1914-1945年
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 08:26 UTC 版)
「イラストレーション」の記事における「1914-1945年」の解説
20世紀は「デザインの世紀」とも呼ばれ、大量生産と社会の大衆化に伴い商品の差別化のためのデザインが重要となり、デザインの絵画的要素としてのイラストレーションも発達を見た。アール・ヌーヴォー、アール・デコ、あるいはキュビスムなどの美術潮流や、バウハウスのようなデザイン潮流などがイラストレーションに流入し混ざり合い、近代的なイラストレーションが成立してゆく。また両大戦を通じ政治的なプロパガンダにイラストレーションが用いらるようになったのもこの時代であった。 シカゴの美術学生であったサンティアゴ・マルティネス・デルガド(英語版)によってラテンアメリカに一つの運動が引き起こされた。デルガドは1930年代に『エスクァイア』誌で、その後コロンビアにて『ヴィダ』誌で活動した。フランク・ロイド・ライトの弟子である彼のイラストレーションはアール・デコ様式の影響を受けていた。 同じく1930年代には表現主義の影響がイギリスのフリーイラストレーターであったアーサー・ラッグ(英語版)の仕事に見出される。ラッグはステンシルの技法で得られたプロパガンダのポスターで用いられるようなフォルムを様式化した。ラッグの様式化されたモノトーンな輪郭は政治的なポスターに使われるような木版印刷を彷彿とさせるものであったが、この時代の写真的な手段で原画を印刷版に転写する技術はラッグに全ての作品をペンとインクで制作することを可能にする域に達していた。 合衆国ではサタデー・イブニング・ポスト誌の表紙イラストで中流アメリカ人の生活を騒がせたJ・C・ライエンデッカー、ジェームズ・モンゴメリー・フラッグ、ノーマン・ロックウェルらの名前を雑誌出版界が強く印象付けた。
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