「2015年6月現在で2,370店」ということですが、先日検索したところCDレンタルを行っているTSUTAYAが1313店、GEOが667店ですから、もうその他はぶっちゃけ本当に中小しか残ってないわけですよ。
一時業界3位で3桁の店舗を持っていたサンホームビデオが2005年にCCCの軍門に下ったあたりでそういう感じの決着がついたわけで、全国の書店チェーンが出版不況を受けての経営多角化としてレンタル業にぶっこんではいるものの、ほとんどはTSUTAYAかGEOとの提携という形。
というわけで、TSUTAYA・GEO以外のレンタル業が現状どんなものかと調べてみました。
TSUTAYA:1313
GEO:667
ビデオ・イン・アメリカ:30(愛知県・京都府・兵庫県他/レンタルメイン)
SUNMUSIC/HYPER BOOKS:10(滋賀県/複合書店)
ドラマ:9(東京都・神奈川県/レンタルメイン)
ビデオ合衆国USV:8(愛知県他/レンタルメイン)
ブックセンターリリーズ:6(鹿児島県・熊本県・宮崎県/複合書店)
M's Club/リブロス:5(大阪府・兵庫県/複合書店)
人気堂:3(愛知県/レンタルメイン)
できるだけ最新の情報探ったつもりですが、もう既に上記の中でも閉店したり、TSUTAYAかGEO化している店あるかもしれません。
3店舗以上あるチェーンがこれだけなんすよ。もうドラマでCDレンタルやってるのは2桁切り、USVもこの規模。かつて中国地方でそれなりの店舗網を持っていたはずのじゅげむは残り2店舗、東北の雄エムズビデオは1店舗のみ。栃木中心に展開していたハーマンは全店レンタルから足を洗い、中古品の買取販売に完全シフト完了。東海地方の複合書店のいまじんや白揚は完全にTSUTAYAにグループイン。
東京では神保町のジャニス、大阪では日本橋のK2という、変態的品揃えの個性的店舗は健在ですが、広島のフリップミュージックは昨年力尽き、本当に大都市圏でないとそういうニッチ的な商売ももう成り立たず。
TOP2が目立ち過ぎて気が付かなかったのですが、もうこれそのTOP2除けばCD販売店よりも全国的に絶滅寸前という状況であることにようやく気付いて焦っている次第。こういう寡占状態はヤバいのですよ。TSUTAYAなんかいろんな形のビジネス展開していますから、そこでこの先音楽需要がさらにシュリンクし、また別の事業でやっていく目途が見えたとしたら、ある日突然「もう全店CDレンタルやめます」という企業方針出したっておかしくないわけですから。そしたら日本のCDレンタル屋の過半数が飛ぶのです。
とはいえ、もうTOP2は完全に「規模のビジネス」を展開していて、もう他がその2チェーンレベルまで這い上がる芽はほとんどなく、正直もう今の状況になっている時点でほぼ詰んでいる。
たとえば牛丼業界の、TOP3がガチの取っ組み合いを長期間行い続けた結果、神戸らんぷ亭は牛丼から完全撤退し、牛丼太郎は「丼太郎」になった挙句に消滅した、それに近い状況。生き残るためにはなか卯のように大手の傘下の中でわずかにプレゼンスを主張するか、秋葉原のサンボのようにランドマークというか地域の名物というかそういうレベルの存在にならなければ生きていけない、まさにCDレンタル業界もそんな感じじゃないかと。
とりあえず借りれないけど、そういう中小レンタル店もレコ屋巡りルートに入れて中古とかグッズとかできるだけ買うようにします。もうできるのそれだけ。
そして雑なものを雑に食いたくなったとき、何回か行っていた牛丼業界で生き残った中小チェーンのどん亭、私が行っていた高津店が閉店したことを今知ってショックを受けている。何故か神奈川県と沖縄県のみという謎の展開のため、残るまともに行ける店舗は武蔵新城のみ。行くか。ここの「どん亭スペシャル(かつカレー+牛丼)」は、私が知り得る限りこの世で一番雑な食べ物です。