『家政読本』での記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:27 UTC 版)
「トースト・サンドイッチ」の記事における「『家政読本』での記述」の解説
イザベラ・ビートンの『家政読本』(1861年)で、トースト・サンドイッチは「病人向けの食事」(invalid cookery) の節で紹介されている。レシピは王立化学会が紹介したものとおおむね同じであるが、具材をコールド・トースト(冷たいトースト)としている。 非常に薄いコールド・トーストを、バターを塗った薄いパン2枚の間に挟んでサンドイッチにし、塩コショウで味付けをする。(Place a very thin piece of cold toast between 2 slices of thin bread-and-butter in the form of a sandwich, adding a seasoning of pepper and salt.) また、これに続いて次のように記されている。 このサンドイッチには、少しのプルド・ミート(塊肉を加熱調理して細かくほぐしたもの)や、冷たい肉の極薄切りを加えることで変化をつけることができる。そうした変化によって、病人の食欲を非常によく引き出すであろう。(This sandwich may be varied by adding a little pulled meat, or very fine slices of cold meat, to the toast, and in any of these forms will be found very tempting to the appetite of an invalid.) 当時、消化力が衰えた人には淡白な食事がよいと考えられていた。食物史家のアニー・グレイ (Annie Gray) によれば、トースト・サンドイッチはビーフ・ティー(beef tea, 牛骨のブロス(出汁スープ))とともに、病人向けの食事として人気があったという。『家政読本』にはほかにもコールド・トーストを使ったメニューとして、「トースト・スープ」(パンの皮とバターを煮たスープ)や「トースト・アンド・ウォーター」(沸騰した湯にトーストを浸して冷ました飲み物)が掲載されている。
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