α2δサブユニット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/04 18:16 UTC 版)
「電位依存性カルシウムチャネル」の記事における「α2δサブユニット」の解説
α2とδサブユニットは同じ遺伝子からの産物で、互いにジスルフィド結合によって連結されており、合わせた分子量は約170000である。α2サブユニットはグリコシル化された細胞外サブユニットで、大部分がα1サブユニットと相互作用する。δサブユニットは短い細胞内部分を持つ1本の膜貫通領域を持ち、細胞膜へタンパク質を固定する役割を持つ。α2とδをコードする遺伝子は4つ存在する。 CACNA2D1(英語版) (CACNA2D1) CACNA2D2(英語版) (CACNA2D2) (CACNA2D3) (CACNA2D4) α2δサブユニットの共発現はα1サブユニットの発現レベルを上昇させ、電流強度の増大、より速い活性化・不活性化速度、不活性化の電位依存性の過分極(英語版)側へのシフトが引き起こされる。これらの影響の一部はβサブユニット不在下でも観察されるが、他の場合にはβサブユニットの共発現が必要である。 α2δ-1、α2δ-2サブユニットはガバペンチノイド(英語版)の結合部位である。このクラスの薬剤には2つの抗痙攣薬ガバペンチン(Neurontin)とプレガバリン(Lyrica)が含まれ、慢性神経障害性疼痛の治療にも用いられている。中枢抑制剤、抗不安薬のフェニブト(英語版)は、他の標的に加えてα2δサブユニットにも結合部位が存在する。
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