東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への3選出馬が確実視されている現職の小池百合子知事に28日、都内に62人いる区市村長のうち実に52人の有志が参加して立候補を要請した。この動きに加わらなかった首長たちは何を思っているのか。(社会部、立川支局、デジタル編集部)
◆特別区長会長らが呼びかけた「出馬要請」
出馬要請は、東京23区長でつくる「特別区長会」の会長を務める新宿区の吉住健一区長らの呼びかけで行われた。28日に吉住区長と、調布市の長友貴樹市長、瑞穂町の杉浦裕之町長が都庁で小池知事と面会した。
要請後に記者会見した3首長によると、小池知事は態度は明言しなかったが、「思いはありがたく受け止めさせていただく」と応じたという。
杉浦町長は「防災関係や医療福祉などに力を入れてこられた」と小池都政の実績を評価。長友市長も「必ずしも意見が合ってきたわけではないが、(これまでの知事よりも)個別に意見交換できる機会があった」と述べた。
◆立川・酒井大史市長「理屈も利益もない」
要請に加わらなかった10人の首長の1人、立川市の酒井大史市長は29日の定例記者会見で「理屈がなく、利益もない。賛同者に名を連ねることは、ご遠慮申し上げた」などと述べた。
酒井市長は立憲民主党の元都議。2023年の市長選に無所属で立候補し、自民党推薦の元都議と国民民主党推薦の元立川市議らを破って初当選した。
要請に加わらなかった理由を問われると、「政治の世界ですから、いろいろとある」とした上で「名を連ねることには理屈がないし利益もない」と指摘。「本来なら出馬表明をされた後に、こういう政策で都政を担っていくという話があって、では応援してほしいということ(であるはず)。まだ出馬表明されていない方に、こちらからお願いするというのが、私の政治のポリシーにはない」と語った。
要請については東京都市長会の会議で議題となったが、その場でも「賛同しかねる」と伝えたという。
◆小金井・白井亨市長「特定候補の応援はしない」
同様に要請に参加しなかった小金井市の白井亨市長は、29日の定例記者会見で「特定の候補の応援や支援はしない。中立の立場を取る方針だ」と説明。「私が市民から付託を受けたのは市長選で提示した政策で、市政に注力したい」と話した。
白井市長は小金井市議出身。市立保育園廃園の専決処...
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