DDT20日の後楽園大会で、KO―D無差別級王者の青木真也(41)がHARASHIMA(50)と勝俣瞬馬(31)を下し〝連続防衛〟に成功した。
8月に上野勇希を破り同王座初戴冠に成功した青木は9月に遠藤哲哉を下しV1に成功。この日はHARASHIMAを迎えてV2戦に臨んだ。試合は序盤、グラウンドの攻防から押さえ込み合戦に発展する。場外戦もはさんで一進一退の攻防の後、終盤に青木はHARASHIMAを飛び付き腕十字固めで捕獲した。これは脱出されて蒼魔刀で打ち抜かれるもカウント2で返すと、すぐに後ろからフルネルソンで捕まえて首を制し、そのまま押さえ込んで3カウントを奪った。
白熱の展開に勝利後も青木は大の字になってなかなか立ち上がれない。するとそこに現れたのが「いつでもどこでも挑戦権」を持つ勝俣瞬馬だ。さっそうとリングに登場し権利行使を宣言し、なりふり構わぬ勝俣から怒とうの攻勢を仕掛けられる。レゴブロックのばらまかれたマットにボディースラムで叩きつけられて悶絶させられた青木は、下から横三角絞めで切り返すなどなんとか応戦しようとするがピンチは続く。場外のテーブルにテープで固定され、リング上のラダーからダイブされて大ダメージを負うなどした。最後は原爆固めで投げられ万事休すかに思われたが、一瞬背中を見せた勝俣の首根っこを押さえると再びフルネルソンで押さえ込んで3カウントを奪取した。
試合後、青木は息たえだえに「お粗末様でした…」とマイクだ。するとそこに現れたクリス・ブルックスから「1日2試合ですごかった。本当にDDT愛しているのわかる。でもDDTを一番好きの人はこの〝バカ外国人〟です。バカ外国人、バカサバイバーに挑戦したい」と11月4日の東京・ひがしんアリーナ大会での挑戦を表明された。これに青木は「ありがとう、愛が一番強いのを俺は知っているから、お前の愛に全力でたち向かうよ」と受諾だ。そして観客に「一言、ありがとう。それだけです」と恒例の悪魔仮面オマージュコメントで締めくくった。
その後、青木は2試合を締めくくったフルネルソンについて「押さえ込みでの3カウントは逃げじゃないから。ちゃんと理屈あっての押さえ込みだから。これもプロのレスリング…、プロレスだと思います」と声をしゃがれさせる。そして「この技を使うようになった理由? 有楽町から殴り込みに行こうとするヤツをフルネルソンで止めている社長がいてさ…。それを見て『使おう』って思ったのがきっかけだ」と意味不明な言葉を口走ると、後楽園から自転車で走り去った。