Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

フランソワ_(アンジュー公)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > フランソワ_(アンジュー公)の意味・解説 

フランソワ (アンジュー公)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/02 04:12 UTC 版)

フランソワ・ド・フランス
François de France
アランソン公
アンジュー公
フランソワのミニアチュール(1577年)
ニコラス・ヒリアード
在位 アランソン公:1566年 - 1584年
アンジュー公:1576年 - 1584年

称号 エヴルー
トゥーレーヌ
ベリー公
出生 (1555-03-18) 1555年3月18日
フランス王国フォンテーヌブロー
死去 (1584-06-19) 1584年6月19日(29歳没)
フランス王国シャトー=ティエリ
埋葬 フランス王国サン=ドニ大聖堂
家名 ヴァロワ=アングレーム家
父親 フランス王アンリ2世
母親 カトリーヌ・ド・メディシス
宗教 ローマ・カトリック
テンプレートを表示

エルキュール・フランソワ・ド・フランスフランス語: Hercule François de France1555年3月18日 - 1584年6月19日)は、フランスアンリ2世と王妃カトリーヌ・ド・メディシスの息子。フランソワ2世シャルル9世アンリ3世、およびスペイン王妃エリザベートロレーヌ公クロードブルボン朝アンリ4世マルグリットの弟である。1560年エヴルー公、1566年アランソン公、1576年アンジュー公トゥーレーヌ公、ベリー公に叙されたが、アランソン公の称号でしばしば呼ばれる。

生涯

長兄フランソワ2世以下、3人の兄は次々と若くして王位に就いては嗣子なしに早世しており、3番目の兄アンリ3世が1574年に即位した際には王位継承権者の筆頭(推定相続人)となったが、アンリ3世に先立って1584年に死去したため、成長した男子の兄弟のうち唯一王位に就かずじまいであった。アンリ3世は5年後の1589年に暗殺され、王家としてのヴァロワ家は断絶することとなる。

八十年戦争初期の指導者オラニエ公ウィレム1世はアンジュー公フランソワに対し、ネーデルラント連邦共和国の前身となるネーデルラント北部諸州連合の君主位に就くことを要請していた。

また、イングランド女王エリザベス1世との結婚の交渉が進められていたことがある。1579年にアンジュー公フランソワは求婚のため来英してエリザベスと面会しており、 エリザベスは彼が噂されていたよりは「それほど醜くはない」ので、「蛙 (frog)」の愛称をつけた[1]。エリザベスはこの求婚を真剣に考慮していたようで、アンジュー公が彼女へ贈った蛙形のイアリングを身につけている[2]。カトリックのフランス王族との結婚には反対論が非常に強く、結局この縁談は成立しなかった[3]1584年にアンジュー公フランソワは若くして死去し、この報を受けたエリザベスは悲しみ喪に服した[4]ジョン・ダウランドリュート曲「蛙のガリアルド」(Frog Galliard)のタイトルの蛙とは上述の仇名であり、この曲はアンジュー公フランソワとエリザベス女王の悲恋を題材にしている。

脚注

  1. ^ Frieda, 397.
  2. ^ Somerset, p. 408.
  3. ^ 石井 (2009), pp. 396-402, 410-412.
  4. ^ ヒバート (1998), p. 110.

参考文献



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フランソワ_(アンジュー公)」の関連用語

フランソワ_(アンジュー公)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フランソワ_(アンジュー公)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフランソワ (アンジュー公) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS