19.33 21.36 23.06 24.64 26.7 28.23 30.17 31.72 33.37 34.98 右斜め前を向いた時(顔の向き) 右を向いた時(顔の向き) 右を向いた時(眼球左向き) 縦軸:パラメータ 横軸:時間
8.
8 予備実験(1)の結果 • 正面を向いている時は顔の向きを示すパラメータはおおよそ0 付近を推移している • 更に、眼球左向きの値が大きく変化している •
右向きに関してはそこまでの変化はなかった • 右斜めを向いた時の顔の向きを示すパラメータはおおよそ-35 付近を推移している • 右を向いた時の顔の向きを示すパラメータはおおよそ-50付近 を推移している • 右斜め、右向きは眼球左向きを示す値が100を取り、右向きを 示す値は常に0であった
9.
9 予備実験(2)の手法 • 既存研究のゲーム(Misrepresentation Game)を参考にして、 被験者1名、他の参加者3名の4名で騙し合いゲームを行う •
被験者の様子をカメラに取り、顔の向きが変化している時点の RealSense™で取れたパラメータを確認する • 各対象を見ている時、予備実験(1)で得たパラメータに近づくは ずである
10.
10 予備実験(2)の結果 動画を載せその時間のグラフを貼る はやくつくる 2分51秒から54秒までのデータをグラフ化 7184〜7303まで -45 -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0.02 0.1 0.22 0.32 0.42 0.49 0.56 0.65 0.73 0.8 1.05 1.17 1.29 1.36 1.49 1.62 1.75 1.9 2.03 2.13 2.19 2.32 2.39 2.46 2.56 2.62 2.69 2.76 2.87 2.96 顔の向きのパラメータ の時間推移 縦軸:顔の向きのパラメータ 横軸:時間 実験の様子
11.
考察 11 • 顔の向きに関しては信頼しうる結果が得られた • 視線に関しては、特に顔を傾けている時に検出できない •
基本は顔の向きを使い、正面を向いている時だけ視線を使う • しかし、顔の向きだけで判断すると、人と人との距離が近 い時に誤認識を起こす可能性がある • 予備実験(2)では、眼球だけ動かした場面は非常に少ない • 顔の向きをベースにし、誰が誰に向いているのか判定したい • テーブルのサイズや、座っている位置の初期設定が必要
12.
12 関連研究 坊農らの先行研究では、視線を一つのジェスチャー要素として 扱う手法を検討 [坊農05] • 視線が別の対象へ移行する時からその対象を 見ている間を視線句として扱う •
見ている対象が変わるタイミングで表情が変化することが考え られるので表情推定の機構を考える時に参考にしたい [坊農05]対話コミュニケーションにおける相互行為的視点, 社会言語科学,Vol.7,No.2,pp.3-13,2005.
13.
まとめと今後の展望 13 まとめ • 眼球の動きと顔の角度を同時に検出することは困難であった • 基本は顔の向きを用い、視線は補助的に用いる •
どの方向を向いているのか判定することは可能だが、「誰に向 いているか」を判定するには座っている位置の情報が必要 今後の展望 • 「誰に向いているか」を自動判定する機構を完成させ、今回触れ られなかった表情判定と合わせて空気推定手法を確立していく • 現状では未定義の「場の空気」を、どう定義すれば良いか検討 • 本研究室では脳波[北川 17]、音声[幸浦 17]の観点から「場の空気」の 推定手法を検討中 • 将来的にはこれらの研究と統合して「場の空気」を推定 [北川 17] 北川 他: 議論参加者の脳波による議論の場の空気推定手法の検討. H29東海支部連合大会, D4-5, 2017. [幸浦 17] 幸浦 他: 韻律情報による議論の場の空気推定手法の検討. H29東海支部連合大会, B2-3, 2017.
Editor's Notes
初めての発表かつ研究を始めてまもないので多めに見ていただけると幸いです。よろしくおねがいします
近年スマートフォン、SNSの急速な発展により、Web上に多くの意見があがっています。 合意形成の手助けとなるシステムがCollagree Web議論システムの一つであるCollagreeで社会実験がなされています 中立な立場に立つこと.状況への感受性が豊かで あること.先走らないこと.失敗を恐れないこと.援助的で あること. 自信は集団活動に参加しないで活動の支援を行う人です 実際人間は無意識に場の空気を感じ取っている.それを 自動化する時に特に視線や表情といった顔から得られる情報 が重要であると考えた.
さまざまな感知テクノロジーを用い、Depth奥行き認識、3Dイメージングなどを可能にしたIntel社のテクノロジーです 空気の良し悪しは人間が無意識の内に感じ取っているものであり定義が難しいものだと思います。
リアルセンスカメラにはいくつか種類がありますが今回はF200という機種を利用しました。 F200とSR300ではコードの書き方が違うからF200は参考書がある サンプルコードがおおい
参加者が得点を付けた4つの物に関する思考を開示し、どれをもらうかを議論、交渉する 参加者が開示した選好に嘘をおりまぜより多くの得点を得ようとし、嘘を暴くと得点 疑いなどの場の空気に影響する振る舞いが観察できると期待しています 騙し合いゲームを行った理由としては顔を覗き込むような仕草、会話から嘘を暴こうとするためより、話者の顔を見るのではないかと予想した。
DASというシステムで発言者の入れ替わり(ターンていく)の分析図がだせるのでそれを利用することで話者をみているのかどうかの判断に役に立つと思う 材料の一つ 視線句の切り出しが可能であるかについて触れる。 顔の向きが動く時、その対象を見たと判断できる時 RealSenseを買い足して被験者を増やしていく必要がある。 表情についてはマイクロソフトのWebAPI EmotionAPIを利用できそう 怒り、軽蔑、嫌悪感、恐怖、喜び、中立、悲しみ、驚きの8つ GoogleCloudVisionAPIも使えそう 画像を投げると表情を推定してくれるそう、まだ精度は荒いそうだが一度ためしてみたい
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