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  仮想化環境の構築
仮想化環境におけるさまざまな課題について




Iustin Pop
Ganeti team
Google Switzerland




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概要

•はじめに
•抽象モデル
•物理マシンの運用規模
  10 ノード
  100 ノード
  1,000 ノード

•仮想マシンの類型
•ハードウェアの進歩
•グーグルでの Ganeti の運用




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はじめに

仮想化技術のユースケース :
 •従来 :
    コンピュータリソースの利用率の向上
    利用率の低いマシンの集約

 •技術の進歩にともない現在では :
    上位レイヤへ重点 ( 管理運用効率の向上など )
    運用する物理マシンと仮想マシンの数の上昇
    ユースケースの多様化 ( 仮想マシンの種別の多様化 )


おことわり :
 •本プレゼンテーションの内容はグーグルでの仮想化技術の運用を忠実に記述
 したものではありません。
 •本プレゼンテーションの内容はあくまでグーグル社内での仮想化技術の運用
 を前提としており、対外向けのサービスおよび製品には該当しません。




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抽象化モデル


                                       app app app app app




                                                            ライフサイクル
                                              アクセス管理
                                 ン
                               ショ
                              ー




                                                              マシン
                           リケ
                         アプ ヤ
                         レイ
      app




                                        監視
                                  ョン
               ライフサイクル


                                 シ
      アクセス管理




                               レー
                              グ
                           ンテ          クラスタリソース管理
                 マシン




                          イ イヤ
                          レ
                                       マシンリソース管理
監視




                                理
                             ース管
                           リソ
                                        ハイパバイザ
リソース管理
 ベース OS                                  ベース OS
                         ハードウェアレイヤ
ハードウェア                                  ハードウェア
                                       複数アプリケーション
     単一アプリケーション
                                       又は仮想環境
                                                                        4
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物理マシンの運用規模

運用規模はさまざまな側面で ROI を左右する
•小規模運用時はリソースの利用効率が依然として重要
•運用台数の増加にともない管理レイヤの重要性が向上
•ハードウェア障害のインパクトは運用規模により異なる
•各種管理タスクの自動化
  コストは規模にかかわらず概ね一定
  大規模運用時はメリット絶大




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10 物理ノード

主な特性 :
 •ハイパバイザとハードウェアの効率性が最重要
 •小規模運用時 :
   ユーザ数は少ない
   ハードウェア障害率は低い
   自動化によるメリットは小さい
   ハードウェア構成のばらつきが比較的小さい


課題 :
 •アプリケーションの仮想環境への対応




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100 物理ノード

非仮想化環境と同等な点 :
 •ハードウェア障害は頻繁ではないものの一定数発生
 •自動化のメリットがでてくる ( 構築、設定 )

仮想化環境に特有の点 :
 •多様な構成とマイグレーション可能性な仮想マシンは、その動作する物理ハ
 ードウェア構成が変化する可能性があることを意味する
 •リソース利用率の効率化と運用コストの両面でのコストメリット

課題 :
 •要件の異なるユーザの対応
 •仮想化環境と非仮想化環境の統合




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1,000 物理ノード

マシン台数がコストに影響 :
 •ハードウェアコストは一定で増加、運用コストの増加は緩やか
 •各レイヤでの自動化、標準化が大きなメリットをもたらす
   ハイパバイザやハードウェアの詳細は管理ツールで大幅に抽象化可能
   仮想化環境を良好に維持するために管理タスクの自動化が重要


課題 :
 •多様なユーザ ( ユースケース ) への共通の管理ツール適用
 •物理マシンのソフトウェアのアップグレード
 •世代の異なるハードウェアの管理




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仮想マシンの類型

仮想マシン構成の多様化 :
•サーバ、デスクトップ、実験環境など
•管理者による集中管理 vs ユーザ自身による管理
•これら全てを同一のマシンプールに統合




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仮想マシンの類型 - サーバ

•再インストールは稀
•監視が重要
•リソース利用率は波が少ない
•リブートの少ない運用




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仮想マシンの類型 - デスクトップ

•サーバに比べ頻繁な再インストール
•負荷の増減がはげしい
•営業時間外はメンテナンスを行いやすい
•仮想マシン関連作業用のユーザフレンドリなインターフェースが必要
•監視はデバッグに有効だが、大量のエンドユーザ管理への有効性は低い




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仮想マシンの類型 - 実験環境

•再インストールが頻繁
•エンドユーザ自身が固有のリソースプールからインスタンスの設定
•監視による安定稼働より迅速に構築できることが重要
•スナップショットやロールバックといった機能が重要




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ハードウェアの進歩

汎用ハードウェア :
 •進化の早い要素 :
   CPU コア数
   メモリ
   ディスク容量

 •進化の遅い要素 :
   ネットワーク / ディスク帯域幅
   CPU 単体の処理速度


進化の非対称性 :
 •リソース割当には留意する必要あり
 •クラスタの設計はハードウェアとともに変化




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                         Copyright by Google Inc
グーグルでの Ganeti の運用

基本設計
•ハードウェアレイヤとインテグレーションレイヤの間で動作
•ノードおよびクラスタレベルでのリソース管理の自動化
•ベース OS およびハイパバイザの上で動作
•監視、アクセス管理、クラスタをまたぐグローバル構成は非対応
•方針 :
   特定ハードウェアへの依存性を排除 ( 外部共有ストレージなど )
   マシン台数に合わせてほぼリニアにスケール




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Questions & Answers




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