Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

スタンダール・シンドロームとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > スタンダール・シンドロームの意味・解説 

スタンダール‐シンドローム【Stendhal syndrome】

読み方:すたんだーるしんどろーむ

スタンダール症候群


スタンダール・シンドローム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/30 14:15 UTC 版)

フィレンツェの日没の風景
スタンダール

スタンダール・シンドローム: The Stendhal Syndrome)は、フランスの作家スタンダールが、1817年に初めてイタリアへ旅行した時にフィレンツェサンタ・クローチェ聖堂の内部のジオット等のフレスコ画を見上げていた時に、突然眩暈と動揺に襲われしばらく呆然としてしまったということから、1989年、イタリアの心理学者グラツィエラ・マゲリーニが同様の症状を呈した外国人観光客の例を数多く挙げてこのように命名したもの。彼女によると、崇高な充実感と同時に強い圧迫感が見られたという[1]

原因は解明されていない。憧れのイタリア美術の精髄を目の当たりにして、その作品の中に吸い込まれるような経験をするのだという説もあるが、イタリアのローマやフィレンツェ、ミラノのような都市は見上げるような人を圧倒する美術作品、建築が多く、長く上を見上げて眺め続ける姿勢により、眩暈や吐き気失神が引き起こされるという説もある。

このような症状が起きるのは、殆どが西ヨーロッパの国々からの観光客で、イタリア人にはほとんどない。またアメリカ、日本からの観光客にもこのような症状が出ることはほとんどない。

映画

1996年のダリオ・アルジェント監督のイタリア映画で同名の作品「スタンダール・シンドローム」と題するものがある。アメリカの猟奇連続殺人の捜査のためにイタリアを訪れたアメリカ人の女性捜査官が、フィレンツェの情報提供者から呼び出されたウフィツィ美術館で、美術作品を見上げていると、突然の眩暈に襲われ、ということでこの症状を物語の色づけに用いた作品である[2]

脚注

参考文献

  • スタンダール『イタリア旅日記〈1〉/ローマ、ナポリ、フィレンツェ 1826 』新評論 1991年
  • Magherini, Graziella, La sindrome di Stendhal, Ponte alle Grazie, Firanze 1989.

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スタンダール・シンドローム」の関連用語

スタンダール・シンドロームのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スタンダール・シンドロームのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのスタンダール・シンドローム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS