シドニー・リンガー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/24 16:53 UTC 版)
シドニー・リンガー(Sydney Ringer、1835年 - 1910年10月14日)はイギリスの薬理学者および医者である。輸液の一種であるリンゲル液(リンガー液)を開発したことで知られる。
生涯
イングランドのノーフォーク州ノリッジ生まれ。兄のジョンと弟のフレデリックは貿易商となり、ジョンは上海へ、そしてフレデリックは長崎へ渡ってトーマス・グラバーと共に日本の近代化に貢献した。
ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで医学を勉強し、1863年から1900年まで母校の付属病院の外科医師として勤務した。1882年に最初の生理食塩水であるリンガー液を作った。彼は各種塩類の組織、特にそれが心筋に与える作用を調査して、カルシウム、マグネシウムなどのイオンが適当な比率で含まれている液は組織を活発にしてくれる限り血液の代用として役に立つことを発見した。また、アルカロイドを研究して心筋麻酔剤の直接作用を初めて発見した。
1885年に王立協会のフェローとなり[1]、1887年から1900年までユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで臨床医学の教授を務めた。著書に『治療学ハンドブック』などがある。
晩年はヨークシャーで過ごし、1910年に脳卒中のためラスティンガムで死去した。
出典
- ^ "Ringer; Sydney (1835 - 1910)". Record (英語). The Royal Society. 2012年5月2日閲覧。
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。 |
この記述には、ダウムからGFDLまたはCC BY-SA 3.0で公開される百科事典『グローバル世界大百科事典』をもとに作成した内容が含まれています。
外部リンク
- 「リンゲル液を創った男」生理学者シドニー・リンガー伝 - ウェイバックマシン(2009年2月2日アーカイブ分)
固有名詞の分類
- シドニー・リンガーのページへのリンク